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なないろペダル
世界の果てまで自転車で
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年9月9日
- 書店発売日
- 2019年9月9日
- 登録日
- 2019年7月14日
- 最終更新日
- 2020年9月13日
紹介
脱・銀座OLは中山間地で農と狩猟の暮らしに全力投入したものの、ぶつかった壁・だめだめな自分。もっと世界に触れたい、自分で自分の壁を越えたい、ゆっくりしか進めない、止まりたいときに止まれる、自転車で……そして飛び出した旅は、南北アメリカ8カ国・11000キロ自転車縦断!
来る者を拒まない自給自足のコミュニティ、セルフビルドのナチュラルビルディング、暮らしの全てを循環させるパーマカルチャーの村、パタゴニアの嵐、七色の湖に七色の山、先住民の色とりどりの手仕事文化、やたらとお節介な、出会いと別れを繰り返して世界を走りまわるチャリダー(自転車旅行者)たち。
気力体力全開でとことん自分と向き合ったから、とことん魅せられた出会いの数々。体あたりすぎる女子・まやたろ352日の旅の報告。
目次
旅に出るまで
エピソード1 カナダ・アメリカ編
エピソード2 アンデス編
エピソード3 パタゴニア編
エピソード4 キューバ・メキシコ編
エピローグ
わたしが訪ねた素敵な場所&ツアー情報/使ったお金
前書きなど
どうせなら思いっきり遠く、誰も知らないところへ。
30歳を目前に、わたしは焦っていた。周りの友人は次々と結婚、出産し、家庭を築いていく。片やわたしは彼氏もなく、仕事に追われ、人間関係にも行き詰まり、お先真っ暗。同時に、そんな風に世間体や常識に囚われている自分が嫌だった。いっそ、何もかもから逃げ出したかった。
もっと広い世界を見たい。多様な文化や暮らしに触れたい。
昔からずっと行ってみたかった南米大陸。マチュピチュ、ウユニ、パタゴニア。幼少期に住んでいたアメリカの友人にも会いたい。先住民の人たちの文化や知恵、自然に寄り添った暮らし、北米や南米のあちこちにあるパーマカルチャー・コミュニティやオーガニックファームも訪ねてみたい。
行きたいところ、会いたい人をつなげていくと、おぼろげな「線」が見えてきた。
ふと、学生の時の自転車旅を思い出した。点ではない、線の旅。あんな風にもう一度、その土地の暮らしを肌で感じたい。
そう思って旅に出ることを決めた。
はずなのに……
「ああ、なんてことを始めてしまったんだろう……」
出発3日前、不安の波に押しつぶされそうになりながら、ベッドの上で頭を抱えた。
もし強盗に襲われたら? 何もないところで自転車が壊れたら……?
ああ、わたしちゃんと生きて帰ってこられるかな……?
考えれば考えるほど、そして日を追うごとに不安は雪だるま式に大きく膨れ上がっていく。
さあ、どうなる⁉ わたしの旅?
版元から一言
たったひとりで北米南米縦断の自転車旅に出た、冒険家でもない悩み多き30歳女子。
どうしてこんな無謀な旅に飛び出せた!?
どうやって切り抜けられた?!
***
「わたしはいつも将来のことを心配している」というと「将来のことを心配するなんて、起こってほしくないことをわざわざ祈っているようなもんだよ」とハリーは言った。
[中略]
「ここに住む人達に何か求めることはあるの?」と聞いてみた。
〝Just respect and kindness.〟との答え。尊敬と思いやり。
ここがなぜこんなにも居心地がいいのか、彼のこの答えでわかった気がした。
***
旅の目的は〝Just respect and kindness.〟の意味を知ることだ。
彼女の旅の記録が、それをひとつひとつ、示してくれる。
上記内容は本書刊行時のものです。