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ヒップホップアフリカ
サブサハラ49ヵ国ラップ読本
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2023年10月10日
- 書店発売日
- 2023年10月10日
- 登録日
- 2023年9月15日
- 最終更新日
- 2023年10月18日
紹介
逆輸入なのか? それとも発祥の地なのか?
今やアメリカに逆輸出されるだけでなく
世界を席巻するアフリカンヒップホップを徹底紹介!!
コラム:「謎のスマホTecno」「ヒップホップの祖先、西アフリカのグリオ」
「MVに登場する珍妙な建造物」「Hiplife, Bongo Flava等サブジャンル解説」等...
インタビュー:Collo(元Kleptomaniax), Black Noise, Akatsuki SN等…
K'Naan■ソマリア戦乱逃れカナダへNas、Bono、Keith Richardsとコラボする大物!
Wizkid■Drake、Beyoncéとコラボしワールドワイドに飛躍するNaijaの巨人!
Moonchild■青いドレッドヘアは特許取得済み、自称「女性のオーガズムの大統領」!
Ecko Bazz■あのNyegeNyegeから凶暴なインダストリアルビート!
DJ Arafat■キングオブCoupé-Décalé、シーンを作った第1世代!
Yao Bobby■ノイズインダストリアルに接近するトーゴのシーンを築いた精神の扇動者!
Gyedu-Blay Ambolley■1973年ハイライフ大物歌手によるラップ、果たして世界初なのか!?
Prophets of da City■アパルトヘイト時代の申し子、有色人種居住区ケープフラッツ出身!
Lij Michael■伝統ヨナ抜き音階とヒップホップを融合したKing of Ethio Rap!
Cheikh MC■伝統音楽Twarabを融合させたコモロ諸島のシーラカンスともいえるベテラン!
