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埋まらないよ、そんな男じゃ。
モノクロな世界は「誰かのための人生」を終わらせることで動きだす。
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2023年7月24日
- 書店発売日
- 2023年7月24日
- 登録日
- 2023年3月8日
- 最終更新日
- 2023年8月18日
紹介
過去のトラウマ、終わらない同棲生活、若さへの未練。
そんな苦しみと折り合いをつけつつも、大人になった「女の子達」へ贈る、心をふわっと軽くする言葉の処方箋。
精神科・美容整形外科の看護師、風俗嬢を経験し、結婚・妊娠・出産を経た著者yuzukaの最新作。
「このくだらない世界をできるだけマシに生き抜くためには、不必要なものを正しく終わらせなくてはならないから」
幸せを掴むための終わらせ方を詰め込んだ、新感覚の恋愛エッセイ。
目次
はじめに
chapter1.いい加減、馬鹿なフリしてモテるの、辞めにしない?
謙虚さでモてる意味のなさ
幸せになりたきゃ、ヤドカリ精神を捨てろ
片思いは、放っておくと死にます
どうしようもない男を捨てられない あなたもどうしようもない
COLUMN.結局記憶に残るのは、「大恋愛」よりも「良い恋愛」だ
chapter2.30代、もう荷物はいっぱい。前に進みたいのなら、何かを選ぶのではなく、何かを捨てよ
賞味期限の切れた同棲生活にピリオドを
最大の難関、セックスレス問題
セックスで自尊心を満たすと破滅します
結婚は諦められる相手とすること王子様は絶滅しました
chapter3.自分をすり減らすその「愛想笑い」、本当に必要?
「若さ」への未練を捨てる
その友達、手放すべきかもよ
愛のない親は存在するし、そんな親は捨てても良い
chapter4.隣の芝生は青いし、友達のインスタグラムのイイねはやたらと多いし、そもそもうちには芝生がない
悲しきかな。この世の中、結局「わがままな人」が得をします
安心して。あなたが羨んでる人の幸せ、全部偽物です
過去を見ない。それから、未来も見過ぎない
COLUMN.大人になるということ
chapter5.「めでたしめでたし」のそのあとでプライド根こそぎ引っこ抜き、祝「簡単には捨てられない人生」の幕開け
「子どもは絶対作らない」を覆した理由
最大のタブー。妊娠してから失ったもの
女を捨てる悲しさと向き合う
COLUMN.死にたいあなたへ伝えたいこと
おわりに
前書きなど
31年生きてきて、ようやく分かったことがある。
人生にはくだらないことが多すぎる、ということだ。
若い頃夢中になった、心を抉るような大恋愛。日が暮れるたびに明日のことを考えて、ロープに手を伸ばすか悩ませた人間関係。
当時の私の人生を左右されるに違いないと思わせた重要だったものたちでさえ、振り返ると全てはくだらない時間の経過のひとつに過ぎなかったことに気づく。
あの頃の私にとっては、死活問題だった。
その悩みを解決することがもっとも重要で、そうしなければ人生は好転しないと信じていた。だからひたすら「どうしよう」「どうしよう」と、ただ嘆いていたのだ。寒くて凍えそうな夜に怯え、そして一夜限りでもその不安や孤独から逃れたくて、怪しげに差し込む光にさえ、手を伸ばして縋ろうとした。
だけど、今になって分かる。
きっといくら待てど暮らせど、どれだけ時間を費やして悩み喘いでも、そんなものの解決策は浮かんでこない。そもそも物事の全ては曖昧で、はっきりとした答えなど存在しないのだから。そしてそんな夜に誘惑を散らつかせる優しさに、当然ホンモノは存在しない。
だから私が知って欲しいのは、問題の解決の仕方でも、王子様の見つけ方でもない。それよりも伝えたいのは、いつか出会う大切な瞬間のために、何かを正しく手放す方法だ。
どんなにくだらないものに溢れた人生の中にでも、ほんの微量の美しく光り輝く瞬間は、無数に散りばめられている。やたらと自己主張してくるビビットカラーの「不幸」とは違い、それらは目を向けなければ気づかずに通り過ぎてしまいそうなほどに儚く透明で、存在感に乏しい。
だけどそういうものにこそ、あなたの存在や限られた時間を費やす価値がある。そしてその瞬間に気づくためには、不必要なものを心から追い出し、スペースを開けておく必要がある。
この本は、ただの恋愛エッセイではない。幸せの手に入れ方ではなく、何かを手放すための考え方を詰め込んだ。悩みに寄り添ったり、それを解決しようとするわけではなく、「そんなもんは捨てちまいな」と背中を押す。今の私だからこそ書ける、そんな本にしたくて。
なに、たいていの物は一度逃げたって手放したって、どうにでもなる。
あなたが幸せになる過程に、あなたがすがっている男も環境も、多分必要ない。そんなものは、捨ててしまえば良い。どうせそんなもので、あなたの心は埋まらないから。
yuzuka
版元から一言
結婚をした後、妊娠をした後、出産した後も、女性の人生は続きます。
でもそういったハッピーエンドのその後を語るものは少なく、「なんとなく辛いと言ってはいけない雰囲気」を感じ困っている人も多いだろうに……と思っていました。
著者のyuzukaは精神科・美容整形外科の看護師、風俗嬢を経験し、結婚・妊娠・出産を経た話題の作家です。
これまでの3つの著書でも、すっと飲み込める切り口と、読めば読むほど暖かくなる言葉選びで、読者から支持を得ています。
彼女であれば、「なんとなく辛いと言ってはいけない雰囲気」のある本書のテーマでも、読者の悩みを解決できるような内容にできると思い、共に制作しました。
ぜひ一度試し読みだけでもご覧いただければ幸いです。
上記内容は本書刊行時のものです。