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社会人として学んでほしい これが、取締役の「下座学」
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2024年10月26日
- 書店発売日
- 2024年10月26日
- 登録日
- 2024年10月7日
- 最終更新日
- 2024年10月28日
紹介
立場を越えた視点をもつ。
これから取締役を目指す人たち、現役の取締役、会社経営を担う人たちへ送る5つのエール!
『社会人として学んでほしい 中間管理職の「下座学」』取締役編。
目次
はじめに
第1話 知ってください ―取締役の大義を
視点を変えた立場の違い
経営理念・方針に基づく立場/法律(会社法)に基づく立場/大きな力をもつ立場
義務と責任とは
取締役が果たすべき義務/取締役の果たすべき責任/「イギリス海賊船」の掟/取締役の刑事罰
経営判断の原則
経営判断の原則を満たす三つの要件/取締役会の成すべきこと/会社法にない、意思決定基準「情と理」
第2話 覚えてください ―取締役の心構えを
参謀に徹する
トップの思いを知る/王道と覇道を知る/思考を知る
ひとを動かす
ひとは心で動く/ひとは熱意で動く
人間味を求める
ひとを惹きつける人間味/人情の機微に触れる/思い描く理想の経営陣
礼儀を弁える
「あいさつ」とは/「ありがとう」とは/礼を尽くす「酒の道」とは
第3話 理解してください ―会社の経営数値を
まずは財務三表の結びつき
財務三表の特徴
損益計算書(P/L)の構造
P/Lの構造をシンプルに考える/P/Lの費用分析を事業計画に活かす/「営業利益」以外の四つの利益
貸借対照表(B/S)の構造
B/Sの構造をシンプルに考える/B/Sを経営分析に活かす
キャッシュフロー計算書(C/S)の構造
C/Sの構造をシンプルに考える/C/Sの分析から状況を把握
第4話 親しんでください ―経営者が学ぶ古典に
『言志四録』を読んで
自分を知る―自分自身と向き合う
言志録2条/言志録4条/言志録20条/言志録27条/言志録31条/言志録186条/言志晩録6条/言志晩録13条
ひとを知る―人間性を重んじる
言志録9条/言志録12条/言志録30条/言志録185条/言志後録13条
学ぶことを知る―古典は知恵の泉
言志後録48条/言志後録59条/言志後録66条/言志晩録60条/言志耋録283条
第5話 考えてください ―会社の大切な組織を
歴史が語る組織を
生き残る組織/ひとを思いやる組織
現場が語る組織を
現場を考える/対話を考える
創造する組織を
ひとを活かす会議/ひとを育てる会議
おわりにかえて
前書きなど
はじめに
中間管理職の「下座学」の続編として、取締役の下座学を執筆しました。まず、その聞き慣れないことば、下座学についてお話しします。
会社にはその企業で定められた職位階級という自分が置かれる立場が存在します。その立場から聞こえてくる陰で飛び交う現場の声はというと、
「あのひとは、部長だから…、取締役だからとか…、社長だから…」
だからなんなの! と言いたくても、言える立場でないのが、そう、そのひとが置かれた立場です。どの企業にもそのやっかいな職位というものが存在しますが、組織を形成する上で必要なもので上下関係、指揮命令系統がハッキリします。その置かれた関係の下の立場で学ぶのが、「下座学」です。
新卒で入社すると誰しも通る下座の道ですが、その地位でしか学ぶことができないことがきっとあるはずです。しかし、その道を通らずに、気づいたら取締役なんていう同族会社によくある話は別として、一歩ずつ階段を上って、サラリーマンの最高位である経営を担う取締役になったとしても、代表取締役社長の下座の立場であることに間違いありません。
社会人となってからサラリーマン生活40年、自慢にはなりませんが、その間転職が五回です。現代のような便利な転職サイトなど存在せず、ひととの繋がり、付き合いを信じての転職でした。
思い起こせば、五つの企業を渡り歩き、どういう訳か転職はすべてその企業の社長とのお付き合いからで、その縁で正式な面接などなく、履歴書を持参したその日から入社でした。
(中略)
一般的に独断と強引ともいえる殿様タイプの創業社長、勝手な思いつきでものをいう二代目社長、そして、責任問題が発生すると、トップである権限と権力を盾に責任の所在をすり替えてしまう、時にはそんなタイプの社長がいる中でどう業務を遂行するのかは直下にいる取締役です。
本書は、これから取締役を目指す人たちや現役の取締役の方々など、会社の経営を担う人たちへ出会った本も紹介しながら、送るささやかなエールです。本書の一言、ものの考え方が一つでも参考になれば幸いです。
上記内容は本書刊行時のものです。