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日本固有の防災遺産 立山砂防の防災システムを世界遺産に
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2015年11月
- 書店発売日
- 2015年11月3日
- 登録日
- 2015年10月27日
- 最終更新日
- 2021年1月8日
紹介
日本有数の山岳観光地、立山黒部アルペンルートの隣に、火山活動と激しい浸食作用によってできた巨大な窪地「立山カルデラ」がある。1858(安政5)年の飛越大地震で、カルデラ内に大量の崩壊土砂が堆積し、以来、常願寺川が運ぶ土石流などによって、いく度となく災害が繰り返されてきた。これに対し技術者たちは、下流の人々の暮らしを守るため「立山砂防」と呼ばれる防災システムで立ち向かってきた。本書はユネスコ前事務局長の松浦晃一郎氏や、西村幸夫・日本イコモス委員長、2015年日本国際賞受賞の世界的工学者・高橋裕氏、石井隆一・富山県知事ら、各分野の泰斗が、さまざまな視点から世界文化遺産登録をめざす「立山砂防」の全貌に迫る。
目次
目次
巻頭言 人々の生活を守り続ける立山砂防│富山県知事・石井隆一
第一章 立山砂防の歴史と技術
日本および世界の土木史からみた立山砂防│五十畑 弘
常願寺川が育てた偉大な技術者たち│高橋 裕
第二章 座談会 「日本固有の防災遺産 立山砂防の防災システムを世界遺産に」│五十嵐敬喜+石井隆一+五十畑 弘+岩槻邦男+西村幸夫+松浦晃一郎
第三章 立山の自然と防災観
立山連峰から富山平野へ 北アルプスの自然と人のかかわり│岩槻邦男
人間の労働と文化遺産│五十嵐敬喜
立山カルデラ、人と台地のドラマ│本田孝夫
立山の自然特性と災害│飯田 肇
第四章 世界遺産登録へ向けて
自然と共生した世界に誇れる防災遺産・立山砂防│石井隆一
立山砂防を語り伝える女性たち│尾畑納子
立山砂防の防災システム、その顕著で普遍的な価値│西村幸夫
前書きなど
日本有数の山岳観光地、立山黒部アルペンルートの隣に、火山活動と激しい浸食作用によってできた巨大な窪地「立山カルデラ」がある。1858(安政5)年の飛越大地震で、カルデラ内に大量の崩壊土砂が堆積し、以来、常願寺川が運ぶ土石流などによって、いく度となく災害が繰り返されてきた。これに対し技術者たちは、下流の人々の暮らしを守るため「立山砂防」と呼ばれる防災システムで立ち向かってきた。本書は、さまざまな視点から、世界文化遺産登録をめざす日本固有の防災遺産の全貌に迫る。
版元から一言
未来の世界遺産シリーズの第5弾。富岡製糸場や九州山口の近代化遺産群など、近年の世界文化遺産では、人々の生活を豊かにする日本の技術や施設に注目が集まっています。世界でも有数の急流河川として知られる常願寺川がもたらす土石流から人々の命と暮らしを守るため、技術者たちが築いてきた防災システムは、いまや「SABO」の名で世界中に知られています。本書はユネスコ全事務局長の松浦晃一郎氏や、西村幸夫・日本イコモス委員長、2015年日本国際賞受賞の世界的工学者・高橋裕氏、石井隆一・富山県知事らが、さまざまな視点から「立山砂防」の全貌に迫ります。
上記内容は本書刊行時のものです。