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神(イマーナ)の影
ルワンダへの旅――記憶・証言・物語
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年10月25日
- 書店発売日
- 2019年10月23日
- 登録日
- 2021年4月3日
- 最終更新日
- 2023年1月27日
紹介
2023年3月、著者来日決定! 3月2日(木)東大駒場キャンパスにて記念講演、3月4日(土)堺町画廊(京都)でお話し会を開催します。ご参加ください。
……
「起こったことはわたしたちすべての人間にかかわりがある」(本文より)
1994年、ルワンダでジェノサイドが勃発する。大惨事の傷跡の癒えぬルワンダで1998年、アフリカ人作家によるプロジェクト「ルワンダ、記憶する義務によって書く」が実施され、コートジヴォワール人のヴェロニク・タジョも参加者に名を連ねた。本書はその旅での人々との出会い、目撃したさまざまな事象からタジョが熟考を重ね、言葉を紡ぎ、書き記した一冊である。2000年にフランスから L Ombre d Imanaとして刊行された原書の全訳。
目次
初めてのルワンダ
南アフリカ、ダーバンにて 海岸沿いの駐車場で出会った男/ヨハネスブルグからパリへ/パリ経由でブリュッセルへ/サベナ五六五便に乗る/キガリの街を歩く/ニャマタの教会/展示された武器/ンタラマの教会/トニア・ロカテッリ/ブタレへの道/王都ニャンザ/ギタラマを通過する/ビュンバにて クブウィマナ一家訪問/キガリの弁護士/途方にくれる男/小説家/コンソラートに起きたこと/プロジェクトリーダー/仮面を蒐集する男/ジャーナリスト/キガリ、アマホロ・スタジアムに近いミギナ界隈にて ネリーのこと/キガリで耳にした物語/最初の帰還
死者たちの怒り
彼の声
アナスターズとアナスタジー
そのとき、そこにいなかった人々
カール/セトとヴァランティーヌ
ルワンダ再訪
サベナ五六五便/キガリ キミフルラ、コテ・カディヤックにて/キチュキル・コミューン内のカガラマ・セクターにて/〝ツチにしか見えない〟ザイール人の女/ノングウェでの巡回軍法会議 旧政府軍少尉エドゥアール・ムジャンベレの裁判/牧師/リリサの刑務所、七千人の囚人/死刑囚・終身刑囚ブロック/ブロック一五 二百五十三人の女性囚/フロデュアル、殺人者となった若い農夫/ジョゼフィーヌ/最高の七人/フツ・パワー〝フツの十戒〟/ルワンダ南西部、キベホ・キャンプで起きたこと 一九九五年四月二二日/シスター・アガト/二度めの帰還
訳注・参考文献
日本語版のためのあとがき ヴェロニク・タジョ
訳者あとがき
版元から一言
予告【ヴェロニク・タジョさん2023年3月来日!】
来日記念講演★3/2(木)東京大学駒場1キャンパス18号館ホール14:30~(無料)
「『神(イマーナ)の影』解題 ~文学には何ができるか」
来日記念お話し会★3/4(土)堺町画廊(京都)15:00~(要予約/1,000円)
「『神(イマーナ)の影』をめぐって」
【ヴェロニク・タジョさん芸術文化勲章コマンドゥールを受章】
2021年秋、『神(イマーナ)の影』著者のヴェロニク・タジョさんにフランスから芸術文化勲章が授章されました。コートジヴォワール人を父に、フランス人を母にもつタジョさんはつねにフランス語で発信し、作品を創り続けてきました。その功績をたたえる授章です。「フランスはタジョの作品に敬意を表する。とくに、ルワンダの虐殺と向き合った『神(イマーナ)の影』は私たちに普遍的な問いを投げかける」(ジャン=クリストフ・ベリアール、駐コートジヴォワールフランス大使、授与時のコメントより)
「ルワンダの悲劇」から25年。この間も人類は殺戮をやめようとしない。著者は旅で出会った真実を書き記し、人びとの記憶から人間模様を描き出した。物語はわたしたちに、共生社会のあり方について思考する機会を与えてくれる。(ウスビ・サコ、京都精華大学アフリカ・アジア現代文化研究センター長、帯文より)
「読者諸氏には本書をきっかけに、ルワンダに思いを馳せ、ジェノサイドとは何であったのか、人間とは何かを考えていただきたい。この本が、遠い異国の他者を想像する一助となるよう願ってやまない。」(村田はるせ、訳者あとがきより)
上記内容は本書刊行時のものです。