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夢を見る 石原 燃(著) - アジュマ
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夢を見る (ユメヲミル) 性をめぐる三つの物語 (セイヲメグルミッツノモノガタリ)

文芸
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発行:アジュマ
4-6
縦188mm 横128mm 厚さ22mm
重さ 304g
304ページ
並製
価格 1,800円+税
ISBN
978-4-910276-05-2   COPY
ISBN 13
9784910276052   COPY
ISBN 10h
4-910276-05-X   COPY
ISBN 10
491027605X   COPY
出版者記号
910276   COPY
Cコード
C0093  
0:一般 0:単行本 93:日本文学、小説・物語
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年3月30日
書店発売日
登録日
2022年1月18日
最終更新日
2023年2月14日
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受賞情報

本書収録作品『彼女たちの断片』2023年第67回岸田國士戯曲賞最終候補作ノミネート

書評掲載情報

2022-08-05 ふぇみん    8月5日号/3327号
2022-04-22 週刊金曜日  2022年4月22日号/1374号
評者: 太田明日香
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紹介

収録作品『彼女たちの断片』が2023年第67回岸田國士戯曲賞の最終候補作にノミネート!

初の小説『赤い砂を蹴る』が第163回芥川賞候補となった劇作家石原燃による待望の性をめぐる3つの物語。2022年3月上演の新作『彼女たちの断片』を初収録し、元「慰安婦」の女性を描き話題となった『夢を見る』、男性の性暴力被害者を描いた『蘇る魚たち』を収録。

1「夢を見る」
1971年の暮れ、電車への飛び込み自殺を見る野次馬のなかで、「私」はヘルに出会った。ヘルは言った。「私は将校さん専門の「慰安婦」だったんだ。」その日から、「私」はヘルの元に通い始めた。「歴史」の暴虐に踏みにじられ、それでも生き、自分と、自分の「場所」を取り戻し、守ろうとする女と、彼女を取り巻くどうしようもない世界、そして、そこに居るしかない「私たち」の物語。

2 「蘇る魚たち」
特班記者のコースケは、ベランダに金魚を飼っている。ノゾミの影響だ。ある日、コースケが勤める編集部に子どもの頃、ノゾミの父親から性暴力を受けたという男性がやってくる。甦る過去の記憶。ノゾミとともに過去に立ち向かおうとするコースケに、弟のリオはリスクを問う。妨害。迷い。そして次第に、彼らは空中分解してゆく…。

3 「彼女たちの断片」
ある夜、広告デザイナーの晶と、その母で、仏語翻訳者の葉子が暮らす家に女たちが集まっていた。大学生の多部が妊娠し、中絶に付き添うことになったのだ。晶とともにデザイン事務所を経営する天野と、その娘のみちる。デザイン事務所の後輩である涼。そして、葉子の友だちのまゆみ。女たちに見守られ、海外の支援団体から手に入れた中絶薬を多部が飲む。女たちは語り合う。歴史について。政治について。それぞれの経験について。その言葉は、互いに響き合い、いつしか社会そのものを映し出していく。

目次

「夢を見る」
1971年の暮れ、電車への飛び込み自殺を見る野次馬のなかで、「私」はヘルに出会った。ヘルは言った。「私は将校さん専門の「慰安婦」だったんだ。」その日から、「私」はヘルの元に通い始めた。「歴史」の暴虐に踏みにじられ、それでも生き、自分と、自分の「場所」を取り戻し、守ろうとする女と、彼女を取り巻くどうしようもない世界、そして、そこに居るしかない「私たち」の物語。

「蘇る魚たち」
特班記者のコースケは、ベランダに金魚を飼っている。ノゾミの影響だ。ある日、コースケが勤める編集部に子どもの頃、ノゾミの父親から性暴力を受けたという男性がやってくる。甦る過去の記憶。ノゾミとともに過去に立ち向かおうとするコースケに、弟のリオはリスクを問う。妨害。迷い。そして次第に、彼らは空中分解してゆく…。

