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低炭素社会を問う
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2022年7月15日
- 書店発売日
- 2022年7月15日
- 登録日
- 2022年4月16日
- 最終更新日
- 2022年8月31日
紹介
世界は、いま「低炭素社会」"low carbon society" に向け急速に動いています。
2021年のノーベル物理学賞は、CO2による地球温暖化のモデル構築に与えられました。
本書では、CO2と赤外線の相互作用に焦点をあて、教員と学生が科学的知識をもとに、地球温暖化機構の真実に迫ります。
奇跡の星、地球の持続発展のためには、一人ひとりが、
常に「なぜ」「本当にそうなのか」を自分に問いかけることも大切ではないでしょうか。
本書は教養書として多方面の方にお読み頂ける本です
目次
もくじ
はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
第一回ゼミ 低炭素社会 ・・・・・・・・・・・・・ 9
1. 1. 有機物とは 10
1. 2. ひとは二酸化炭素を排出する 12
1. 3. 炭素は大切な元素 15
1. 4. 炭素の同素体 19
1. 5. 炭素と同族のケイ素Si 26
1. 6. 二酸化炭素と温暖化 29
1. 7. 気体の温度とは 35
1. 8. 温室効果ガス 40
1. 9. 赤外線吸収 41
1. 10. 電磁波と赤外線 43
1. 11. 赤外線と物質の相互作用 47
1. 12. 赤外活性 48
1. 13. 地球の温度 56
1. 14. 100吸収された赤外線は100放出される 67
1. 15. 赤外線を吸収するという誤解 74
1. 16. 水H2OはCO2より赤外線吸収能が高い 75
1. 17. 赤外線反射による温暖化 79
1. 18. 真鍋先生の業績 81
1. 19. 連鎖反応 87
1. 20. 放射冷却はなぜ起こるのか? 95
1. 21. 低炭素化へと進む世界 98
学生自主ゼミ 1 104
自主ゼミ1「低炭素社会」のまとめ 108
補遺1 光と物質の相互作用 111
補遺2 空はなぜ青いか 115
補遺3 二酸化炭素による温暖化説 118
補遺4 ステファン∙ボルツマンの法則 122
補遺5 真鍋先生 127
第二回ゼミ 水の惑星 地球・・・・・・・・・・・ 134
2. 1. 奇跡の星 134
2. 2. 砂漠はなぜ冷えるのか
――温室効果の働かない秘境 137
2. 3. 物質の三態―― 氷と水と水蒸気 141
2. 4. 水は異常液体 144
2. 5. 特異な水分子の構造 149
2. 6. 水素結合とクラスター 153
2. 7. 3体問題 157
2. 8. 分子軌道法 161
2. 9. sp3混成軌道 165
2. 10. 水はモノを溶かす天才 171
2. 11. 気体も水に溶ける 181
2. 12. 赤外線吸収 191
2. 13. マイクロ波と回転運動 196
2. 14. 電子レンジと水 197
2. 15. 液体の水が鍵 198
2. 16. 気体の比熱には差がない 201
2. 17. 雲と水滴 204
2. 18. 上昇気流 208
2. 19. 水蒸気の露点 211
2. 20. 不均一核生成 215
学生自主ゼミ2 221
自主ゼミ2「水の惑星 地球」のまとめ 224
第三回ゼミ 太陽と地球・・・・・・・・・・・・・ 227
3. 1. 地球温暖化 227
3. 2. 温度測定は難しい 234
3. 3. 太陽からの入熱 248
3. 4. 公転軌道と四季 250
3. 5. なぜ北極と南極は寒いのか 253
3. 6. 春分と秋分 258
3. 7. 大気の移動は地球温度差の緩和 260
3. 8. 台風発生の理由 267
3. 9. 地球の公転軌道や自転軸は変動する 270
3. 10. 三内丸山遺跡――温暖な縄文時代に栄えた文化 276
3. 11. 地球内部の影響 279
3. 12. 地磁気 284
3. 13. 大気は地球を救う 291
3. 14. いま、そこにある危機 297
学生自主ゼミ3 303
自主ゼミ3「太陽と地球」のまとめ 307
ゼミ指導教員のコメント・・・・・・・・・・・・・ 310
謝辞 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 315
参考文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 316
前書きなど
本書「はじめに」より
世界は、いま「低炭素社会」"low carbon society" に向けて急速に動いています。日本政府も、100兆円を超えるお金をかけてでも脱炭素社会を目指すと宣言しました。二酸化炭素CO2の排出量を減らさないと地球が滅んでしまうと警告されれば、真剣になってその対策に取り組むのは当然のことでしょう。
2021年のノーベル物理学賞は、CO2による地球温暖化を実証したとして真鍋先生に授与されました。真鍋先生の成果は、コンピュータの性能が低かった1960年代に、気象現象は物理法則に基づくという考えから、微分方程式を使って、地球の気象モデルを構築しようと挑戦したことにあります。
しかしながら、地球環境問題は、多体問題であり、科学には問えますが、科学では簡単に答えの出せるものではありません。本書では、CO2と赤外線の相互作用に焦点をあて、教員と学生が科学的知識をもとに、地球温暖化機構の真実に迫ります。
著者
村上 雅人
小林 忍
版元から一言
本書は、教員と学生の会話形式で、教養書としてわかりやすく、多方面の方にお読み頂ける本です
中学高校の理科の知識で、地球温暖化という大きな課題に挑んでおり、学生の率直な意見が反映されています
また、村上ゼミシリーズは、この後も、エベルギー問題やSDGsについてが出版する予定です
上記内容は本書刊行時のものです。