目次
2 まえがき
7 Chapter 1 Eastern Africa
11 Teddy Yo アムハラ語採用Gurage Toneを確立したエチオピアのレジェンド!
12 Lij Michael 伝統ヨナ抜き音階とヒップホップを融合したKing of Ethio Rap!
13 Jukebox The Illustrious and Woah! テキサス仕込みの帰国子女デュオが放つEthio Rap!
14 Nina Girma ようやく登場、エチオピアでは超希少種のラップ女子!
15 Rophnan テクノビートでアムハラ語アンセム、アジスアベバのクラブシーンで大活躍!
16 Djiboutiano ヒップホップ不毛地帯ジブチにて体制賛美愛国ラップ!
17 Temesgen Ghide 民間メディア禁止、アフリカの北朝鮮エリトリアのレジェンド!
18 Sandman Negus 自由の国アメリカから祖国凱旋ライブ、会場はサワ高校生強制軍事キャンプ!
19 Waayaha Cusub イスラム過激派に狙われケニアに亡命、銃撃、難民資格停止、流浪のラップ集団!
20 K'Naan ソマリア戦乱逃れカナダへNas、Bono、Keith Richardsとコラボする大物!
21 ヒップホップアフリカYouTube再生数ランキング
22 Niini Dance 宗教指導者も困惑、新世代ソマリア女子のロールモデル!
23 Sharma Boy 素朴な癒し系ファッションだが、ソマリア若手№1アイドルラッパー!
24 Nas Jota 世界各地に離散したメンバーがスーダンの「アラブの春」をバックアップ
25 Emmanuel Jal スーダン人民解放軍元少年兵という波乱万丈を経験した社会派!
26 Jimmy Gathu 交通安全キャンペーンが大ヒット、ケニア初期シーンの重鎮!
27 Kalamashaka マウマウ団を模したclanを結成、シーンの変化に遅れ、オワコン化!
28 Hardstone 1990年代、放送自由化の波に乗りケニアのシーンを席巻!
29 K South ライバルジャンルをDisり大炎上、解散に追い込まれたデュオ!
30 Kleptomaniax Kapuka Disに敢然とアンサーが大ヒット、炎上に燃料を追加!
31 Collo(元Kleptomaniax)インタビュー
34 Influx Swagga 都市計画会議議長、上院議員選挙への立候補と意識高い系ラッパー!
35 Kaa La Moto ケニアのヒップホップ発祥の地、沿岸都市モンバサの盟主!
36 Kaa La Motoインタビュー
39 Boondocks Gang スワヒリ語&シェン語ラップが光る、Gengetoneトップグループ!
40 Saleh J タンザニア初のヒップホップヒット作はVanilla Iceカバー!
41 アフリカに影響を及ぼした世界のラッパー
42 Kwanza Unit タンザニアにKwanzanian Nation建国を目指した集団!
43 X Plastaz ヒップホップ都市アルーシャ発民族衣装マサイ語ラップ!
44 Professor Jay 国会議員にもなった初期Bongo Flavaの立役者!
45 G Nako サファリツアー添乗員からアルーシャの首領へ、スーパーグループWeusi結成!
46 Off Side Trick ザンジバル島発独自ジャンルZenji Flava代表!
47 Rosa Ree ワイセツMVで当局から活動禁止命令、タンザニア最悪のRap Goddess!
48 Chin Bees 「誰よりもTrapが上手い」と自画自賛するBongo Trapの王!
49 Bataka Squad ウガンダ独自のLuga Flowを確立した第1世代3人グループ!
50 Klear Kut ルガンダ語のLuga Flowに対抗し英語のUga Flowを提唱したグループ!
51 Keko メンタル不調とドラッグに沈んだウガンダ初の女性ラッパー!
52 GNL Zamba ムセベニ大統領の選挙対策にラップを教えた男!
53 BigTril ピコ太郎やPsyのようにネットミームで成り上がったラッパー
54 Ecko Bazz あのNyegeNyegeから凶暴なインダストリアルビート!
55 Kigali Boyz 親から借金しコーディング、ルワンダのオールドスクール!
56 アフリカンヒップホップのdigり方
57 Riderman 影の薄い仮面ライダー4号とは違い、シーンの重鎮となった男!
58 Big Fizzo ブルンジの音楽産業&若手ラッパー育成に携わるベテラン!
59 19th ブルンジ発、キルンディ語によるオーセンティックな本格ラップ!
