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負債の網  エレン・H・ブラウン(著) - 那須里山舎
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負債の網  (フサイノアミ) お金の闘争史・そしてお金の呪縛から自由になるために (オカネハノトウソウシ ソシテオカネノジュバクカラジユウニナルタメニ)
原書: WEB OF DEBT The Shocking Truth About Our Money System and How We Can Break Free

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発行:那須里山舎
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ35mm
重さ 680g
544ページ
上製
価格 4,800円+税
ISBN
978-4-909515-02-5   COPY
ISBN 13
9784909515025   COPY
ISBN 10h
4-909515-02-X   COPY
ISBN 10
490951502X   COPY
出版者記号
909515   COPY
Cコード
C0030  
0:一般 0:単行本 30:社会科学総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年3月25日
書店発売日
登録日
2019年2月10日
最終更新日
2019年8月21日
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書評掲載情報

2019-08-01 エルネオス    8月号
評者: 大地 舜
2019-07-12 ダイヤモンド・オンライン  
評者: 大地 舜
2019-07-01 エルネオス    7月号
評者: 大地 舜
2019-04-26 本のメルマガ  
評者: 小谷敏(大妻女子大学教授・社会学)
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重版情報

2刷 出来予定日: 2019-08-30
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政治経済論壇でのMMT(現代貨幣理論)理論をめぐる「通貨発行権問題」が注目され、関連書籍として注目されています。今後の消費税増税などをめぐる「反緊縮財政論議」にも経済思想史全体を網羅する本書は有効な参考文献となると思います。

紹介

経済危機と格差社会はどうして生まれるのか?私たちはどうしてお金にふりまわされ、お金に縛られてしまうのか?お金のヒミツを解き明かし、そこから自由になる方法を提示する本格的な「お金の思想書」。利子付き負債のお金システムを超えるすべての方法を検証し、政府通貨、ヘリコプターマネー、ベーシックインカム、地域通貨、公共銀行、無税国家など通貨改革の基本的視座を再検討する。「オズの魔法使い」という寓話の意味からケインズやマルクス、ハイエクを超える視点を読者にもたらす。
私たちの通貨制度に関する思い込みは間違っている。私たちの通貨はすべて、硬貨を除き、「民営」連邦準備制度を含む民営銀行機関が拡張する融資という形で発行されている。諸銀行は元金だけを発行し、融資の利息を支払うための追加の通貨は発行しない。利息分のお金を調達するためには新たな融資を際限なく受ける必要があり、こうしてマネーサプライが拡張され、物価が膨張し、あなたの通貨の本来の価値が強奪される。『負債の網』はこの詐術を丁寧に解きほぐし、私たちが今直面している金融の闇を明解に描き出している。その上で、米国において最も優れた経済思想に根ざした代替案が提示されてもいる。個人や国家の金融安全保障にご興味のある方は必読の一冊である。

読者は、映画『マトリックス』の無知と欺瞞という眠りから醒めた救世主ネオになったような感覚をおぼえるだろう「アメリカン・フリープレス」

ケインズ派やオーストリア学派とならんで、近代経済思想にブラウン派という独立した学派を打ち立てても良いほどだ「デイリー・ベル」

『負債の網』は、国民から金融の生き血を吸い取る営利銀行制度にわが国が依拠しているという危険な現状をのりこえるための、刺激的かつ現実的な解決策を提供している「バズフラッシュ」

目次

目次
日本の読者へ
リード・シンプソン(銀行員・宅地開発業者)による序文
謝辞
はじめに 負債蜘蛛の網の中で

第Ⅰ部 黄色いれんがの道―金から連邦準備紙幣までの道のり

第1章 オズの魔法使いの教訓
第2章 カーテンの裏―連邦準備制度と連邦負債
第3章 ユートピアの実験―法貨としての植民地紙幣
第4章 政府が自分の通貨を他から借りるよう説得されるまでのいきさつ
第5章 富の母権制から負債の父権制へ
第6章 王を牛耳る方法―金貸しが英国をのっとるまで
第7章 ポピー畑で居眠りをする議会、警鐘を鳴らすジェファーソンとジャクソン
第8章 脳のあるかかし―リンカーンが銀行家たちの計略をくじく
第9章 リンカーンがヨーロッパ金融界の支配者たちとの戦いに敗北するまで
第10章 偉大なるペテン師―金本位制とインフレーションというおとり

第Ⅱ部 銀行家たちが通貨装置を制圧するまで

第11章 家に勝る場所はなし―家族農場を巡る戦い
第12章 おしゃべり頭と見えざる手―秘密政府
第13章 魔女たちの集会―ジキル島事件と1913年の連邦準備法
第14章 ライオンを手なずけるまで―連邦所得税
第15章 つむじ風の刈り取り―世界恐慌
第16章 経済のさびた継ぎ目に油を差す―ルーズヴェルト、ケインズ、そしてニューデ
ィール
第17章 ライト・パットマンが通貨機械のからくりを暴露する
第18章 連準の脚本を拝見
第19章 売り崩しと空売り―資本市場をクマなく貪り食う
第20章 ヘッジファンドとデリバティブ―違う色の馬

