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カール・マルクスの哲学 ミヒャエル・クヴァンテ(著/文) - リベルタス出版
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カール・マルクスの哲学 (カールマルクスノテツガク)

哲学・宗教
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A5判
縦218mm 横155mm 厚さ16mm
重さ 380g
184ページ
定価 3,500円+税
ISBN
978-4-905208-09-9   COPY
ISBN 13
9784905208099   COPY
ISBN 10h
4-905208-09-2   COPY
ISBN 10
4905208092   COPY
出版者記号
905208   COPY
Cコード
C3010  
3:専門 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年1月29日
書店発売日
登録日
2019年2月25日
最終更新日
2019年2月26日
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紹介

本書は、現代ドイツを代表する哲学者の一人であるミヒャエル・クヴァンテのマルクス論である。ヘーゲル研究および生命倫理学、メタ倫理学研究で知られ、すでに多くの著作が日本語に翻訳もされているクヴァンテだが、他方で彼は以前からマルクスにも強い関心を持ってきた。本書はそうした彼の初めてのまとまったマルクス論集である。本書の特徴は、あえてマルクスの思想を哲学から理解しようとする点にある。それに伴って、同時代のヘーゲル左派の論争、そしてなによりもヘーゲルとの対決が当然取り上げられているが、それは同時に行為論を中心に現代の哲学的な問題にも関連づけられており、全く新しい哲学的マルクス像を提示するものである。

目次

目 次
凡 例 5
日本語版序文 7
第1章 人間の解放 ………………………………………………………………………11
1.1 ブルーノ・バウアーの構想 12
1.2 カール・グリューンの批判 17
1.3 カール・マルクスの批判 21
1.4 共通点と相違点の概観 25
1.5 関連する問い 27
第2章 政治的なものの埋葬 ……………………………………………………………31
2.1 マルクスのヘーゲル受容 35
2.1.1 ヘーゲルの遺産をめぐる争い:神学、哲学、個体性 36
2.1.2 ルートヴィヒ・フォイエルバッハの二重の影響:
     観念論批判と宗教批判 36
2.1.3 古い信仰と新しい信仰:哲学の周縁化 38
2.2 カール・マルクスの類形而上学 40
2.2.1 ヘーゲル、フォイエルバッハ、ヘス
     ―マルクスの類形而上学の三つの源泉― 40
2.2.2 マルクスによる二つの拡張 41
2.2.3 疎外の四つの次元 44
2.3 政治的なものの埋葬 46
2.3.1 自律なき本質主義 46
2.3.2 意志形成ではなく計画化 48
2.3.3 個別性の抹消 48
第3章 承認と類的存在 …………………………………………………………………51
3.1 「対象化」と「疎外」の概略 51
3.2 類的存在概念 54
3.2.1 思想史における文脈 54
3.2.2 形而上学的側面 58
3.3 類的存在の社会的文法としての承認 62
3.3.1 ヘーゲルの承認 63
3.3.2 価値評価的批判の基礎としての承認 64
3.3.3 価値評価的対案としての承認 76
3.4 結論:マルクスにおけるユートピアと反ユートピア 81
4
第4章 歴史の構想 ………………………………………………………………………83
4.1 二つの回顧 83
4.2 『ドイツ・イデオロギー』における歴史概念および歴史哲学 85
4.2.1 『ドイツ・イデオロギー』の歴史哲学 85
4.2.2 『ドイツ・イデオロギー』における歴史概念 94
4.3 哲学の彼岸における歴史理解? 97
第5章 承認と経済学批判 ……………………………………………………………101
5.1 背景としてのヘーゲル 103
5.2 1844 年「ミル評注」におけるマルクスの承認概念 105
5.3 『資本論』における承認 109
5.4 マルクスの経済学批判における承認と倫理的次元 121
第6章 市場批判 ………………………………………………………………………123
6.1 ヘーゲルとマルクスの行為論的基礎 125
6.1.1 ヘーゲルにおける行為概念 125
6.1.2 マルクスにおける行為概念 128
6.2 意図的行為の意図せざる結果の問題と市場 129
6.3 ヘーゲルとマルクスの間の差異の深層構造 136
6.4 展 望 141
第7章 ヘーゲル弁証法の止揚 ………………………………………………………145
7.1 ヘーゲル左派のコンテクスト 147
7.2 『経済学・哲学草稿』のヘーゲル批判 150
7.3 マルクスの第二のヘーゲル受容 157
7.4 マルクスにおける弁証法の二つの形式 165
7.5 マルクスの理論プログラムにとっての諸帰結 167
参考文献 171
訳者あとがき 175

著者プロフィール

ミヒャエル・クヴァンテ  (ミヒャエルクヴァンテ)  (著/文

1962年生まれ。ベルリン自由大学、ミュンスター大学で哲学を専攻。1992年にミュンスター大学で博士号取得、2001年に教授資格を取得。デュイスブルク=エッセン大学教授、ケルン大学教授を経て、2009年からミュンスター大学教授。ヘーゲルを中心としたドイツ観念論の研究のほか、生命医療倫理学の面でもドイツの研究
をリードしている。

大河内泰樹  (オオコウチタイジュ)  (翻訳

一橋大学大学院社会学研究科・教授、専攻:哲学。Dr. der Philosophie ( ボーフム・ルール大学哲学・教育学・マスコミュニケーション部)。著書に、Ontologie und Reflexionsbestimmungen. Zur Genealogie der Wesenslogik Hegels (Königshausen und Neumann, 2008)、『個人的なことと政治的なことジェンダーとアイデンティティの力学』(共著・彩流社、2017年)、『マルクスの構想力 疎外論の射程』
(共著、社会評論社、2010年)、訳書に、マルクス・ガブリエル/スラヴォイ・ジジェク『神話・狂気・哄笑―ドイツ観念論の主体性』(共訳、堀之内出版、2015年)など。

瀬川真吾  (セガワシンゴ)  (翻訳

ミュンスター大学哲学科博士課程、専攻:生命倫理学。共編著に、Der Begriff der Person in systematischer und historischer Perspektive (mentis,2019)、論文に、「生命医療倫理学における人格概念の限界とその有用性」(日本生命倫理学会編『生命倫理29』2018年)、共訳書に、ディーター・ビルンバッハー『生命倫理学―自然と利害関心の間』(法政大学出版局、2018年)など。

明石英人  (アカシヒデト)  (翻訳

駒澤大学経済学部・准教授、専攻:社会経済学。博士(社会学、一橋大学大学院社会学研究科)。著書に『マルクスとエコロジー―資本主義批判としての物質代謝論―』(共著、堀之内出版、2016年)、共訳書にミヒャエル・ハインリッヒ『「資本論」の新しい読み方―21世
紀のマルクス入門―』(堀之内出版、2014年)、ケヴィン・B・アンダーソン『周縁のマルクス―ナショナリズム、エスニシティおよび非西洋社会について―』(社会評論社、2015年)など。

菊地賢  (キクチサトル)  (翻訳

一橋大学大学院社会学研究科博士課程、専攻:初期マルクス。論文に「マルクスのマックス・シュティルナー批判の意義について」(『唯物論』92号、2018年)

上記内容は本書刊行時のものです。