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日本固有の防災遺産 立山砂防の防災システムを世界遺産に 五十嵐敬喜(編著) - ブックエンド
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日本固有の防災遺産 立山砂防の防災システムを世界遺産に (ニホンコユウノボウサイイサン タテヤマサボウノボウサイシステムヲセカイイサンニ)

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A5判
重さ 300g
160ページ
並製
価格 1,800円+税
ISBN
978-4-907083-30-4   COPY
ISBN 13
9784907083304   COPY
ISBN 10h
4-907083-30-0   COPY
ISBN 10
4907083300   COPY
出版者記号
907083   COPY
Cコード
C0040  
0:一般 0:単行本 40:自然科学総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2015年11月
書店発売日
登録日
2015年10月27日
最終更新日
2021年1月8日
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紹介

日本有数の山岳観光地、立山黒部アルペンルートの隣に、火山活動と激しい浸食作用によってできた巨大な窪地「立山カルデラ」がある。1858(安政5)年の飛越大地震で、カルデラ内に大量の崩壊土砂が堆積し、以来、常願寺川が運ぶ土石流などによって、いく度となく災害が繰り返されてきた。これに対し技術者たちは、下流の人々の暮らしを守るため「立山砂防」と呼ばれる防災システムで立ち向かってきた。本書はユネスコ前事務局長の松浦晃一郎氏や、西村幸夫・日本イコモス委員長、2015年日本国際賞受賞の世界的工学者・高橋裕氏、石井隆一・富山県知事ら、各分野の泰斗が、さまざまな視点から世界文化遺産登録をめざす「立山砂防」の全貌に迫る。

目次

目次
巻頭言 人々の生活を守り続ける立山砂防│富山県知事・石井隆一
第一章 立山砂防の歴史と技術
日本および世界の土木史からみた立山砂防│五十畑 弘
常願寺川が育てた偉大な技術者たち│高橋 裕
第二章 座談会 「日本固有の防災遺産 立山砂防の防災システムを世界遺産に」│五十嵐敬喜+石井隆一+五十畑 弘+岩槻邦男+西村幸夫+松浦晃一郎
第三章 立山の自然と防災観
立山連峰から富山平野へ 北アルプスの自然と人のかかわり│岩槻邦男
人間の労働と文化遺産│五十嵐敬喜
立山カルデラ、人と台地のドラマ│本田孝夫
立山の自然特性と災害│飯田 肇
第四章 世界遺産登録へ向けて
自然と共生した世界に誇れる防災遺産・立山砂防│石井隆一
立山砂防を語り伝える女性たち│尾畑納子
立山砂防の防災システム、その顕著で普遍的な価値│西村幸夫

前書きなど

日本有数の山岳観光地、立山黒部アルペンルートの隣に、火山活動と激しい浸食作用によってできた巨大な窪地「立山カルデラ」がある。1858(安政5)年の飛越大地震で、カルデラ内に大量の崩壊土砂が堆積し、以来、常願寺川が運ぶ土石流などによって、いく度となく災害が繰り返されてきた。これに対し技術者たちは、下流の人々の暮らしを守るため「立山砂防」と呼ばれる防災システムで立ち向かってきた。本書は、さまざまな視点から、世界文化遺産登録をめざす日本固有の防災遺産の全貌に迫る。

版元から一言

未来の世界遺産シリーズの第5弾。富岡製糸場や九州山口の近代化遺産群など、近年の世界文化遺産では、人々の生活を豊かにする日本の技術や施設に注目が集まっています。世界でも有数の急流河川として知られる常願寺川がもたらす土石流から人々の命と暮らしを守るため、技術者たちが築いてきた防災システムは、いまや「SABO」の名で世界中に知られています。本書はユネスコ全事務局長の松浦晃一郎氏や、西村幸夫・日本イコモス委員長、2015年日本国際賞受賞の世界的工学者・高橋裕氏、石井隆一・富山県知事らが、さまざまな視点から「立山砂防」の全貌に迫ります。

著者プロフィール

五十嵐敬喜  (イガラシ タカヨシ)  (編著

1944年山形県生まれ。法政大学名誉教授、日本景観学会会長。弁護士、元内閣官房参与。「美しい都市」をキーワードに、住民本位の都市計画のありかたを提唱。神奈川県真鶴町の「美の条例」制定など、全国の自治体や住民運動を支援する。

岩槻邦男  (イワツキ クニオ)  (編著

1934 年兵庫県生まれ。兵庫県立人と自然の博物館名誉館長、東京大学名誉教授。世界自然遺産候補地の考え方に係る懇談会座長。日本人の自然観にもとづく地球の持続性の確立に向けて積極的に発言している。94 年日本学士院エジンバラ公賞受賞。2007年文化功労者。

松浦晃一郎  (マツウラ コウイチロウ)  (編著

1937年山口県出身。外務省入省後、経済協力局長、北米局長、外務審議官を経て94 年より駐仏大使。98 年世界遺産委員会議長、99 年にはアジアから初のユネスコ事務局長に就任。著書に『世界遺産─ユネスコ事務局長は訴える』(講談社)、『国際人のすすめ』(静山社)など。

西村幸夫  (ニシムラ ユキオ)  (編著

1952 年、福岡市生まれ。東京大学教授。日本イコモス国内委員会委員長、文化庁文化審議会委員、同世界遺産特別委員会委員長。専門は都市計画、都市保全計画、都市景観計画。『西村幸夫 風景論ノート』(鹿島出版会)、『都市保全計画』(東大出版会)など著書多数。

石井隆一  (イシイ タカカズ)  (

1945年富山県生まれ。富山県知事。東京大学法学部卒。1969年自治省(現総務省)に入省。静岡県総務部長、税務局長、消防庁長官などを経て2004年より現職。著書に『「元気とやま塾」入門』(北日本新聞社)など。

五十畑弘  (イソハタ ヒロシ)  (

1947年東京都生まれ。日本大学教授。土木学会出版文化賞選考委員長、文化庁文化審議会専門委員、富山県文化財保護審議会委員、専門は橋梁、鋼構造、土木史。著書に『歴史的土木構造物の保全』(鹿島出版会)など。

高橋裕  (タカハシ ユタカ)  (

1927年静岡県生まれ。東京大学名誉教授、日仏工業技術会会長。治水・利水と河川環境を統合した新しい河川工学の分野を切り開き、国内外で水災害の軽減や河川環境の改善に貢献。2015年日本国際賞受賞。

本田孝夫  (ホンダ タカオ)  (

1947年熊本県生まれ。富山県立立山カルデラ砂防博物館館長。富山県砂防課長などを歴任後、2014年より現職。

飯田肇  (イイダ ハジメ)  (

1955年茨城県生まれ。富山県立山カルデラ砂防博物館学芸課長。立山地域の積雪や雪渓を継続調査し2012年日本初の現存する氷河を確認。秩父宮記念山岳賞、北日本新聞文化賞特別賞受賞。

尾畑納子  (オバタ ノリコ)  (

1953年富山県生まれ。富山国際大学教授、立山砂防女性サロンの会会長、砂防・地すべり技術センター理事。専門は生活環境学。著書に『家政学からの提言:震災に備えて』(日本家政学会編)など。

上記内容は本書刊行時のものです。