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セラピーと心の変化 ウィルキンソン, M.(著) - 木立の文庫
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セラピーと心の変化 (セラピートココロノヘンカ) 情動・愛着・トラウマ、そして脳科学 (ジョウドウ アイチャク トラウマ ソシテ ノウカガク)
原書: Changing Minds in Therapy

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発行:木立の文庫
A5判
重さ 600g
272ページ
上製
価格 3,600円+税
ISBN
978-4-909862-17-4   COPY
ISBN 13
9784909862174   COPY
ISBN 10h
4-909862-17-X   COPY
ISBN 10
490986217X   COPY
出版者記号
909862   COPY
Cコード
C3011  
3:専門 0:単行本 11:心理(学)
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年3月15日
書店発売日
登録日
2021年1月25日
最終更新日
2021年12月15日
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紹介

愛着やトラウマ、情動の神経科学の領域の進歩により、心と脳と体は分かちがたく結びついていることが示されてきています。この新しい見解は、脳の可塑性をはじめとして、サイコセラピーでの心の変化についての理解に新たな視座を提供してくれます。本書では、主に早期関係トラウマを抱えたクライエントとの実際的な面接場面での作業を通してえられた臨床経験と、愛着・トラウマ・神経科学の新たな知見を照らし合わせ、臨床実践への未来志向的なアプローチを提唱します。この分野での決定版テキスト! 待望の邦訳。

目次

第1部 コンテインメント

第1章 つながりの形成
第2章 愛着と感情調整
第3章 調 律――ミラーリングと共感
第4章 存続するパターン――転移と逆転移


第2部 変化のための手段

第5章 二重らせん――感情的出会いと解釈
第6章 メタファーと変容
第7章 ナラティヴの神経科学――経験と意味生成
第8章 解離と退行 再考
第9章 スーパーヴィジョン過程におけるミラーリング、共鳴そして共感

終 章 これからのために 


解 説 「心-脳-身体」に目を配る

前書きなど

 あなた自身やあなたの大切な人が心の危機に出会ったとき、どのような対応をされるでしょうか? そのとき、もしサイコセラピーを対応の選択肢のひとつに加えるとしたら、どのようなセラピーを思い浮かべられるでしょうか? もし私が今クライエントであるなら、自分のことを十分理解してくれること、自分にあう人間観をもち有効な技法を提供してくれることのほかに、脳や身体の仕組にもある程度通じていることを、セラピストに求めるでしょう。

 人間を解剖しなくても、fMRIやPETといった「生きた脳」について調べられるイメージング技法の発達した1990年代の「脳の10年」以降、サイコセラピーは、神経科学との照合のなかで見直されることになりました。その印として、神経科学と精神分析という二つの視点から研究を進める“ニューロ-サイコアナリシス”の出現があげられるでしょう。この時代にあって、脳と体のはたらきを研究する神経科学を抜きに心の問題については語れないのではないでしょうか。



 本書は、心と体(脳と神経系統)のつながりへの足場を提供してくれるでしょう。これからもますます《心-脳-身体》の関係は、科学的に解明が進むものと考えられます。現にセラピーを生業とする方、セラピストとなるべく研鑽中の方にはもちろんのこと、対人援助に関わる方々がよりよい介入を果たすために、本書は、必要とする栄養分を含むスープを提供してくれるでしょう。

版元から一言

精神分析×神経生物学 ⇒《心-脳-身体》の視点

“こころとからだ”のセラピー誕生 !

 神経科学がさまざまな示唆的な知見を生み出しつつある現代において、心理療法に携わる者が……良かれと思ってクライエントを傷つけるようなことをしていたとすれば、知らなかったで済ませることができるだろうか。……心理療法を学ぶうえで、神経科学の知識を無視できない時代が来るだろう。本書は、その必読の教科書とも位置づけられるような本である。ぜひ心理療法の専門家にも読んでいただきたい。   ――監修者「解説」より

著者プロフィール

ウィルキンソン, M.  (ウィルキンソン)  (

現代の神経科学やトラウマ論、愛着研究からの知見を、精神力動的なカウンセリングやサイコセラピーに応用する、英国のサイコセラピスト。オフィスで実際にクライエントと関わると同時に、その新鮮な知見を広めるべく、積極的に講演活動もおこなう。

英国のユング研究所SAP (The Society of Analytical Psychology)、The West Midlands Institute of Psychotherapyのメンバー。英国の分析心理学雑誌The Journal of Analytical Psychologyの編集委員を務める。

本書以外に“Coming into Mind: The Mind-Brain Relationship: A Jungian Clinical Perspective”がある。彼女は、傷ついた心を抱える人たちに深く関わり、これらの著作をとおして理論と実践との橋渡しを試みる。

岸本 寛史  (キシモト ノリフミ)  (監修

鳥取県生まれ。1991年、京都大学医学部卒業。
富山大学保健管理センター助教授を経て、2007年から京都大学医学部附属病院准教授。
現在、静岡県立総合病院緩和医療科部長。

著書に『緩和ケアという物語』、『迷走する緩和ケア』、『がんと心理療法のこころみ』、『せん妄の緩和ケア』ほか。編著書に『ニューロサイコアナリシスへの招待』、訳書に『関係する心』、『ユングの『アイオーン』を読む』ほか。

広瀬 隆  (ヒロセ タカシ)  (監訳

京都府生まれ。1986年、京都府立大学文学部卒業。
1991年、大阪市立大学大学院臨床心理学分野後期博士課程(単位取得退学)。2006年、ISAP (International School of Analytical Psychology), Zurich修了、ユング派分析家。
現在、帝塚山学院大学人間科学部心理学科教授、北大阪こころのスペース代表、臨床心理士、公認心理師。

共著書に『キーワードコレクション カウンセリング心理学』、『現代社会と臨床心理学』、『心理療法ハンドブック』、『心理臨床大事典』ほか。共訳書に『ユングの世界』。

広瀬 結美子  (ヒロセ ユミコ)  (

大阪府生まれ。関西学院大学文学部史学科卒業。
帝塚山学院大学大学院人間科学研究科人間科学専攻臨床心理学コース 修了。
天心会小阪病院心理室を経て、現在、近畿大学心理臨床・教育相談センター非常勤講師、いちメンタルクリニック、北大阪こころのスペースほか。臨床心理士、公認心理師、特別支援教育士。

主要論文に「青年期の相互自律性と愛着スタイル」ロールシャッハ法研究、「母親面接にみる個性化の一過程」近畿大学心理臨床・教育相談センター紀要ほか。共著書に『医療現場で役立つ心理学』。

太田 秀樹  (オオタ ヒデキ)  (

和歌山県生まれ。関西大学大学院修士課程社会学研究科社会心理学専攻臨床心理学専修修了。
2010年、大阪府立大学大学院人間社会学研究科博士後期課程(単位取得退)。現在、西九州大学子ども学部心理カウンセリング学科教授、 臨床心理士、博士(人間社会学)。

主要論文に「心の「分裂」についての臨床心理学的研究」博士論文、An Approach Through Sandplay to Working with a client who had Psychotic Experiences, Archives of Sandplay Therapy, 2010, 23(1):75-95 ほか。

阿部 里美  (アベ サトミ)  (

東京都生まれ。成蹊大学文学部英米文学科卒業。東洋英和女学院大学大学院人間科学研究科人間科学専攻臨床心理学領域修士課程修了。
現在、英米文学翻訳家、臨床心理士、公認心理師。

主要訳書に『黄色の間』、『ミミズ・フライの食べ方』、『5分間ミステリー 難事件を解け』、『怪盗タナーは眠らない』、『ユングとサールズ』ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。