書店員向け情報 HELP
出版者情報
書店注文情報
在庫ステータス
取引情報
POSSE vol.55
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2023年12月28日
- 書店発売日
- 2023年12月28日
- 登録日
- 2023年2月1日
- 最終更新日
- 2024年4月11日
紹介
【特集】物流危機を救うのはAIと規制緩和か?
物流業界における労働の「危機」が叫ばれている。
一つはドライバーの長時間労働規制による「2024年問題」だ。このままでは物流が回らなくなるとして、荷主や運送会社に対する規制や、消費者の意識改革などが啓発されている。それどころか国は「規制緩和」策まで提唱している。だが、こうした議論の中で、労働者の声が反映されているとは言い難いのが実情だ。
同時にインターネット通販、主にAmazonというプラットフォームの拡大のもとで、ドライバーのさらなる個人事業主化、そしてAIによる労働の強化が進行している。労働者が自らの権利を行使することは、ますます困難に思われているのではないだろうか。
いま、労働運動には何ができるのか。本特集では、物流業界の「危機」を見据えつつ、実際に日本やアメリカで闘うドライバーたちの労働組合の実践を参照し、新たな可能性を探りたい。
目次
【特集】物流危機を救うのはAIと規制緩和か?
◆「規制緩和」がもたらしたトラックドライバーたちの過酷な現状
──物流2024年問題と労働組合への期待
川村雅則(北海学園大学教授)
◆高速道路で「重大事故」が増加する?
──「2024年問題」でトラックの速度規制を緩和
今野晴貴(NPO法人POSSE代表)
◆外国人ドライバーは流通の「救世主」となるのか?
本誌編集部
◆アマゾンの「当日配送」を支える人々を追って
──前編
岩本菜々(POSSE学生ボランティア)
◆ヤマト運輸の個人事業主・パートたちは「大量リストラ」といかに闘ったか
──軽貨物ユニオンの取り組み
高橋英晴(軽貨物ユニオン執行委員長)
◆「最高益」なら還元しろ!
──アメリカのトラック・ドライバーは年収2500万円へ
本誌編集部
【ミニ企画】『生きのびるための社会保障入門』刊行記念
労働組合と社会保障でインフレ危機を生きのびろ!
◆「標準」なき時代の社会保障
──制度から抜けおちた多様な暮らしをどのように保障するか
葛西リサ(追手門学院大学准教授)×奥貫妃文(相模女子大学教授)
◆コロナ禍・インフレ危機の惨状からいかに立ち上がるか?
──声をあげることからはじまる女性・ケア・地域の新しい連帯
竹信三恵子(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)×今野晴貴(NPO法人POSSE代表)×奥貫妃文(相模女子大学教授)
【単発】
◆ヨーロッパのプラットフォーム労働規制の現在地
──『あなたの上司はアルゴリズム』から読み解く
脇田滋(龍谷大学名誉教授)
◆『イギリス炭鉱ストライキの群像』をめぐって
──40年前の敗北の闘争がいま、私たちに教える経験とは
熊沢誠(甲南大学名誉教授)
◆問題多発の業界に立ち向かう回転寿司ユニオン
──すべての飲食業界で働く非正規労働者の改善を目指して
尾林哲矢(首都圏青年ユニオン事務局長)
◆貧困者を収容する「貧困ビジネス」の実態と源流
今岡直之(POSSE生活相談班)
【連載】
◆社会運動史研究者がスポットワークをやってみて
第2回 バブル世代・氷河期世代・Z世代、そしてシニア世代と働いて
黒川伊織(神戸大学大学院国際文化学研究科協力研究員)
◆生活相談Q&A
「貧困ビジネス」施設からの脱出マニュアル
今岡直之(POSSE生活相談班)
◆困窮する移民・難民の生存権を求めて
第2回 「外国人」と貧困
大澤優真(つくろい東京ファンド/北関東医療相談会)
◆ラディカル・アメリカ──トランス・パシフィック・レーバー・ヒストリー
第2回
篠田 徹(早稲田大学教授)
◆父の過労死 会社と闘ってきた10年間
第7回 過労死事件を公表して闘うことの葛藤と意義、裁判を闘っていく中での意識の変化
高橋優希
◆スポーツとブラック企業
第16回 スラムダンクの倫理とバ畜の精神
常見陽平(千葉商科大学准教授)
◆POSSE最新ブックレビュー
◆INFORMATION
版元から一言
■表紙の写真
「TOKYO NUDE」
虚構の東京を出現させることをコンセプトに、レタッチによって都市の外観を変化させるシリーズ
安藤瑠美
フォトグラファー・レタッチャー
1985年 岡山県出身。2019年 THE REFERENCE ASIA : PHOTO PRIZE優秀作受賞。
http://rumiando.com
https://www.instagram.com/andytrowa/
■ブックデザイン
末吉亮(図工ファイブ)
上記内容は本書刊行時のものです。