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レキシコン研究の広がりと深まり
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2025年6月10日
- 書店発売日
- 2025年6月10日
- 登録日
- 2025年6月2日
- 最終更新日
- 2025年6月11日
紹介
本書は目覚ましく進展するレキシコン研究の広がりと深まりを多層的に示すことを目的とする。語彙意味論的・形態論的研究と統語論的研究という2つのアプローチをレキシコン研究の縦軸と横軸として、国内外の第一線で活躍する研究者による最新の成果を示した。類型の異なる複数の言語を考察の対象として、異なる理論的枠組みや着眼点から分析を行い、「レキシコンを文法の中にどう位置づけるか」というテーマに一石を投じる。
執筆者は次の24名。
由本陽子,伊藤たかね,江口清子,日高俊夫,眞野美穂,板東美智子,秋田喜美,髙橋勝忠,前川貴史,小林英樹,王蓓淳,杉岡洋子,小薬哲哉,臼杵岳,辰己雄太,工藤和也,今泉志奈子,山口真史,浅井良策,境倫代,佐野まさき(真樹),于一楽,岸本秀樹,中谷健太郎
目次
序章 (眞野美穂・小薬哲哉・江口清子・于一楽)
第1部 語の意味と生成
第1章 複合動詞から見る「語」の多面性 (由本陽子)
第2章 状態を表す英語の名詞転換動詞と名詞のクオリア構造:形状を表す名詞からの転換を中心に (伊藤たかね)
第3章 コショウも骨も移動する:ハンガリー語の名詞派生動詞からの一考察 (江口清子)
第4章 統語的複合動詞V-kir における意味の修復 (日高俊夫)
第5章 助数詞の種類とクオリア構造:構成メカニズムの再検討 (眞野美穂)
第6章 「名詞句1- の- ような- 名詞句2」の推量読みについて (板東美智子)
第7章 語頭に重音節を持つ和語動詞:関係形態論の観点から (秋田喜美)
第8章 派生語・複合語形成におけるNCC とACC の妥当性の検証と言語学的意味 (髙橋勝忠)
第9章 数量名詞の語彙的・統語的性質 (前川貴史)
第10章 漢語動詞の項のあらわれ方について (小林英樹)
第11章 中国語“過”と「過ぎる」との対照研究:両者の対応関係を中心に (王蓓淳)
第2部 文の生成と意味
第12章 名詞化接辞「- 方」の意味と構文をめぐる考察 (杉岡洋子)
第13章 get a look の語彙意味論:give a look との比較を通して (小薬哲哉)
第14章 非能格の「する」構文に関する一考察 (臼杵岳)
第15章 A structural analysis of deverbal compounds with “one” in Japanese (Yuta Tatsumi)
第16章 日本語の「与格交替」再考:イディオムからの考察 (工藤和也)
第17章 経験主の語彙表示をめぐる考察:心性的与格の用法を中心に (今泉志奈子)
第18章 日英語の結果構文:生産性と非生産性 (山口真史)
第19章 英語結果構文から見た「様態」と「結果」 (浅井良策)
第20章 様態・結果動詞の多様性に関する一考察 (境倫代)
第21章 意志性,道具的with /デ,そしてonly /ダケとのインタラクション (佐野まさき(真樹))
第22章 中国語の義務的付加詞使役構文の統語構造と百科事典的制約 (于一楽)
第23章 代用形述語としての「そうだ」 (岸本秀樹)
第24章 語用論的な意味はどこまで語彙項目の意味か:補助動詞テオクから考える (中谷健太郎)
あとがき/索引/執筆者紹介
前書きなど
「述語の語彙意味に加え,共起する要素の語彙意味が語形成や構文形成にどのように関与しているのか,そして,文法に必要な語彙意味情報とはどのようなものなのか」という問いの研究成果と新たな研究方針.
上記内容は本書刊行時のものです。