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ミランダ語が生まれたとき―ポルトガル・スペイン辺境における言語復興史
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年2月28日
- 書店発売日
- 2021年3月8日
- 登録日
- 2021年3月5日
- 最終更新日
- 2021年4月21日
紹介
「1999年、ポルトガルで「言語」が誕生した。なぜ、ミランデージュは「言語」になることができたのか。
同化でも独立でもない「ナショナリズムなき言語保全」の歴史と実状を明らかにし、その可能性を探る試み。
ミランダ地域の自然風土・民俗文化を紹介した著者コラム5編を収録」
同化でも独立でもない「ナショナリズムなき言語保全」の歴史と実状を明らかにし、その可能性を探る試みーー石川達夫氏評(専修大学教授・神戸大学名誉教授)
1999年、ポルトガルで「言語」が誕生した。ミランダ語は、法的に認められたヨーロッパで一番新しい言語といえる。
『ドン・キホーテ』の中で最も粗野な訛り、とされたこのことばが、なぜ「言語」になることができたのか。
言語学、社会言語学、歴史学、知識社会学を駆使しながら、ミランダ語の成立史、「再発見史」にさかのぼって明らかにしてゆく。
巻末には関連年表、「ミランダ語の言語学的特徴」を収録。詳細な索引あり。
豊富な口絵カラーページ(現地写真・詳細地図多数)や5編のコラムを含め、ミランダ語をめぐる風土―-自然、戦争と疫病の流行、そして、異教の鬼・新キリスト教徒(いわゆるマラーノ・隠れユダヤ教徒)・ロマ人(いわゆるヒターノ・ジプシー)・行商人マラガトなど、マイノリティの最後の逃げ場・サンクチュアリーとして機能した「多様性のホットスポット」であることを多角的に紹介。ミランダ語の継承と密接につながる、食文化や音楽・芸能・映像文化にも言及。ポルトガルやスペインの旅行ガイドではほとんど言及されてこなかった「トラズ・ウズ・モンテス地方(「山のかなた」の意)」、「アリーベス=アリーバシュ地方(ドウロ川峡谷スペイン・ポルトガル国境地帯)」の格好の紹介書ともなっている。
目次
ミランダ語が生まれたとき──ポルトガル・スペイン辺境における言語復興史
第一章 「発見された」ミランデーシュ
第二章 モウリーニョとミランデーシュ──イベリア現代史の中で
第三章 「ミランダ語言語法」の成立まで
第四章 「ミランダ語」の現状とその将来
付・ミランダ語の言語学的特徴
上記内容は本書刊行時のものです。