60 Gpro 2000年代Rap Mozという概念を具現化したグループ!
61 Dama do Bling モザンビークのキラキラ女子というよりは熟女ラッパー!
62 Laylizzy 後輩を次々プロデュース、ベストMoz Flowと評価されるベテラン!
63 Hernâni 最高のMoz ラッパーはキラキラ女子Dama do Blingの弟!
64 Real Elements マラウィ民主化の熱狂とともに登場したチュワ語4人組グループ!
65 Tay Grin 父親は元大臣、総選挙に出馬するも落選した「マラウィのJay Z」!
66 Liwu NFT、Java、C#、AWS、Azureはお任せのゴスペルラッパー!
67 Gwamba 神様の慈愛、パッサーダ スタイルの慈善家ゴスペルラッパー!
68 Black Muntu 独自のKalifunku でのし上がったZam Rap初期の人気デュオ!
69 Daddy Zemus ミレニアム前後ザンビアで独自進化したZam Raggaの王!
70 Chef 187 カッパーベルト地帯のローカルスタイルKopala Swag のパイオニア!!
71 Cleo Ice Queen 氷の女王はリアリティ番組出身、ザンビアヒップホップNew Schoolの女王!
72 乱立するアフリカの音楽賞の権威比較
73 A Peace of Ebony 伝統楽器ムビラを初めてヒップホップに採用したユニット!
74 Zimbabwe Legit 2005年再発掘DJ Shadow初プロダクション、アフリカ初のアメリカ録音!
75 Tanto Wavie Trap Musicとジンバブエの歌謡曲SunguraでTrap Su!
76 Taylor Wayne ジンバブエのダンスミュージックJit を融合したJiti Rap!
77 Da Hopp マダガスカルオールドスクール、MCM Boyzの系譜!
78 Raboussa 女性R&Bヴォーカル擁し、Gasy Rap界をしぶとく生き残る!
79 Name Six 15歳で国連親善大使となったRap Gasyの少年革命家!
80 Elita Ofisialy 低迷するGasy Rap界を震わせたTrap Gasyのエリート!
81 N.A.S Possi 伝統楽器ラバン、マラバン採用モーリシャスのオールドスクール!
82 Gunz Dancehallに押され気味のセーシェル諸島のヒップホップパイオニア!
83 Cheikh MC 伝統音楽Twarabを融合させたコモロ諸島のシーラカンスともいえるベテラン!
84 Jua Cali / Camp Mulla / Ethic Entertainment / Khaligraph Jones / Buruklyn Boyz / Diamond Platnumz
85 Fid Q / Navio / Lyrical G / Ish Kevin / Jay Polly / Phyzix
86 Macky 2 / Slapdee / Jay Rox / Holy Ten / Bomb$hell Grenade / Voltz JT
87 Chapter 2 Central Africa
89 Bawuta Kin 結成は1995年、ストリート出自の「コンゴ民主共和国ラップの父」!
90 Sista Becky コンゴ民主共和国で女性ラッパーのハシリ、フランス語圏でヘビロテ!
91 Alesh 修羅の国DRコンゴ東部出身、オバマ大統領に謁見した「神の子」!
92 MPR 独裁者モブツの政党と同名、モブツ政権時代を懐かしむデュオ!
93 施主は独裁政権、MVに登場する珍妙な建造物
94 NMB la Panthère 港町マタディ出身、キコンゴ語初採用、Bob Marleyを信奉!
95 Lexxus Legal 1999年以来コンゴ民主共和国のヒップホップシーンを作ってきた漢!
96 Bisso na Bisso 故郷ブラザヴィルに凱旋した在仏コンゴ共和国人軍団!
97 Martial Pa'nucci 武闘派サスヌゲソ政権に目を付けられブルキナファソに亡命した社会派詩人!
98 Martial Pa'nucciインタビュー
101 Diesel Gucci ブレイクダンス出身、あざとく高級ブランドのダブルネームを名乗る!
102 Key Kolos ローカルに敬意、フランス語からリンガラ語、そしてブラザヴィル方言へ!
103 Filhos da Ala Este ンクルマ、ニエレレ、サンゴール、マルコムXに影響されたユニット!
104 ヒップホップアフリカに影響与えた政治家
105 SSP 90年代ドイツから帰国、00年代アンゴラのトップを獲ったグループ!
106 Brigadeiro 10 Pacotes 銃で脅され、大統領賛美の曲制作、褒美を貰いフランスへ亡命!
107 Cage One SSPのバックダンサーから大出世、アンゴラのヤングヒーロー!
