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JRC ト・日・他 書店
大学図書 ト・日・他 → 書店
直接取引:あり
松本悲歌
普及版
A5判
縦148mm
横210mm
厚さ14mm
168ページ
並製
定価
2,800円+税
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年12月1日
- 書店発売日
- 2019年11月28日
- 登録日
- 2019年11月1日
- 最終更新日
- 2019年11月28日
書評掲載情報
2020-05-01 |
映画芸術(エイガゲイジュツ)
471 評者: 菊井崇史 |
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紹介
なだれゆく散文的崩壊の危機に抗いながら
その瀬戸際で紡ぎだすポリフォニックな抒情。
2006年度萩原朔太郎賞受賞以後の到達点。
前書きなど
夏
林檎が落ちるように、時間もまた落ちて行く。落ち続ける。人間は誰でも本当はそのことに気付いている。だからこそ「円形の文字盤」や「ひたすら進み続ける数字だけの何か」を発明した。
秋
ペドロ・コスタのスクラップブックに感動するのは必死で時間を塞き止めようとしているからだ。彫像も絵画も、音楽も、書物も映画も、時間を塞き止めるために仮構された閉域だった。その閉域を壊すのは簡単だ。すごく簡単。でもそれを修復するのはほとんど不可能である。「半開き」になった閉域は壊れていくしかない。問題はどう止血するかだ。違うか? ああ、ああ、ああと狼狽えるばかりの時間に、止めどなく血は失われていくだろう。
上記内容は本書刊行時のものです。