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寝殿造の仕組みと宮中の行事
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年6月30日
- 書店発売日
- 2024年7月5日
- 登録日
- 2024年4月4日
- 最終更新日
- 2024年6月28日
書評掲載情報
2024-08-17 | 日本経済新聞 朝刊 |
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紹介
絵巻に描かれている人物・衣裳・小物・家具など……すべての名前が分かる!
絵巻鑑賞に対する図説入門書として、第二巻では寝殿造理解の基本を示します。
貴族邸宅の様子を楽しんでください。
【本書の特長】
・画面の構図に込められた意味や意義を徹底解説。
・原典を忠実に再現した線描画と、3色刷りの分類番号で、抜群の見やすさ。
・平安時代の文学、文化、生活が理解できる。
・絵の説明となる「詞書」(ことばがき)の現代語訳も収録。
・事物の画像を検索、確認できる「絵引索引」つき。辞書的説明も付いて難語句も明解。
(全3冊)
1 源氏物語絵巻の世界(既刊)
3 平安時代の信仰と暮らし
目次
はじめに
Ⅰ 寝殿造の構造を読み解く
寝殿造平面図
平安貴族の私邸
1『年中行事絵巻』巻三
「闘鶏」の貴族邸
2『年中行事絵巻』巻一
「朝覲行幸」の法住寺南殿
3『年中行事絵巻』巻十
「大臣大饗での拝礼」の東三条邸
4『年中行事絵巻』別本巻二
「大臣大饗の鷹飼と犬飼の登場」の東三条邸
5『年中行事絵巻』巻六
「臨時客」の東三条邸
6『年中行事絵巻』巻十
「六月祓」の貴族邸
7『年中行事絵巻』巻三
「蹴鞠」の貴族邸
8『紫式部日記絵巻』藤田美術館本五段
「道長と龍頭鷁首の舟」の土御門邸
9『年中行事絵巻』京大本巻十三
「伸子張と闘鶏」の貴族邸
10『年中行事絵巻』別本巻三
「安楽花」の貧乏貴族邸
11『奈与竹物語絵巻』五段
「帝の文使」の少将邸
Ⅱ 大内裏・内裏の行事を読み解く
平安京・内裏図
大内裏の行事
12『年中行事絵巻』巻七
「御斎会竟日の舞楽」の大極殿と蒼龍楼
13『年中行事絵巻』巻四
「射遺の参内」の待賢門
14『年中行事絵巻』巻四
「射遺」の建礼門門前
15『年中行事絵巻』巻八
「騎射」の右近衛府の馬場
紫宸殿の行事
16『年中行事絵巻』巻一
「朝覲行幸の出発」の紫宸殿・承明門・建礼門
17『年中行事絵巻』巻四
「賭弓」の紫宸殿南庭と射場殿から安福殿
18『年中行事絵巻』巻十
「女踏歌」の紫宸殿南庭
紫宸殿周辺の殿舎の行事
19『年中行事絵巻』巻六
「御斎会での右近衛陣座の饗応」の校書殿と月華門
20『年中行事絵巻』巻五
「内宴の妓女の舞」の仁寿殿から綾綺殿
21『年中行事絵巻』巻五
「内宴の献詩披講」の仁寿殿
22『年中行事絵巻』巻六
「中宮大饗」の玄輝門西廊の北面
清涼殿と五節の行事
23『年中行事絵巻』巻六
「御斎会内論義」の清涼殿
24『信貴山縁起』延喜加持の巻
「勅使蔵人の奏上」の清涼殿
25『承安五節絵』二段
「五節舞姫と童女の参内」の玄輝門
26『承安五節絵』五段
「五節の淵酔」の清涼殿殿上の間
27『承安五節絵』六段
「殿上人の肩脱」の弘徽殿と登花殿の西面
28『承安五節絵』八段
「童女御覧」の清涼殿
Ⅲ 絵巻の詞書本文
Ⅳ 絵巻解説
あとがき
絵引索引
事項索引
前書きなど
髙樹のぶ子氏推薦!
「平安時代に世間の目が向くのは素晴らしいことですが、そこに見える世界は、実際に千年昔に存在していたのかどうか。
それを確かめるには、絵巻物の情報に頼るしかありません。残された文字情報も勿論大事ですが、目から入るものは、それだけで身近に感じられるものなのです。
この時代から現代まで残されている言葉は、沢山あります。けれど、当時と今では全くの別物であることは多々あります。たとえば「簀の子」という言葉は今も使われていますが、平安時代の簀の子は、濡れ縁のような寝殿造りの外周を指しました。絵巻物を見ることで、それが簀の子であることを初めて知るのです。
私は平安時代の人々の生活を知るには、まず絵巻物を見る愉しみから始めるのが良いと思っていますが、それだけでは足りません。そこに描かれた建物や装束、日々の暮らしの物々に触れ、その名称を正しく知ることで、ようやくこの時代に近づき、味わうことが出来るのです。
この「図鑑 モノから読み解く王朝絵巻」こそ、平安絵巻への最高の案内本です。
この図鑑を片手に絵巻物を見れば、人物は動きだし、牛車はギシギシと音を立て、一枚の絵に隠された物語や人間関係をも想像させます。気がつけば平安歴史への関心も知識も、大きく膨らんでいるに違いありません。」
上記内容は本書刊行時のものです。