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BIOCITY ビオシティ 99号 共創する流域治水
災害に強く自立した地域づくりへ
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年7月10日
- 書店発売日
- 2024年7月8日
- 登録日
- 2024年6月20日
- 最終更新日
- 2024年7月10日
紹介
毎年のように全国各地で豪雨による自然災害が発生するなか、2020年豪雨の被害を受けた熊本県球磨川流域を対象とした地域共創の場「緑の流域治水」が、2020年から10年間の大型プロジェクトとして始まった。本特集では、同研究プロジェクトがめざす未来像──地域の産業、金融、研究機関、そして地域住民が連携した「災害につよい自立した地域づくり」を紹介する。課題別に取り組む最新の研究成果は、全国の防災・減災の指針となる。
目次
目次
6 巻頭言 未来につなぐ共創の流域治水 その思想と手法 島谷幸宏
Part 1 共創の地域治水プロジェクトの概要
16 熊本県における「緑の流域治水」 令和2年7月豪雨からの創造的復興 中川太介
24 多自然川づくりの新たな役割 中小河川改修のこれまでとこれから 萱場祐一
32 流域治水における森林の役割 「流域治水×森林マネジメントシステム」の可能性 蔵治光一郎
40 NbSをベースとした流域治水×環境再生 自然と人との共生とネイチャーポジティブを目指して 皆川朋子
48 緑の流域治水における企業参画 湿地保全活動とグリーンレジリエンス 浦嶋裕子
Part 2 地域連携による流域治水
50 IoT技術による小集落の河川観測システム 地域をカバーする「くまかめ」「くまネット」古田尚也+佐藤辰郎+佐藤琢磨
58 共創による雨庭の可能性 多面的な機能をもった土と生物による技術 田浦扶充子
66 2030年までに熊本県に2030の雨庭を くまもと雨庭パートナーシップの活動 所谷 茜
74 緑の流域治水と地方銀行の役割 地域を結びつける金融機関の強みを活かして 大野 隆
82 緑の流域治水スタディツアー 球磨川流域で最先端の流域治水を学ぶ 宮野英樹
90 イギリスの自然を活かした洪水管理 Natural Flood Management(NFM) 寺村 淳
98 米国の雨水管理グリーンインフラの今 共創の流域治水実現へのヒント 政金裕太
連載
106 ヴィンテージ・アナログの世界 レコードは不滅⑥ 高荷洋一
110 動物たちの文化誌㊷ 眠る動物、笑うヒト 早川 篤
118 気候アクションSUMIDA 秋葉美知子+清水裕子
前書きなど
これまでの洪水防御は、川に集まってきた雨水をダムや河道で人為的に処理する手法であるが、自然が持つ洪水緩和機能は特に考慮に入れてこなかった。そのため、自然の持つ洪水緩和機能に十分に意が払われず、その機能は自然が劣化するとともに失われてきた。
「共創の流域治水」は自然に敬意を払いながら、かつ地域に暮らす人たちとの協働なしでは成り立たない手法である。いや、人々との協働が必要であるからこそ、持続可能な国土全体の再編につながると考えている。
島谷幸宏「巻頭言」より
版元から一言
2020年7月の豪雨で大きな被害を受けた熊本県球磨川流域で、地域の産業、金融、研究機関、そして住民が一体となって取り組む「共創の流域治水」が注目されています。自然に敬意を払うその思想とアプローチをいち早く紹介します!
上記内容は本書刊行時のものです。