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照らし出すものたち 這子編
一つの認知システム
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2021年5月15日
- 書店発売日
- 2021年5月20日
- 登録日
- 2021年5月10日
- 最終更新日
- 2022年11月28日
紹介
<この物語は、這子という認知システム(周囲の現象や出来事に対する感じ方や思考方法の仕組み)を育成してきた成育環境のようなものを描くという目的のもとに、現在の観点から構築された物語であり、解説書ではない。>
著者の見てきた風景に溶け込んでいた愛すべき犬猫、動物たち―
独特の視点で綴る自己物語
『そもそものきっかけは、買い物かごをさげて家を出るさい、クリの姿が見えたので、「いっしょに来るかい?」と声をかけたことからはじまった。「ミャオー」と答えたかどうか、振り向くとほんとうについてきていたからびっくりした。』―[白猫のクリ]より
目次
もくじ
プロローグ~自我単位(こころを示す単位)
第一章 生育環境 ― 宮倉 ―
幼女の原風景「宮倉」
初めての犬、スピッツのリリー
赤茶毛の雑種中型犬、エス
白猫のクリ
エピソード棚卸し
第二章 結婚環境 ― 九州 ―
脳内パルスの誤作動
下半身不随の二代目クリ
ミニダックスフンドのアベルと花子
赤茶毛の雑種中型犬、アンネット
アンネットとゴースト
手のりインコのチーコ
アンネットとの別れ
●小休止●〈田の字〉の家のひととき
雨宿り
吠日之怪(はいじつのかい)
一〇〇円ケーキ
かあさん行ってくる
赤い靴
第三章 新実効環境 ― アメリカ&三島 ―
娘の愛猫スバル
公園の猫家族
ワトソンとの邂逅
タイシャの参入と逃走
写真のなかに帰っていったワトソン
白い風
エピローグ~幼女のそのあと
あとがき~母の手記
●イラスト 横山多枝子
●装幀 仁井谷伴子
前書きなど
さて、今回、私を育てた環境のようなものを描くにあたり、過去を振り返ると、その風景のなかにはいつも犬や猫の姿が見えかくれしていることに思いいたる。彼らの目の高さにあわせ、彼らの歩調にあわせて歩いてきたかというと、そうではない。――しかし、彼らをこころから愛し、彼らのこころに耳を傾けてきたと信じる。彼らの命の重さと私の命の重さは同等という意味で、この物語における自分を、彼らと同様に地面を這う生き物として這子(はうこ)と呼称することにする。そのほうが、真の自分を映していると思うからである。―[プロローグ~自我単位(こころを示す単位)]より
上記内容は本書刊行時のものです。