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競馬妄想辞典 言いたいのはそこじゃない 乗峯栄一(著) - あおぞら書房
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競馬妄想辞典 言いたいのはそこじゃない (ケイバモウソウジテン イイタイノハソコジャナイ)

趣味・実用
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四六判
縦188mm 横130mm 厚さ20mm
重さ 300g
320ページ
並製
価格 1,600円+税
ISBN
978-4-909040-00-8   COPY
ISBN 13
9784909040008   COPY
ISBN 10h
4-909040-00-5   COPY
ISBN 10
4909040005   COPY
出版者記号
909040   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年6月26日
書店発売日
登録日
2018年5月12日
最終更新日
2021年2月13日
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紹介

読者からは「日本一当たらない予想屋」と言われ、調教師からは「あんたに本命にされたら勝てへん」とからかわれた。それでも明るく競馬を愛し続けた競馬コラムニストが、地の底・宇宙の果てからレース結果を左右する究極の競馬原理を追究。歴史、文学、生物学、物理学、心理学……怪しい知識を駆使したユーモア・コラム77 本。年季の入った競馬ファンから初心者まで、たっぷりお楽しみいただけます。

[もくじ]
(1) 妄想競馬にようこそ──ニッポン競馬改革私案
(2) これからのギャンブルの話をしよう──競馬の社会学
(3) エロスこそ競馬の原点──競馬の生物学
(4) 馬は走る、地球は回る──競馬の物理学
(5) 競馬街道をゆく──競馬の歴史学
(6) 書を持って競馬場へ──競馬の文学
(7) 人生に必要なことは競馬で学んだ──競馬の心理学
(8) 汗と涙と恥の日々を語ろう──競馬ライター稼業

目次

①妄想競馬にようこそ──ニッポン競馬改革私案
1 キャッチ・アンド・リリース競馬
2 カネ返せ競馬
3 ヒューマニズム競馬
4 勇気を持ってゆっくり競馬
5 プライバシー侵害競馬
6 突然ですが逆転フケ馬券
7 払い戻し有効期間千年馬券
8 「おめでとうございます」払戻機
9 「わたしが裁決しました」払戻機
10 「取ったも同然」払戻機
11 競馬バイアスロン
12 年利20%国債ステークス

②これからのギャンブルの話をしよう──競馬の社会学
13 歓迎される客はどっちだ?
14 カネ嫌い世界の競馬
15 拾った馬券を換金したら
16 細胞数多数決による民主主義
17 JRAにポリシー変更を勧告する
18 乗馬と競馬はリスペクトしあうべし

③エロスこそ競馬の原点──競馬の生物学
19 悲しや競馬界の齧歯類
20 泳ぎが速いのは名馬の条件
21 馬はなぜ走るのか
22 馬はなぜシッポを振るのか
23 鶴の恩返しと寄生の紙一重
24 血統は女を待たせない
25 精子の海へ行け
26 美しき夢見て汚きわざを
27 極めれば液体競馬
28 ゼラチンは愛の証し
29 不倫の気勢、打突、残心
30 婦人科と泌尿器科

④馬は走る、地球は回る──競馬の物理学
31 浮き世忘れのサイエンス談義
32 アインシュタインの着順判定
33 月曜のあなたと話がしたい
34 コリオリの力で馬がヨレる
35 月の引力競馬予想
36 ばんえい競馬の「通過算」
37 「さかなへん予想」と「リーマン予想」
38 気象は予報士、競馬は予想屋
39 ゼッケンと素数

⑤競馬街道をゆく──競馬の歴史学
40 騎馬民族征服王朝説
41 河原をなめてはいけない
42 最高敬語はほどほどに
43 ニイタカヤマノボレと紫電改
44 府中に競馬場がある理由
45 菊の季節に桜が満開
46 競馬場もある街

⑥書を持って競馬場へ──競馬の文学
47 茂吉は故郷の馬を詠わず
48 小説は本当のことを書け
49 山本周五郎と菊池寛の夏の陣
50 撃ちてしやまむ
51 言霊の幸はふ国
52 悲劇のランナー
53 忘れて日が暮れりゃあ明日になる
54 上品と下品の表裏一体
55 消えた有馬温泉記念
56 馬名を問わぬ者、馬名に泣く
57 恐れるな、わたしだ
58 あなたの隣りにいる神の使い

⑦人生に必要なことは競馬で学んだ──競馬の心理学
59 日常にひそむ意味不明
60 当たれば自分の力、負ければ騎手のせい
61 競馬と女と車の運転
62 人生は残りの5パーセントで決まる
63 ギャンブル依存症診断
64 キンシャサの奇跡
65 定時制野球部監督の願い

