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芸術のわるさ コピー、パロディ、キッチュ、悪 成相 肇(著) - かたばみ書房
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芸術のわるさ コピー、パロディ、キッチュ、悪 (ゲイジュツノワルサ コピー パロディ キッチュ アク)

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A5判
縦210mm 横148mm 厚さ26mm
400ページ
並製
定価 3,200円+税
ISBN
978-4-910904-00-9   COPY
ISBN 13
9784910904009   COPY
ISBN 10h
4-910904-00-X   COPY
ISBN 10
491090400X   COPY
出版者記号
910904   COPY
Cコード
C0070  
0:一般 0:単行本 70:芸術総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年6月10日
書店発売日
登録日
2022年12月10日
最終更新日
2024年1月24日
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書評掲載情報

2023-12-24 北海道新聞    12月24日
評者: 武田透
2023-12-23 図書新聞
評者: 藤原辰史
2023-12-23 東京新聞/中日新聞  12月23日、24日
評者: 藤原辰史
2023-12-23 東京新聞/中日新聞  朝刊
評者: 藤原辰史(京都大学准教授)
2023-12-15 週刊読書人  12月15日号
評者: 高山羽根子
2023-12-14 本の雑誌  2023年1月号
評者: 高山羽根子
2023-12-02 週刊読書人  12月22日号
評者: 河本真理
2023-10-25 芸術新潮  11月号
評者: 諏訪敦
2023-09-23 朝日新聞    朝刊
評者: 椹木野衣(美術評論家・多摩美術大学教授)
2023-09-17 読売新聞    朝刊
評者: 川添愛(言語学者・作家)
2023-09-08 アイデア  10月号
評者: BOOK新刊紹介
2023-09-08 美術手帖  10月号
評者: 中島水緒(美術評論家)
2023-09-06 読売新聞    朝刊  9月6日  文化面
評者: 森田睦(文化部記者)
2023-08-26 東奥日報  8月26日
評者: 小倉孝誠(慶応義塾大学教授)
2023-08-25 週刊読書人    8月25日号
評者: 松井茂(情報科学芸術大学院大学教授)
2023-08-20 徳島新聞  朝刊  8月20日
評者: 小倉孝誠(慶応大学教授)
2023-08-19 長崎新聞  朝刊  8月19日
評者: 小倉孝誠(慶応大学教授)
2023-08-13 宮崎日日新聞  朝刊  8月13日
評者: 小倉孝誠(慶応大学教授)
2023-08-12 山陰中央新報
評者: 小倉孝誠(慶応義塾大学教授)
2023-08-12 沖縄タイムス    8月12日
評者: 小倉孝誠(慶応義塾大学教授)
2023-08-07 新潮    9月号
評者: 大竹昭子(作家)
2023-08-01 artscape    8月1日号
評者: 星野太(東京大学大学院総合文化研究科准教授)
2023-07-28 週刊読書人  3499号
評者: 堀部篤史(誠光社)
2023-07-25 芸術新潮  8月号
評者: 編集部のおすすめ!
2023-07-25 アートコレクターズ  2023年8月号
評者: 著者インタビュー(編集部)
2023-06-09 週刊金曜日  6月9日号
評者: 鈴木沓子
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重版情報

2刷 出来予定日: 2024-02-15
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書評16本の話題作。大好評につき重版決定。

紹介

転換期にはいつも、持たざる者の技術があらわれる――
雑誌、マンガ、広告、テレビなど1970年代前後の複製文化を読みとき、
機知と抵抗の技術として今に甦らせる。
〈わるさ〉が語る、もうひとつの戦後日本文化史。

パロディ裁判、岡本太郎への疑問、ディスカバー・ジャパン論争、
コピーと芸術家のもつれあい、マンガと美術のすれちがい、石子順造の思想、
赤瀬川原平と器用人、そして「食人」の教え……。

美術と雑種的な視覚文化を混交させる展覧会を企画してきた
異色の学芸員による、ゆかいな複製文化論。
アウトかセーフかの呪縛からの解放のために。
すべての持たざる者たちのために。
硬直化した思考をときほぐす、笑える批評の登場!

