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熱帯の森から
森林研究フィールドノート
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2019年12月10日
- 書店発売日
- 2019年12月12日
- 登録日
- 2019年10月24日
- 最終更新日
- 2023年12月29日
紹介
知って驚く熱帯林の恵みと人との関わり。
目次
消える森林文化と知識
熱帯の非木材林産物
これが非木材林産物?
タウンヤ法での熱帯造林
ミャンマーのタナカ
アフリカ南部マラウィのバオバブジュース
しゃべる樹木 ポホン・ベルビチャラ
淡水のフグ
中国の虫糞茶
キナノキとキニーネ
タイ・ミャンマーの漆器とビルマウルシ林
スマトラ、クルイのフタバガキ科樹木(ダマール・マタクチン)
新潟県山北町の焼畑林業(切替畑・木場作)
ゾウの学校
サルの大学
タイ北部のアセンヤクノキと阿仙薬
赤道をまたぐ
ミミズの土壌耕耘量
スマトラのアンソクコウノキ林と安息香
樹上の節足動物
タイの食用昆虫 ゲテモノ・イカモノ天国
大ミミズの探索
熱帯林の樹上節足動物
東南アジアの樹木野菜
ニシキヘビを食べる
東南アジアのびっくり野菜 ドクダミも野菜
石垣島於茂登岳のサキシマスオウノキ
ギャンブル(闘鶏・闘魚・カブトムシ・コオロギ)
ドリアン 果物の王様
八つ又(八股)のココヤシ
オオコウモリ(ミクイコウモリ)
東南アジアの「青いご飯」
松やに(オレオレジン・ロジン)
儲けそこなった話・ダイアモンド
儲けそこなった話・沈香
インドネシア、スラウェシの黒檀
マルチパーパス・ツリー(多用途・多目的樹木)
マングローブの造成とエビ養殖 タンバック・トゥンパンサリ
東南アジアの放生・花鳥市場
柿板・屋根葺き材料
グラス(仙草)ゼリーと愛玉(愛玉子)
前書きなど
私の海外渡航はこれまで一二五回になる。その多くは、タイ、マレーシア、インドネシアを主に、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマー、フィリピンなど東南アジア諸国への森林研究のためであった。大学院は、京都大学大学院農学研究科の、四手井綱英教授がおられた森林生態学研究室へ進学した。好きなことをやればいいというので、昆虫好きだったこともあり、研究テーマを「土壌動物の森林生態系での役割」とした。
一九六三年、京都大学東南アジア研究センター(当時)が編成した初めての調査隊、森林調査の隊員に選ばれ、イギリス船籍の貨物船、奉天号で調査道具ともどもタイまで行くことになった。これは本当に嬉しかった。土壌動物への興味はもちろんだが、純粋に東南アジアへ行ってみたかったのである。この時は、タイのカセツァート大学・チュラロンコン大学との合同調査であった。初めての海外渡航で多くの失敗もあったのだが、刺激のある毎日だった。今なら飛行機で飛んで行けるが、二週間の船旅を経てのバンコク上陸、さらにプーケット島でインド洋の海岸に到着したとき、この向こうはインド、アフリカなのだと興奮したことを覚えている。
上記内容は本書刊行時のものです。