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欲望の主体
ヘーゲルと二〇世紀フランスにおけるポスト・ヘーゲル主義
原書: SUBJECTS OF DESIRE: Hegelian Reflections in Twentieth-Century France
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年6月15日
- 書店発売日
- 2019年6月20日
- 登録日
- 2019年5月1日
- 最終更新日
- 2019年6月14日
紹介
ジュディス・バトラーについては、すでに多くの著作の訳書があり、日本でも受容が進んでいる。しかし、彼女の思想的出発点となったヘーゲル研究については十分な理解が進んでいるとは言えない。バトラーのフェミニズム、クィア理論、さらには政治的主張を理解する上でも、その基礎となっている彼女のヘーゲル理解、そしてそれに基づくフランス二〇世紀哲学についての理解を示した本著の邦訳刊行は、日本における哲学、フェミニズム、政治思想における議論に大きく貢献することになるだろう。
「現代思想の源流としてのヘーゲルを別の仕方で読むこと。それは、全体化へと向かう単一の主体をずらし、変容を生み出す思想を可能にした。哲学のみならずさまざまな社会運動にも影響を与えつづけるバトラーの原点。」(松本卓也 京都大学准教授)
目次
日本語版への序文
ペーパーバック版への序文
序文
序章
第一章 ヘーゲル『精神現象学』における欲望、修辞、承認
欲望の存在論
身体をめぐる逆説―主人と奴隷
第二章 歴史的欲望―フランスにおけるヘーゲル受容
コジェーヴ―欲望と歴史的行為体
イポリット―欲望、消失、絶対者
ヘーゲルからサルトルへ
第三章 サルトル―存在の想像的探求
像、感情、欲望
前反省的選択という戦略―『存在と無』における実存的欲望
トラブルと願望―『存在と無』における性的欲望の円環
『聖ジュネ』と『家の馬鹿息子』における欲望と承認
第四章 欲望の生死を賭けた闘争―ヘーゲルとフランス現代思想
疑わしき父系―デリダとフーコーにおける(ポスト)ヘーゲル的主題
ラカン―欲望の不透明さ
ドゥルーズ―奴隷道徳から生産的欲望へ
フーコー―錨を上げた弁証法
ヘーゲルの「克服」についての最後の反省
解説
あとがき
参考文献一覧
索引
版元から一言
装丁 大崎善治
印刷所 シナノパブリッシングプレス
上記内容は本書刊行時のものです。