第Ⅲ部 負債による奴隷化―銀行家たちの網が地球を包み込むまで

第21章 黄色いれんがの道よ、さようなら―金準備から石油ドルへ
第22章 テキーラ・トラップ―不法移民の侵略の真相
第23章 黄色のウィンキーの解放―海外で花開いたグリーンバック制度
第24章 破滅の嘲笑―破産したドイツが通貨なき復興に資金提供する
第25章 インフレーションというまやかしの再考―ハイパーインフレーションの「典型」
の再検討
第26章 ポピー畑、アヘン戦争、そしてアジアの虎
第27章 眠れる巨人の目を覚ます―リンカーンのグリーンバック制度が中国へ
第28章 大英帝国の宝石の奪還―人民運動がインドを取り戻すまで

第Ⅳ部 負債蜘蛛が米国を捕獲する

第29章 ブリキの木こりの骨を折る―米国労働者の負債農奴化
第30章 消費者負債の罠の魅惑的なおとり―住宅所有という幻想
第31章 金融完全暴風雨
第32章 竜巻の目の中―デリバティブ危機が銀行制度を停滞させるまで
第33章 幻想の維持―金融市場の八百長
第34章 メルトダウン―諸銀行の密かな破産

第Ⅴ部 魔法の靴―通貨の力を取り返すまで

第35章 資源不足からテクニカラーの富へ
第36章 地域通貨運動―負債の網を回避するための「並行」通貨
第37章 通貨問題―金本位制派とグリーンバック派の討論
第38章 連邦負債―交錯思考の一例として
第39章 インフレーションを起こさずに連邦負債を清算するには
第40章 「ヘリコプター」マネー―連準の新品の熱気球

第Ⅵ部 負債蜘蛛撃破―人民に奉仕する銀行制度

第41章 真の「国有」銀行制度による国家統治権の回復
第42章 利息について―「不可能な契約」問題への解決策
第43章 救済?買い占め?それとも企業取得?―泥棒男爵を同じ土俵で破るには
第44章 手っ取り早い解決策―自分で資金を賄う政府
第45章 心ある政府―第三世界負債問題を解決する
第46章 橋の建設―新しいブレトン・ウッズ制を目指して
第47章 虹の彼方に―徴税なき、負債なき政府