108 Elisabeth Ventura 美しすぎるモデル体型、石油生産工学のリケジョTrapアイドル!
109 Young Family キャリア15年以上のKings do Trap Angolano!
110 Krotal 1989年、カメルーン最初の一歩を踏み出したゴッドファーザー!
111 Negrissim' 首都ヤウンデ発、バッサ語をフィーチャー、カメルーンから海外進出した先駆け!
112 Stanley Enow カメルーン国内紛争の地、北西部英語圏出身の大物!
113 Lady B ヘビーなlyrics、カメルーン最大の都市ドゥアラ出身のシンデレラ!
114 Jovi インドでサウンドエンジニアリングを学び独自スタイルMbokoを確立!
115 Movaizhaleine ガボンのレジェンド、そのユニット名はフランス語で「口臭」!
116 Anonyme チャドからギニア医大に留学し、医学博士号を取得したラッパー!
117 Imaam T. 中国人もビックリ、キャリア25年で編み出した少林寺ラップ!
118 MC Fonctionnaires グループ名の意味は公務員、メンバーは失業中の民間人!
119 Djou Gotto 挨拶はGoudoubay、首都バンギはストリートチルドレンが多い下町出身!
120 Pekagboom ポルトガル語圏で静かなブーム、小さな島国サントメ・プリンシペのSantola Rap!
121 Negro Bey 赤道ギニア政府の弾圧にも屈せず、社会問題に切り込みすぎて逮捕!
122 Innoss'B / Gaz Fabilouss / Chrisman / Pson / Suintement / IDPizzle
123 Chapter 3 Southern Africa
125 Senyaka 南アフリカ初のラップ、そして後のKwaitoシーンを作った男!
126 Prophets of da City アパルトヘイト時代の申し子、有色人種居住区ケープフラッツ出身!
127 Black Noise ヒップホップ4大要素全てをこなすZulu Nation南アフリカ支部!
128 Black Noise創設者Emile YX?インタビュー
132 Brasse Vannie Kaap Die Antwoord人脈重なる90年代アフリカーンス語ラップのパイオニア!
133 Tumi and the Volume メンバー二人はポストパンクバンド出身、生バンドのビートは一味違う趣!
134 Godessa 南アフリカ初レコーディング& メジャーデビューした女性グループ!
135 Pitch Black Afro リアル殺人ラッパー、収監され自慢のアフロヘアーは丸刈りに!
136 Moonchild Sanelly 青いドレッドヘアは特許取得済み、自称「女性のオーガズムの大統領」!
137 Prokid ソウェトのストリートから生まれたKasi Rapの父!
138 AKA 2010年代に出現賞総なめプラチナ連発、惜しくも凶弾に倒れる!
139 Cassper Nyovest AKAとのbeefも話題となったヨハネスブルグ拠点の新世代ラッパー!
140 YoungstaCPT あふれ出るケープマレー文化、そのスタイルはKing of Kaapstad!
141 Nasty C 南アフリカ№ 1に上り詰めた中学デビューのCoolest Kid!
142 Papa Zee 国の中の国レソト王国のオールドスクール親父!
143 Mozaik スコットランド留学し、今やエスワティニの大御所プロデューサー!
144 The Kalaharians ユニット空中分解、音源散逸が惜しいナミビアオールドスクール!
145 The Dogg 初のKwaitoフルアルバムという記念碑建立、ナミビアのDMX!
146 Black Vulcanite コンピュータサイエンス博士のハイテクユニットによるアフロフューチャリズム!
147 宇宙とテクノロジー、アフロフューチャリズム
148 Zeus スーパーゼウスを名乗ってもいいモツワコヒップホップの最高神!
149 Sasa Klaas ボツワナ最高のフィメールラッパー、Z世代女子のロールモデルとなる!
150 HHP / Skwatta Kamp / Khuli Chana / K.O / Emtee / Fifi Cooper
151 Riky Rick / A-Reece / Gigi Lamayne / Kwesta / Big Zulu / Nadia Nakai
152 Ka$hCPT / Blxckie / 25K / Sunny Boy / Scar / Drama Boi
153 Chapter 4 Western Africa
156 Ron Ekundayo 世界遺産級、ナイジェリアどころかアフリカ初のヒップホップ説!
157 2baba 20年以上Naijaシーンに君臨するベテラン!
