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差別の哲学入門
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年12月1日
- 書店発売日
- 2021年12月4日
- 登録日
- 2021年9月24日
- 最終更新日
- 2024年10月29日
書評掲載情報
2022-07-22 |
週刊読書人
7月22日 評者: 橋爪大輝 |
2022-06-25 |
週刊新潮
6月30日 評者: 倉本さおり |
2021-12-26 | 京都新聞 朝刊 |
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重版情報
4刷 | 出来予定日: 2024-06-20 |
2刷 | 出来予定日: 2022-05-15 |
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紹介
日常にある差別や偏見。どう考えれば、どうすればいいのかに応える待望の本!
差別的な行為、発言、あるいは偏見について、またハラスメントやいじめと差別との相違、アファーマティブ・アクションと逆差別、配慮しているつもりが差別になるというマイクロアグレッションなど、実際、日常で起きている差別や偏見について、どう考えていいのかわからなくなったら、立ち戻るところがようやく見つかった。
本書は「差別とはどういうものか」「差別はなぜ悪いのか」「差別はなぜなくならないのか」の3つの問いを通して、差別について哲学的に考えていきます。本書の基本的なスタンスは、悪質な差別をあたかも問題のない単なる区別かのように偽装しないこと、それと同時に、何でもかんでも差別と呼ぶような言葉のインフレに陥らないようにすること。
世界では盛んな差別の哲学だが、日本の哲学ではこれまで扱われてこなかった。本書は具体的な事例を使った日本では初めての差別の哲学入門書の決定版!!
目次
序章 なぜ「差別の哲学」なのか
第1章 差別とはどういうものか
単なる区別と不当な差別はどう違うのか/区別か差別かの分類のむずかしさ/アファーマティブ・アクションと逆差別/ヘイトスピーチはどういう意味で差別か/中間考察ーー拾いすぎることと拾えないこと/ハラスメントは差別か/いじめは差別か/差別に歴史は必要か
第2章 差別はなぜ悪いのか
四つの答え/差別者の心や態度に問題があるのか(心理状態説) /害が大きいから悪いのか(害説) /自由を侵害するから悪いのか(自由侵害説) /被差別者を貶めるような社会的意味をもつから悪いのか?(社会的意味説) /結局、差別はなぜ悪いのか
第3章 差別はなぜなくならないのか
なぜ嘘はなくならないのか/悪気はなくても差別は起こるーー事実による正当化/事実なのだから仕方がない、とはなぜ言えないのか/配慮しているつもりが差別になるーーマイクロアグレッション/差別されていると言えなくなる/反差別主義者も無自覚に差別している/科学との付き合い方/接触理論の着想/ためらいの好機
終章 差別の問題とこれからの哲学
前書きなど
本書の基本的なスタンスは、悪質な差別をあたかも問題のない単なる区別かのように偽装しないこと、それと同時に、何でもかんでも差別と呼ぶような言葉のインフレに陥らないようにすることでした。「拾いすぎることと拾えないこと」の両者を避ける道を探ってきたつもりです。(本書より)
版元から一言
シリーズ・思考の道先案内について
世界は、ますます複雑に多様化しています。そのなかで思考することはより大切になってきました。
本シリーズは、日常で誰もが経験するすごく重要だけど、とても複雑で、すぐには答えの出ない問いや概念を、どう考えたらいいのか、どう対応すればいいのかわからなくなったとき、思考の道先案内として哲学をはじめさまざまな学問の力を借りて、一般の方々もこれから学ぼうとする人たちにも分かりやすく、あなたに寄り添って案内してくれるようなシリーズです。本書はその1巻目。日常にある差別や偏見について、どう考えれば、どうすればいいのかに応える待望の本です。
これから思考の道程を楽しみ、悩み、考えてみてください。
上記内容は本書刊行時のものです。