⑧汗と涙と恥の日々を語ろう──競馬ライター稼業
66 運転なんかしたくない
67 金沢に人生の不条理を見た
68 百万馬券は取ったけれど
69 競馬新聞をはじめて買った日
70 競馬予想の舞台裏
71 トラックマンは人生の軌跡をたどる
72 わしゃ、どこへ行きゃいいんだ?
73 困ったときは祈ればよい
74 ある厩務員と馬の物語
75 弱みを見せなかった男
76 それが質問?
77 女子中学生がやって来た

前書きなど

まえがき

 コタツに入ってテレビの競馬中継を見ていた。「クソッ」と言いながら外れ馬券を破っていたときに電話が鳴る。スポニチ(関西)のレース部長からだった。
「予想コラムを書いてみないか」と望外の提案をくれた部長との初対面の日、「ぼくのような無名作家でいいんですか?」と聞いたら、「毎週コラムを書けるようなヒマな作家がほかにいないんです」と言われ、話が決まった。
 長く続いたスポニチ連載がそろそろ終わりかけ、荷造りアルバイトに復帰かと思っていたら、『週刊競馬ブック』から声がかかった。レース予想は必要なく、好きなことを書いてくれればいいという、ありがたいオファーだった。
 競馬マスコミ末端に加わるときから、自分が書くものについては、「競馬の話から始めない」と決めていた。『週刊競馬ブック』でもそうさせてもらった。「競馬週刊誌にどうして、こんな、競馬のことが書かれていないコラムが連載されるんだ」という批判が届いていることは知っていた。だが、『ブック』編集長は「あなたのコラムはこれでいいんです」と懐の広いところを見せてくれた。
 その連載が10年目に入った昨年、旧知の編集者から「単行本出してやろう」という万馬券のよう申し出があって、この本が生まれた。
 250本を超える『競馬ブック』の連載(「理想と妄想」)から60本ほどを選び、そこに過去スポニチその他に書いたものや、いま同時に連載しているウェブサイト『スポーツ・ナビ』、園田競馬広報サイト『チャージ』のコラムのエッセンスなども加えた。もちろん、この本のための新原稿も少なくない。ちょっと大げさに言えば、競馬ライター乗峯栄一の集大成だと思っている。
 書くものについて決めていたことがもう一つあった。誰も信じないだろうが、地の底・宇宙の果てからレース結果を動かしているような、競馬原理を提起する、ということだ。たとえば、「潮汐・月の引力理論」「小倉競馬ムササビ理論」「地底競馬右回り理論」「重力空間歪み理論」「ポアンカレ理論」「火星WINS理論」などなど。しかし、これらの革命的競馬理論は読者からは黙殺されている。この本ではそれらの再挑戦も試みた。
「単行本出してやろう」と言ってくれた、あおぞら書房の編集長はまったく競馬を知らず(よくこんな本を出す気になってくれたものだ)、事あるごとに「初心者にも分かるように」と言うので、欄外に「JRA(日本中央競馬会)初心者向けパンフレット」の〝乗峯流変形〟のような競馬ガイダンスも入れてみた。
 競馬の話から始めない妄想競馬ライターが書き、競馬を知らない編集者がつくった本、読んでくれる人がどれぐらいいるだろうか。

版元から一言

「競馬」という窓を通して歴史や文学を見つめる生真面目さと、生物学や物理学を奔放に駆使して競馬をおもちゃにする遊び心が同居するコラム集です。いろいろな読み味を楽しめる一冊になっていると思います。競馬を知らない読者にも楽しんでいただけるよう、欄外コメントも充実させました。

著者プロフィール

乗峯栄一  (ノリミネ エイイチ)  (

作家・競馬コラムニスト。1955年岡山県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、定時制高校教員生活を経て文筆に専念。1992年から20年間、スポニチ(関西版)に競馬予想コラム「乗峯栄一の賭け」を長期連載。それとともに始まったトレセン訪問取材は四半世紀を超えて継続中。現在、『週刊競馬ブック』で予想抜きの競馬コラム「理想と妄想」をロングラン連載中。グリーンチャンネル『ケイバどーも!』レギュラーコメンテーター。facebookにアップされるトレセン写真とぶっちゃけ裏話も好評。『本の雑誌』第1回競馬本大賞を受賞した『乗峯栄一の賭け』(白夜書房)、第9回朝日新人文学賞を受賞した『なにわ忠臣蔵伝説』(朝日新聞社)など多数の著書がある。

上記内容は本書刊行時のものです。