あとがき 300年ネズミ講の終焉

後記 バブルの破裂

訳者あとがき
用語集
参考・推薦文献
原注(引用文献等)
索引

前書きなど

 長らく銀行員として働いてきた者として一つ言っておきたい
のだが、銀行員ですら業界のトップで秘密裏に行われているこ
とを把握している人はほとんどいない。銀行員というものは、
それぞれが銀行業界において自分に割り当てられた小さな一角
におとなしく座っているだけにすぎず、自分が加担している制
度全体を俯瞰したり、その含意を把握したりすることはない。
エレン・ブラウンの『負債の網─お金発行の闘争史・そして
お金の呪縛から自由になるために』で取り上げられている問題
について人並み以上に関心を持っている私でさえも、本書は目
から鱗の作品であり、現在実際に起きているものごとを理解す
る上で最高の切り口を与えてくれる。
 通貨が発行されるまでの過程は、一から十まで誤解されてい
るが、これにはちゃんとした理由がある。その理由とは、学界
やメディア、そして出版業界に浸透している、洗練され長期的
な誤報運動の主眼であり続けてきたある事柄である。この主題
の複雑さは、その秘密を隠蔽し続ける目的で意図的に利用され
てきた。ヘンリー・フォードが、これについて的を得たことを
言っている。「わが国の人々が自分の銀行業及び通貨の制度を
理解できていないのは、良いことである。もし理解してしまっ
た場合、明日陽が昇る前に革命が起きてしまうと思われるから
である。」
 銀行、学校や大学において、私は、通貨や銀行業の技術、手
形交換所や連邦準備制度、乗数効果による通貨発行、そして公
庫の番人として商業銀行家たちが担う特別な役割について、こ
れでもかというほど頭に叩き込まれてきた。こうして美化され
たビジョンは、しかし、米国銀行業部門で働く中で私が目の当
たりにしてきたことと非常に対照的であった。もちろん、最高
の倫理水準と健全な財政を保っている銀行の存在は否めないが、
しかし汚職が蔓延しているということもまた事実であり、これ
は米国銀行協会の公式倫理観や、連邦預金保険公社や通貨監査
局等の規制機関のガイドラインに反するものである。こうした
傾向は、私のかつての勤め先のような、大手通貨センター銀行
において顕著である。
 私の経験では、銀行強盗の最大の原因は、現金窓口を襲う覆
面男の一団などではなく、クレジット拡張を露骨に悪用するホ
ワイトカラー犯罪者たちである。よくある慣例として、融資担
当者があるローンの長期的なリスクを無視し、かかるローン送
金の許可を出し、限度ぎりぎりの高額な手数料と利息とを直ち
に支払わせるというものがある。そして、これはその後、同銀
行の主要幹部の収入として配分されうる。このような配分はし
かし、銀行所有主/幹部の収入の中に埋もれ、主要所有主に配
当金やストック・オプションとして配分される。この点をおさ
えておけば、私の故郷、カンザス州で起きた次の出来事にも説
明がつく。トピカのある大手銀行が破産に追い込まれたのだが、
それはちょうど、同銀行の頭取が、カンザス州ヒューストンの
はずれの「準郊外」にある担保宅地開発区域5000エーカー
を含む開発建造融資に踏み切ったときのことであった。開発計
画には、縁石や側溝、舗装道路や街灯、水道や排水溝、電線等
が含まれていた。ただ住宅と家庭のみがすっかり除外されてい
たのである。もしこの融資が、市場の吸収力に合わせて、段階
を追って少しずつ提供されていたならば、かつてのピカイチ会
社とその頭取とは、この取引に付随する法外な融資手数料と利
息を頭金として受け取り、自分や身内にこれを支払うことも、
他の類似融資について同じようにすることもできなかったであ
ろう。1980年代、国中の開発業者たちは、静かなトピカ及
び似たような金融機関を有する地域への道を着々と踏み均し、
汚職まみれの融資者たちと踊る機会を得ようとした。幹部や開
発業者たちが私腹を肥やす一方、そのツケは銀行の株主や納税
者にまわされることとなった。
 以上は個別の汚職事例にすぎないが、そこからは、搾取を奨
励する姿勢と、搾取に身を任せる制度とを垣間見ることができ
る。エレン・ブラウンの著作は、銀行業制度におけるより根深
い詐欺に注目している。通貨そのものが民営銀行家によって発
行及び支配をされているという点、それが「負債通貨制度」に
おいてなされており、それは負債通貨を発行する側に利息とい
う形で安定した利益をもたらしつつ、山積し続ける不要かつ返
済不可能な負債を国民に背負わせるような制度であるという点
である。通貨発行がほぼ完全に民営化されているという点は、
昨今ではほとんど知られていないが、この問題自体は目新しい
ものではない。民間利益団体による通貨制度の支配を、かつて
の米国リーダーはよくわかっており、それは作品内に登場する
多くの引用節によって裏付けられている。以下はその一例であ
る。
ご存知のように、ことの真相はというと、政府はアンドリ
ュー・ジャクソン以来、集権化された金融団体によって牛
耳られているのです。
 『負債の網─お金発行の闘争史・そしてお金の呪縛から自
由になるために』では、民営銀行家からなるネットワークが国
際通貨制度の設立と運営をのっとり、こうして得た支配権を使
ってかれらがしてきたことが、各段階を丁寧に追いつつ
詳しく説明されている。地球全体とその天然資源─そこには隷
属状態にある「人材」又は「人的資本」が含まれる─を完全に
支配しようとする世界的権力エリートの存在を裏付けるための、
説得力のある証拠が提示されている。権力エリートの原動力は
通貨であり、かれらは不安という武器を駆使する。文明社会全
体とその中の各制度すべてが、もはや通貨権力というこの中心
の周りを旋回している。それが、現在そうであるように民間人
の手中に収まっている場合、かれらはこれを使って各国を奴隷
化し、恒久的な戦争と隷属状態とを保持するだろう。国際的な
視点からみると、「暴力銀行団」とその政府協力者たちとは、
こうした詐欺的な経済手法を用いて、相手を弱体化させ打倒す
るのであり、しかもこれを一発も弾丸を発砲せずにやってのけ
るのである。例えば、1997年に起きた東アジア金融危機や、
1998年のロシアのルーブル崩壊をみていただきたい。経済戦術
は戦争を引き起こす手法として用いられてきたが、通貨権力は
こうした大義名分と言い訳を背景に、戦いの両側に武器やイン
フラを供給するのである。
 このため、ブラウンの作品の射程範囲は、通貨理論と通貨改
革に留まらない。既存の現状の持続不可能性を暴露することに
よって、本作は、非常に少数ではあるが強力でもある金融族の
魔の手から世界を解き放つ第一歩となる。また、本作は、私た
ちの通貨制度において最重要の主題について公の議論を始める
契機でもある─既成の経済学界では、誠実な言論を行う者にふ
りかかりうる災難への不安と恐れのせいで、このような議論へ
の立ち入りは禁止されているのだが。ブラウンはしかし、通貨
権力とその奉仕学者たちの高級黒革靴を果敢に踏みつける。通
貨、銀行業、そして経済に関する誤情報、歪曲、欺瞞、そして
厚顔無恥な嘘によってかれらが紡ぎあげた蜘蛛の巣に対する、
本書は反抗と真理の拳である。本作は、われらがトロイの門を
潜り抜けて入ってきた金融界からの敵の正体を暴き、現在米国
及び世界中の人々に対して仕掛けられている限度無き一方的な
戦争に対する防衛前線の役割を果たしてくれる。
 問題を暴露するだけでなく、本書は米国及び世界中における、
増え続ける負債をはじめとする様々な通貨問題への解決策もま
た素描している。負債通貨に基づく部分準備銀行制度を廃止し、
誠実な無負債通貨制度へと戻れば、私たちの想像を絶するよう
な豊かな未来を米国国民に提供することができる、というわけ
である。『ロンドン・タイムズ』が著したとされている、リン
カーンの無負債グリーンバック制度に反対を行う社説が、こと
の全容をよく物語っている。

