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残響のハーレム
ストリートに生きるムスリムたちの声
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2015年11月
- 書店発売日
- 2015年11月16日
- 登録日
- 2015年10月18日
- 最終更新日
- 2022年12月12日
書評掲載情報
2015-12-27 |
朝日新聞
評者: 星野智幸(小説家) |
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紹介
9.11直後のニューヨーク、その最深部に低く響くさけび、そしてうめき。
2002 年晩秋、フィールドワークに訪れたNY・ハーレム地区で僕が出会ったのは、マルコム・X 暗殺の容疑者だった……。差別や貧困、暴力が根強く残る都市の日常をみずみずしい文体で活写した、気鋭の人類学者によるエスノグラフィ。
目次
プロローグ
第1章 誰が「黒く輝ける王子」を殺さなかったのか──カリルの生とFBIの影
第2章 ストリートのニーチェ──アリの闘いと純白のアーカイヴ
第3章 116丁目ストリートのスケッチ──ハミッドの「あるく、みる、きく」
第4章 理想郷のつくりかた──ハーレムとコロンビア大学との境界
第5章 先送りされるコミュニティ──アブドゥッラーの夢とディレンマ
第6章 ムスリマの世間──21世紀の問題とアイシャのムーヴメント
エピローグ
補章
本書の「問い」と「認識」についての覚え書き
注
あとがき
前書きなど
《いま・ここ》に共鳴する階級都市の諸相
「ここに記したのは、まぎれもなくアフリカン・アメリカンのムスリムたちの姿だ。だから本書はその点で、アメリカ社会に暮らすマイノリティたちの物語だと言えるかもしれない。〔……〕けれども、死を考えることが生を考えることであるように、マイノリティについて考えることは、ひるがえってマジョリティについて考えることでもある。マジョリティ/マイノリティの線引き自体が恣意的なもので、多くの場合マジョリティによって歴史・社会・文化的に構築され、維持され、ときに変化する。また、マイノリティは、その性質上、つねにマジョリティによってしるしを付けられ、制約を課され、それゆえにマジョリティを意識せざるを得ない立場にある。だから本書は、マジョリティに関する本でもある。アメリカの物語であり、アメリカについて語った本でもある」――「まえがき」より。
版元から一言
初版のみルーレット装。
上記内容は本書刊行時のものです。