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名古屋、アジアに出会う
文化・歴史・記憶をあるく
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2025年2月28日
- 書店発売日
- 2025年3月14日
- 登録日
- 2025年2月16日
- 最終更新日
- 2025年3月20日
紹介
なごやをあるけばアジアに出会う――
愛知県の名古屋市を中心とした地域で、20世紀初頭から現在まで、100年を超える時間のなかで繰り広げられてきた歴史的・文化的交流を、歴史学、社会学、文化人類学など様々な角度から考察。関東圏・関西圏ではない大都市の事例から、これまで見えていなかった/隠されていた、日本の国際化の諸相を探る。
目次
名古屋、アジアと邂逅う:名古屋の磁場 宮原曉
Ⅰ 境界の向こう側
台湾原住民野球チーム「能高団」と名古屋
:一九二五年の「内地」遠征旅行を中心に 松田京子
名古屋地域メディアに見る戦後の日中作家交流
:旬刊『ジャーナル』と胡蘭成の執筆活動を中心に 呉穎濤
[コラム]一九四四年三月~一一月:名古屋での汪兆銘の最期の日々 呉穎濤
戦後・冷戦期における愛知県の華僑と「二つの中国」 岡野翔太(葉翔太)
[コラム]愛知県・幸田町の中正神社 小野純子
Ⅱ 外との邂逅(であ)い
海を渡った陶磁器:愛知県からアメリカ、アジア、世界へ 宮原曉
戦前・戦後の日台をつなぐ愛知の鉄道車輌/技術 松葉隼
戦前愛知の農学校と台湾:山崎延吉の台湾訪問 小野純子
南進政策の第一線から愛知の代議士へ:小笠原三九郎の海外経験 十河和貴
[コラム]「アジア」バーチャル散歩:名古屋・大須へ
戦前の名古屋市長とアジア:第一〇代市長の川崎卓吉を中心に やまだあつし
[コラム]街歩きを通して見えた名古屋の「アジア」
Ⅲ 「私たち」は誰なのか
「なごや」の七〇年代を発掘する:『白い川の白い町』に寄せて 宮原曉
中華料理人と「中国帰国者」との関係 :新栄エスニックタウンを中心に 川村潤子
[コラム]団地を訪ねる:日系ブラジル人との出会いから 林貴哉
東海地方のベトナム人と仏教寺院:名古屋から広がるネットワーク 林貴哉
増加するミャンマー人と名古屋 菊池泰平
[コラム]愛知で体験できる台湾
:野外民族博物館リトルワールド「台湾農家」展示の紹介 五十嵐真子
おわりに――愛知・名古屋の存在感 やまだあつし
あとがき
前書きなど
長い間、名古屋は、「日本の中の名古屋は、世界の中の日本」とも、また「大いなる田舎」とも言われてきた。これはスマートに「国際化」できない名古屋に対する陰口、あるいは自虐のようなものだが、少し考えると、そこには「国際化」や「文化交流」ということを考えるときの糸口がひそんでいることに気づく。東京や横浜や、そのほか世界の大都市における「国際化」には、きらびやかな面とともに、ある種の影がつきまとう。分断である。(中略)しかし、「大いなる田舎」では少し違っている。人びとの息遣いのなかに、「国際化」や「文化交流」「多文化共生」が埋め込まれているのだ。(本書「名古屋、アジアと邂逅う――名古屋の地場」より)
版元から一言
台湾となごやの関係が気になる人へ
コンタクトゾーンとしてのなごやの秘密を知りたい人へ
そして、なごやを出ていった人、なごやに入ってきた人、ずっと居続けてきた人へ
上記内容は本書刊行時のものです。