版元から一言

わたしたちのお金は負債(借金)でできている!経済危機と格差社会はどうして生まれるのか?私たちはどうしてお金にふりまわされ、お金に縛られてしまうのか?お金のヒミツを解き明かし、そこから自由になる方法を提示する本格的な「お金の思想書」。利子付き負債(借金経済)のお金システムを超えるすべての方法を検証し、政府通貨、ヘリコプターマネー、ベーシックインカム、地域通貨、公共銀行、無税国家など通貨改革の基本的視座を再検討する。「オズの魔法使い」という寓話の意味からケインズやマルクス、ハイエクを超える視点を読者にもたらす。

著者プロフィール

エレン・H・ブラウン  (エレンブラウン)  (

1945年生まれ。米国ロスアンゼルス在住。作家、弁護士、社会活動家。弁護士活動を通して現在に至るまで12冊の本と400以上のエッセイを発表。初期は、食生活や医療問題に関する評論を執筆していたが、2007年に本書を発表後、政治経済問題へと関心を移す。2011年に「公共銀行制度研究所」を設立し、2013年『The Public Bank Solution (公共銀行という解決策)』(未邦訳)を発表。また、ケニア、ホンジュラス、グアテマラ、ニカラグアでの 11 年間の海外生活から発展途上国の問題点にも関心を深める。現在に至るまで世界各国でインタビューに答えるなど精力的に活動を続けている。

早川健治  (ハヤカワケンジ)  (

朝は「ベーシックインカムさえあれば人や社会に本当に役に立つことができるのになあ」とぼやきつつ会社に行く契約社員、夜は「さあこれから本当の仕事が始まるぞ」とつぶやきつつノートパソコンを開く翻訳者。「スウィーニー薬局」読書会担当、「ベーシックインカム・アイルランド」広報担当。和訳作品では、ロビン・コリングウッド著『哲学の方法について』、同『精神の鏡、知識の地図』、フロスティ・シガーヨンスソン著『通貨改革――アイスランドのためのより優れた通貨制度』。英訳作品では、多和田葉子著『Opium for Ovid(変身のためのオピウム)』。

追記

●演題 「なぜ、いまMMT(現代貨幣理論)なのか? マネーの本質と社会のあるべき姿」
●日時  2019年6月23日午後1時30分~午後4時30分
●場所   日本経済大学渋谷キャンパス 10号館1階 246ホール
●入場料 1000円

●登壇  白崎一裕氏(ベーシックインカム・実現を探る会代表)
    大西つねき氏(元J.P.モルガン為替ディーラー、フェア党代表)

なぜ、MMT(現代貨幣理論)が今注目されているのか? それは政府の財政問題を解決する新しい考え方なのか?それとも無責任な帳尻合わせなのか?
その本質を理解するには、その考えが生まれた背景、そして現代のお金の本質を理解しなければなりません。 そして、その是非を判断するには、「私たち自身の生き方」、「私たちの望む社会」から発想しなければなりません。 その意味で、この問題は単に財政金融の考え方のみならず、今の金融システムから派生する様々な副次的効果、所有の概念やそれを背景にした支配の構造、資本主義というシステムそのものにも踏み込んで議論する必要があります。今回は、元J.P.モルガンの為替ディーラーで『私が総理大臣ならこうする』(白順社)の著者、フェア党代表大西つねき氏と、ベーシックインカム・実現を探る会代表であり、自らが経営する那須里山舎から米国経済学者エレン・ブラウン氏の『負債の網』を出版した白崎一裕氏が徹底討論します。

上記内容は本書刊行時のものです。