目次

不幸なる芸術
ファウルブックは存在しない(解題・不幸なる芸術)

  Ⅰ コピー

コピーの何が怖いのか?
ゼログラフィック・ラヴ
ディスカバー、ディスカバー・ジャパン
すべては白昼夢のように――中平卓馬、エンツェンスベルガー、今野勉
植田正治にご用心――記念写真とは何か

  Ⅱ パロディ

「パロディ、二重の声」のための口上
パロディ辞典(第二版)
未確認芸術形式パロディ――ことのあらましと私見
オリジナリティと反復の満腹――パロディの時代としての一九七〇年代前後左右
二重の声を聞け――いわゆるパロディ裁判から
パロディの定義、テクストの権利

  Ⅲ キッチュ

「的世界」で考えたこと
石子順造小辞典
匿名の肉体にさわるには――石子順造的世界の手引き
石子順造的世界――脈打つ「ぶざまさ」を見据えて
石子順造と千円札裁判
「トリックス・アンド・ヴィジョン展――盗まれた眼」――一九六八年の交点と亀裂

  Ⅳ 悪

口上 歌が生まれるとき(祈祷師たちのマテリアリズム)
「岡本」と「タロー」は手をつなぐか
俗悪の栄え――漫画と美術の微妙な関係
岡本太郎の《夜明け》と《森の掟》についての覚え書き
リキッド・キッドの超能力――篠原有司男(ギュウちゃん)の音声と修辞学
目が泳ぐ――いわさきちひろの絵で起こっていること
(有)赤瀬川原平概要
神農の教え

あとがき

前書きなど

風邪はほどよく引いたほうが健康のためになるのだと申します。
規制だ自粛だ炎上だ、殺虫滅菌消毒無害を追い求め、
僅かなほこりも逃さぬ不健康な迄の徹底した衛生潔癖の果てに、
いつしか虫菌毒害の澱は タールの如く黒々と粘り気を増す一方でございます。
かの柳田國男が悪の技術の必要を説いてはや80年、
型通りの道徳の修得の裏で悪徳の術はもはや衰微の極み。
じつにきれいに棲み分けた個と個とが、ひとたび接触して差し迫れば、
シネの一言で事を荒立てる稚拙を培い、読んで字の如く単刀直入に斬り込む 芸なき安易さがはびこっております。
火を使わねば火事が起こらぬわけでも無し。
火の育て方の忘却が消し方の喪失につながるのと同様に、
合理に溺れて悪の修練を怠ったが故にこそ、残虐を進んで招き入れているのではありますまいか。
関係を主題に謳う芸術に数あれど、その大方が掲げる「善き」関係は、
窮屈と退屈で編まれた世の道理に収まるのが落ちでありましょう。
(続きはためし読みでご覧ください)

版元から一言

■著者は、東京国立近代美術館主任研究員。
一橋大学商学部の学生だったとき、現代美術作家に出会い、19歳で初めて美術館を訪ねたといいます。雑種的な視覚文化を美術館にもちこんで〈芸術〉をくすぐってきた学芸員の、満を持してのデビュー作。大道芸のような語りで表現の可能性を呼び覚ます、痛快な読みものをぜひお楽しみください。
■法と芸術をめぐる「二重の声を聞け」は本邦初公開。16年に及んだパロディ裁判の全判決に対する、美術の側からの精緻な分析は他に類をみません。法曹関係者、クリエイター必読の論考です。

著者プロフィール

成相 肇  (ナリアイ ハジメ)  (

東京国立近代美術館主任学芸員。美術批評家。1979年島根県生まれ。一橋大学商学部在学中に現代美術作家に出会い、19歳で初めて美術館を訪ねる。一橋大学大学院言語社会研究科修了。美術と雑種的な複製文化を混交させる企画を手がけながら、府中市美術館、東京ステーションギャラリー学芸員を経て2021年より現職。主な企画展に「石子順造的世界――美術発・マンガ経由・キッチュ行」(第24回倫雅美術奨励賞)、「ディスカバー、ディスカバー・ジャパン――「遠く」へ行きたい」、「パロディ、二重の声――日本の一九七〇年代前後左右」、「大竹伸朗展」など。

上記内容は本書刊行時のものです。