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日本のレトリック
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2023年5月31日
- 書店発売日
- 2023年5月15日
- 登録日
- 2023年2月15日
- 最終更新日
- 2023年8月30日
紹介
「言葉のあや」(レトリック)のからくりとは。
「掛詞」「見立て」など和歌・俳句でのテクニックから現代の広告文にいたるまで、私たちが感動を覚えるときの心の仕組みを探る。
名著、待望の新訂版。
本書は「ちくま学芸文庫」として1994年に筑摩書房から刊行されたもの(永田和宏氏の解説も収録)に一部改訂を施し、「『セレクション版』のためのあとがき」を付して、刊行するものです。
目次
一 仕立て―仕組まれた場違い―
似て非なるもの
もじり
《場違い》の仕掛け
やつし
二 見立て―視線の変容―
見立てと隠喩
実現の見立て
想像の見立て
言外の意味
見顕し
枠組みの変更
もう一つの世界
三 姿―見得を切る言葉―
姿と心
再現と演示―演劇の場合―
演技する言菓
四 対句―意味に先立つ形―
レトリックの出発
対構成
対句と日本語
言霊の力
五 寄物陳思―思いに染まる言葉―
付託という詩法
和歌の代表作
象徴表現
物と心の遭遇
六 掛詞―話題の交錯―
多義性の遊戯
同音反復と一語二役
不透明な言葉
異質なものの結合
文脈による多義化
七 縁語―言葉の連鎖反応―
ゆかりの言葉
「寄合」のシステム
二つの詩作法
語の縁の諸相
言葉の運命
八 本歌取―創造のための引用―
独創と盗用
〈型〉の提示
〈操作〉の提示
頓阿の六様式
定家の本歌取
あとがき
解説……永田和弘
『セレクション版』のためのあとがき
前書きなど
永田和宏氏「解説」より
「……せっかく作り出された作品(現代短歌)がほとんど論議される機会もなく、消えていく運命にある。真に憂慮すべき問題であるだろう。尼ヶ﨑氏が定家の本歌取りを論じて、もっともラディカルに状況を照射するという例をこの1冊に見るように思う。……尼ヶ﨑氏の指摘は、古典和歌の歌論を語りながら、しかもそのまま現代短歌に直結するものであるところが魅力なのである。」
上記内容は本書刊行時のものです。