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日本精神史
高きより高きへ
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年8月
- 書店発売日
- 2017年8月30日
- 登録日
- 2017年8月8日
- 最終更新日
- 2019年9月23日
紹介
立ち竦む現代/2011年3月11日、東日本大震災が起こった。
それによって日本人は大地震、大津波、原発事故を体験し、
死の淵の前に立たされた。
大地が足元から崩れ去る崩壊の危機を体験した。
その時から日本人の意識が変わった。
現代日本が直面している政治・経済・文化のあらゆる矛盾が明らかになり、
その前に茫然とたたずむ日本人の姿がそこにあった。
「生きた思考」としての精神史の試み/今日、あらゆる分野で専門化が進んでいる。
そのために全体像は見えなくなっている。
今必要なのはこれまでの「死んだ思考」ではなく、新しい「生きた思考」である。
本書は時代精神の変遷として日本精神史の全体を過去から、
現在、未来に向けて新たに見直そうとする試みである。 [本文より]
目次
序にかえて 生のあやうさを超えて―未来へ、新しい自我を求めて
第一章 先史時代の精神『古事記』―天地初めて発けし時、そして、それから
第二章 古代の精神―律令と仏教文化、叡智の誕生
第三章 中世の精神の系譜―浄土思想から禅へ
第四章 近世の精神―意識的魂の時代
第五章 近代の精神―闇から光の時代へ
結びに 現代―混沌たる世界を、いかに生きるか
前書きなど
歴史の中の人間の叡智、混沌たる時代、心乏しき時代にこそ。
建築思想家によるユニークな日本精神史!
空海、法然、親鸞、栄西、道元、蓮如ら仏教者、
世阿弥、千利休、松尾芭蕉ら芸術家、
さらには近世・近代の思想家らの「自我の秘蹟」を捉え直す。
版元から一言
高みから高みへ、透きとおったものの観方・考え方として。
世界の中の日本と日本人は、格調の高い精神を築き上げてきた!
本書は、日本精神史を全体として、通史として見直す試みである。
日本の思想史ではない。思想史であれば、政治思想、経済思想、文化思想を含むが、
あくまでも日本の精神の歴史である。
本書はまたオーストリアの思想家、ルドルフ・シュタイナー(1861~1925)の
思想を通して、日本精神史を「自我の秘蹟」として見直す試みでもある。
日本人の精神は思考と感情と意志において、
古代、中世、近世、近代へとゆったりと発展してきた。
それは夢見のような状態から次第に目覚め、
やがて昼の覚醒状態に至る人間精神の発展である。
その生成と発展を辿ると、いつの時代にも人間の思考と感情と意志が働き、
その中心に日本人の自我が生きてきた。
このプロセスを「地上的自我」から「真の自我」に向かう
「自我の秘蹟」の歴史と捉える。
本書は、このような日本の精神史を部分としてではなく、
過去、現在、未来の全体として見直す試みである。
上記内容は本書刊行時のものです。