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ドライビング・ヒストリック・アメリカ
懐かしのヴァージニアに住まいして
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 書店発売日
- 2021年4月16日
- 登録日
- 2021年3月3日
- 最終更新日
- 2021年4月14日
紹介
オールズモビル・デルタ88 やマスタングなどを駆って!
4年間で10万マイル、乗った車は4台
アメリカ、ヴァージニア住まいの日本人ファミリーがドライビングで見聞した多彩なアメリカ歴史物語
目次
第Ⅰ話 乗って走った一〇万マイル
第Ⅱ話 十九世紀初頭のアメリカの輝き――ジェファーソンとモンティチェロ
第Ⅲ話 悲劇と栄光の憩いの場――アーリントン国立墓地
第Ⅳ話 苦しみをこえ喜びをこえるブロンズの女人像――ロッククリークセメトリー
第Ⅴ話 ある金持ち氏の別荘にて――ロングアイランド島イーストハンプトン
第Ⅵ話 イギリス植民事始め――ジェームズタウン
第Ⅶ話 信条と情熱と狂気と――ハーパーズ・フェリー
第Ⅷ話 人民の、人民による、人民のための――ゲティスバーグ
第Ⅸ話 南部の栄光の終焉――アポマトックス・コートハウス
第Ⅹ話 子供たちの黄金郷【エルドラド】――フロリダ
第XI話 魔女とバスケットボール――ニューイングランド
第XII話 シカゴ郊外バルツ農場にて――十五年目の感傷再訪記
前書きなど
「そのフォードT型モデルの時代からすでに百年をも過ぎた、孤立分散的なアメリカ社会。そこでは、いわゆるモータリゼーションが、日本でのたかだか二、三世代に比して、すでに四、五世代にもわたっており、この間に、その広大な国土とそのことによる生活空間の広さと相俟って、自動車が生活体系の中に完全に溶け込んでしまっている。これを言い換えれば、アメリカ人の居住環境や社会インフラを含めた個人的なあるいは社会的な生活の全面にわたって、さまざまな行動や行事をするにつけて、何もかにも、意識的にも無意識的にも、自動車の存在を前提としたアクション・プログラムが組まれ、そしてそれが実行に移されていっているのである。
というわけだから、真の意味でのアメリカ生活は、自動車なしには成り立たず、もしあなたが外国人であるならば、あなたのアメリカ生活は自動車を手に入れたときから始まり、自動車を手放したときにそれが終わることになる。
しかるにもしも、幸か不幸かあなたがアメリカ人だとすると、やや誇張して言えば、好きであろうと嫌いであろうと、自動車との縁を死ぬまで絶つことができないのだ。もし自動車の運転ができなくなれば、アメリカ社会では一人前の社会人として、ひとの世話にならずに生きていくことができなくなる。だからこそ、おん年八十を超えたかとお見受けする老婦人が、事故時の身の安全にも配慮して、どでかいキャデラックを運転している、といった光景もよく目にするのだ。」(「はじめに」より)
上記内容は本書刊行時のものです。