「彼女たちの断片」
ある夜、広告デザイナーの晶と、その母で、仏語翻訳者の葉子が暮らす家に女たちが集まっていた。大学生の多部が妊娠し、中絶に付き添うことになったのだ。晶とともにデザイン事務所を経営する天野と、その娘のみちる。デザイン事務所の後輩である涼。そして、葉子の友だちのまゆみ。女たちに見守られ、海外の支援団体から手に入れた中絶薬を多部が飲む。女たちは語り合う。歴史について。政治について。それぞれの経験について。その言葉は、互いに響き合い、いつしか社会そのものを映し出していく。

著者プロフィール

石原 燃  (イシハラ ネン)  (

劇作家。小説家。東京生まれ。武蔵野美術大学建築学科卒業。2007年より戯曲を書き始め、書き下ろしの依頼を受けるようになる。2011年の夏に大阪に移住し、演劇ユニット燈座(あかりざ)を立ち上げる。2016年に東京に戻り、現在はフリーで活動している。

2010年、日本の植民地時代の台湾を描いた『フォルモサ!』が劇団大阪創立40周年の戯曲賞にて大賞を受賞。2011年には原発事故直後の東京を描いた短編『はっさく』がNYの演劇人が立ち上げたチャリティー企画「震災 SHINSAI:Thester for Japan」で取り上げられ、2012年3月11日に全米で上演された。その他の主な戯曲作品に、義足を盗まれる事件に遭遇した母娘を描いた『人の香り』、NHK番組改編事件を扱った『白い花を隠す』などがある。

2020年、自身初の小説『赤い砂を蹴る』が出版され、第163回芥川賞候補となった。

戯曲
短編『はるか』
初演:2010年 ユニットえりすぐり(渡辺えり主宰)第1回公演「乙女の祈り」にて
掲載:「せりふの時代」Vol.56/2010夏号

『笑うハチドリ』
初演:2010年 ユニットえりすぐり(渡辺えり主宰)第2回公演にて

『フォルモサ!』 劇団大阪40周年記念戯曲公募 大賞
初演:2011年 劇団大阪 第69回本公演にて

短編『はっさく』
初演:2011年 Pカンパニー番外公演その2「岸田國士的なるものをめぐって」にて
掲載:「テアトロ」2011年10月号
※抜粋版が英訳

『父を葬る』 第24回テアトロ新人戯曲賞 佳作
初演:2012年 マルハンクラブ(半海一晃主宰)番外公演にて
掲載:「テアトロ」2011年10月号

『人の香り』 第18回劇作家協会新人戯曲賞 最終候補
初演:2013年 燈座 旗揚げ公演にて
掲載:「優秀新人戯曲集2013」劇作家協会編

『沈黙』 第22回OMS戯曲賞 最終候補
初演:2014年 Pカンパニー第14回公演シリーズ罪と罰 CASE-1にて
掲載:「テアトロ」2014年11月号

『夢を見る』 第23回OMS戯曲賞 最終候補
初演:2015年 燈座×占部、勝手に巣づくり企画 @SPACE 梟門オープン予定地にて

『界境に踊る』
初演:2015年 燈座×虚空旅団 協力公演にて

『白い花を隠す』 第25回読売演劇大賞優秀演出家賞(演出:小笠原響)
初演:2017年 Pカンパニー第19回公演シリーズ罪と罰 CASE-3にて
掲載:「テアトロ」2017年5月号

『花樟の女』
初演:2021年 Pカンパニー第32回公演シリーズ罪と罰 CASE-9にて
掲載:「悲劇・喜劇」2021年3月号

『蘇る魚たち』
初演:2021年 O企画 1st stage

『彼女たちの断片』
初演:2022年 TEE東京演劇アンサンブル劇団公演にて

小説
『赤い砂を蹴る』 第163回芥川賞候補
初掲載:文學界2020年6月号
出版元:文藝春秋

『スピルカと墓』月刊・掌編小説
初掲載:東京新聞2021年1月31日

上記内容は本書刊行時のものです。