158 Sasha P ファッションブランド立ち上げたNaija Hip Hopのファーストレディ!
159 M.I Abaga スベり過ぎてコメディアンを諦め、ナイジェリア「ヒップホップの救世主」へ!
160 Wizkid Drake、Beyoncéとコラボしワールドワイドに飛躍するNaijaの巨人!
161 大物ラッパーがアンバサダー、謎のスマホTecno
162 Olamide ストリート出身の本格派、レーベル名の由来は「ナイジェリアからの手紙」!
163 Phyno ナイジェリア南東部エヌグ州出身Igbo Rapの第一人者!
164 Runtown 要注意人物のレーベルと契約し、殺されかけ、泥沼裁判になったヒットメイカー!
165 Burna Boy そのスタイルはAfro Fusion、アフリカの巨人から世界の巨人へ!
166 Cheque Trap と融合、808系ドラム& ベースが唸るAfrobeats!
167 Afrobeats呼称問題、そしてStreet Hop
168 Abidjan City Breakers 80年代各地で発生した○○シティブレーカーズがアビジャンにも!
169 Garba 50 ストリートスラング「Nouchi」使用、ユニット名はアビジャン名物屋台メシ!
170 DJ Arafat キングオブCoupé-Décalé、シーンを作った第1世代!
171 Suspect95 ネットゲームのハンドルネーム由来コートジボワールRap Gameのボス!
172 Boomplay等アフリカ発ストリーミングサービス
174 Kiff No Beat 時代を作った5人組、Dirty SouthとCoupé-DécaléでDirty Décalé!
175 MC One 自ら売り込み13歳デビュー、アイボリアン ラップの神童!
176 Sakpata Boys ー呪ーベナン初のヒップホップアルバムはブードゥーラップ!
177 Cotonou City Crew ベナンのヒップホップレジェンドDiamant Noirの系譜!
178 Yao Bobby ノイズインダストリアルに接近するトーゴのシーンを築いた精神の扇動者!
179 Elom 20ce 掲げるコンセプトは「Arctivism」見えない敵と闘う活動家!
180 Gyedu-Blay Ambolley 1973年ハイライフ大物歌手によるラップ、果たして世界初なのか!?
181 ヒップホップの祖先、西アフリカのグリオ
182 Ata Kak 2015年発掘再評価、90年代超チープな宅録初トゥイ語ラップ!
183 Reggie Rockstone Highlifeとヒップホップを融合したガーナ独自ジャンルHiplifeの父!
184 Sarkodie 無名ながら大物プロデューサーに自ら売り込み、超大物に成長!
185 M.anifest 英『ザ・ガーディアン』紙によれば 「アフリカ大陸で最も重要なラッパー」!
186 Eno Barony 女同士の低レベルおまゆうbeefに巻き込まれたRap Goddess!
187 R2Bees 酒禁止のイスラム教徒なのにビール会社の広告塔になり炎上!
188 Jay Bahd 「ザギンでシースー」逆さ言葉を駆使しまくる、第二の都市クマシ発独自Drill!
189 シカゴ、ロンドン、そしてアフリカンDrillシーン
190 Lakal Kaney CD2枚を残し行方不明、1990年代末ニジェールのレジェンド!
191 Zara Moussa ニジェール初の女性ラッパー声なき人々のスポークスマン!
192 Mamaki Boys 2021年発掘、14年ぶりに蘇った村のお祭り超高速サヘルビート!
193 Akeem Eking ファンをゾンビと呼ぶ、30代でカムバックした遅咲きのラッパー!
194 Smockey スタジオが砲撃、コンパオレ大統領派の怒りを買った反政府ラップ!
195 Art Melody 環境問題解決、農業者と遊牧民の融和を目指す農家ラッパー!
196 Kayawoto ブルキナファソに出現したルーキー、架空の国MauLandの王!
197 Lassy King Massassy マリの全学連書記長からラップの盟主、そして写真家に!
198 Tata Pound 社会派ラップが評価、大統領の前で演奏するも手のひら返しで弾圧!
199 Iba One 革新的なMandinguesラップを生み出したThe Gladiator!
200 Ewlad Leblad 大統領を讃える曲を作れと当局から圧力、拒否したらデッチ上げ逮捕に襲撃!
201 Rapaz 100 Juiz 大西洋辺境、海外在住者の方が多い、限界島国クレオールラップ!
202 Positive Black Soul あのKRS-Oneも絡んだ90年代セネガルのレジェンド!
203 Daara J Family ルーツは1994年結成の現役、ウォロフ語ラップのパイオニア!
204 Dip Doundou Guiss 2010年代に現れたRap Galsenの超新星!
205 Akatsuki SN MVに怪レぃ日本語登場、日本マンガに影響されたセネガルDrill!
206 Akatsuki SN インタビュー
208 Da Fugitivz ガンビア発ミレニアムのレジェンド、ヨーロッパでもチャートイン!
209 Baloberos 一大麻薬中継地ギニアビサウでNarco Rapがサブジャンル化!
210 Kill Point 1989年結成のゴッドファーザー、ヒップホップ武器にギニア政府批判!
211 Degg J Force 3 正義・善・真実、三つのチカラを合わせ真理を問うラップ戦隊!
212 Djanii Alfa 護憲国民戦線幹部、クーデターで亡命先から帰国!
213 Hezbo Rap セネガルかぶれと批評されるギニアを代表するラップ連合兄弟!
214 Yok 7 シエラレオネの盟主、2002年国内初クレオールラップ!
215 Empress Pee 「おしっこ女帝」ではないと信じたい奇抜ヘアスタイルの女ラッパー!
216 Takun J Hipco第一人者、国会議員にフルボッコされたユニセフ音楽大使!
217 Bucky Raw リベリア独自ジャンルHipco+Trap MusicでTrapco爆誕!
218 Emphasis / Sound On Sound / P-Square / 9ice / Naeto C / Dagrin
219 Davido / Ice Prince / Reminisce / Tiwa Savage / Eva Alordiah / Naira Marley
220 Blaqbonez / Dremo / Erigga / Ycee / Fireboy DML / Asake
221 Almighty / Kofi Kinaata / Jay Q / Black Sherif / Amkoullel / Straiker
222 あとがき
223 参考文献
前書きなど
MPESAというケニア発の決済サービスをご存じだろうか? サファリコム(Safaricom)というケニア最大の通信キャリアが提供するプリペイド携帯に付随のサービスだ。このサービス、チャージした金額を他人に送金できるという特徴がある。そのため、クレジットカードはおろか銀行口座を持っていない人々も使いだし、重要な社会インフラとなっている。年間の取引額は日本円で約5兆円(2018年)。これはケニアのGDPの50%、1年分のケニアの全銀行トランザクション約2倍に相当する。何もないところからのリープフロッギングは中国やインド以上の飛躍といえよう。一方で、石油や鉱物資源頼みの産業構造、食糧自給問題、ガバナンスの向上と、課題が多いのも事実。2022年のブルキナファソ、2023年のニジェールでのクーデター、スーダン危機と、依然政情が不安定なのも気がかりである。
そのようなアフリカのHip Hopをガイドするのが本書である。アフリカといってもアラブ世界の北アフリカを除く、かつてブラックアフリカといわれたサハラ砂漠以南(サブサハラ)の地域49か国が対象。東部、中部、南部、西部と国連や外務省に準拠した4つのエリアに分けた章立てとなっている。それぞれの章では、国ごとにアーティストを年代順に紹介、ページを追うごとにその国のシーンがどのように変化していったかの概略が分かるようにしてみた。そのアーティスト紹介ページでは、代表的なディスクをレビュー、ぜひ参考にしていただきたい。また、49か国対象ということで、限られたページ数で掲載しきれないほどのアーティストを発掘。そのためディスクレビューのみのページも用意、こちらも国順、年代順、さらに1アーティスト1ディスクとした。調べれば次から次へと見つかるアーティストに困惑しつつも、重要なキーマンは本文中にて触れているので、気になる方は検索してみてほしい。本来ならばこれらキーマンの詳細も掲載したいところであるが、書籍という物理的制約もあるため、その点はご容赦いただきたい。超マニアックなコレクションというよりは、セレクションとして使ってもらえればと思う。
アフリカのHip Hopはローカライズが進み、独自のテイストを持っている。周辺ジャンルと一体化したものもあり、一部にはカテゴライズが難しい部分もある。Dancehallにしか聴こえないが、現地ではHip Hop扱いという例が典型だ。そのため、各章のはじめに、サブジャンル及び周辺ジャンルの解説ページを用意した。また、若手からレジェンドクラスのアーティストへのインタビューを各章に掲載。亡命中のアーティストにも取材した。
箸休めとして各章の合間に、アフリカのHip Hop シーンを取り巻くさまざまな事象をコラムとして挟み込んでみた。単純に読み切りのコラムとしても興味深いと思われるので、話のネタに活用していただきたい。
表記に関して、地名、政治家や歴史上の人物に関してはカナ表記。アーティスト、レーベル、ジャンル名などの用語に関しては、現地の公用語のアルファベット表記とした。エチオピアとエリトリアのゲエズ文字は分かりにくいので、便宜的にアルファベット表記としている。
21世紀は「アフリカの世紀」ともいわれる。進化するアフリカンHip Hopの世界を覗く旅を始めてみよう。
上記内容は本書刊行時のものです。