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長門本平家物語の新研究 松尾 葦江(編) - 花鳥社
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長門本平家物語の新研究 (ナガトボンヘイケモノガタリノシンケンキュウ)

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発行:花鳥社
四六判
256ページ
並製
定価 4,300円+税
ISBN
978-4-86803-010-2   COPY
ISBN 13
9784868030102   COPY
ISBN 10h
4-86803-010-8   COPY
ISBN 10
4868030108   COPY
出版者記号
86803   COPY
Cコード
C3095  
3:専門 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2024年10月7日
書店発売日
登録日
2024年8月16日
最終更新日
2024年9月27日
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紹介

長門本とは何か。伝来をさかのぼった先に見えるのは――

どのように流動、変貌し、受容されてきたのか。平家物語研究の前進に向けて、これからの指針となる論考群。
調査に必携! 伝本全ての一覧を収録、新出本の書誌情報も網羅。

目次

 口絵(旧国宝本・明倫館本・三田葆光本・松平定信書簡)

長門本とは何か◉松尾葦江
  長門国の平家物語/現存伝本相互関係究明の端緒/中世の〈長門本〉/
  長門本平家物語の特色/平家物語研究の前進に向けて

重要文化財 平家物語長門本 戦災焼損修復の記録◉水野直房

大内文化と「阿弥陀寺本平家物語」◉佐々木孝浩
  はじめに/「阿弥陀寺本」の書誌の再検討/「阿弥陀寺本」の筆跡と書写時期/
  「阿弥陀寺本」と「大島本源氏物語」/
  「大島本源氏物語」からみた「阿弥陀寺本」/おわりに

長門本平家物語の室町物語的性格◉小井土守敏
  はじめに/「遊女」から/横笛説話から/髑髏尼説話から/おわりに

長門本平家物語研究史◉浜畑圭吾
  はじめに/伝本調査、近世における貸借、書写関係/
  諸本間の先後問題、兄弟関係、影響関係/成立の時期と環境の検討/
  文学的評価、他作品への影響/おわりに

長門本平家物語伝本一覧(補遺・新出伝本)◉松尾葦江

萩明倫館旧蔵長門本について◉平藤幸
  はじめに/萩明倫館本(鶴見大学本・山口大学本)の書誌と来歴/
  萩明倫館本の書面・筆跡―明治大学本・国会貴重書本と比較して―/
  萩明倫館本・明治大学本・国会貴重書本の関係/
  諸本の本文異同と諸本の関係の見通し/おわりに

三田葆光写長門本と黒川家旧蔵長門本について◉大谷貞徳
  はじめに/三田本について/三田本の成立の過程/
  三田本の本文系統/おわりに

『長門本平家物語』流布の一形態
 ―山口県文書館所蔵毛利家文書の場合―◉村上光徳

松平定信と長門本『平家物語』
 附、赤間神宮、山口県文書館、石水博物館蔵諸本の略書誌◉塩村耕
  松平定信書簡/松平定信による長門本書写依頼の一件/
  赤間神宮等所蔵、『平家物語』諸本の略書誌

長門本『平家物語』伝本関係の一推論◉大谷貞徳
  はじめに/川喜田遠里と正住弘美/立教館蔵長門本『平家物語』/おわりに

長門本『平家物語』関連の記事対照表◉伊藤悦子

長門本平家物語研究の回想から歩き出す―あとがきに代えて―◉松尾葦江

執筆者紹介

前書きなど

 戦後の軍記物語研究は、諸本では原本、伝本では最善本を求めて、ときには激しい論争を仕掛けながら進んできた。けれども、流動成長の文芸と言われたこのジャンルの特性に鑑みるとき、また文学史の中に平家物語を置いて考えるとき、私は「流動する」文芸であることそのものが、最重要のテーマなのだと思っている。いつから、何故、どのように、流動し変貌しながら、同じ物語として受容されてきたのか。そのエネルギー源はどこにあったか― そのことを解明していくことが、この分野の中心課題であり、魅力なのだと思うと、未だにわくわくする。それに相応しい、有効な方法を地道に探っていくことを目指して、本書を企画した。(『長門本とは何か』より)

著者プロフィール

松尾 葦江  (マツオ アシエ)  (

1943(昭和18)年生。博士(文学)。専門は日本中世文学。
主な著書・論文:『平家物語論究』(明治書院、1985年)、『軍記物語原論』(笠間書院、2008年)、『文化現象としての源平盛衰記』(編著、笠間書院、2015年)、『武者の世が始まる』『無常の鐘声―平家物語―』『平和の世は来るか―太平記―』『乱世を語りつぐ』(軍記物語講座全4巻、編著、花鳥社、2019年、2020年)、「長門切からわかること―平家物語成立論・諸本論の新展開―」(『國學院雑誌』2017年5月)、「源平盛衰記の伝本を見直す」(『国語と国文学』2021年6月)など。

水野 直房  (ミズノ ナオフサ)  (執筆

赤間神宮名誉宮司
1957年、國學院大學文学部卒業。同年、宮内庁入庁、書陵部編修課勤務。1986年、赤間神宮宮司拝命。
皇太子殿下(上皇陛下)御成婚の儀奉仕。赤間神宮戦災復興に従事。

佐々木 孝浩  (ササキ タカヒロ)  (執筆

慶應義塾大学附属研究所斯道文庫教授
著書・論文:『日本古典書誌学論』(笠間書院、2016年)、「延慶本平家物語の書誌学的検討」(大橋直義編『根来寺と延慶本『平家物語』』勉誠出版、2017年)、「「大島本源氏物語」の「若紫」末尾四行の筆者について―「大島本」書写環境の再検討」(『斯道文庫論集』56、2022年2月)など。

小井土 守敏  (コイド モリトシ)  (執筆

大妻女子大学教授
著書・論文:『長門本平家物語 1~4』(共編、勉誠出版、2004年~2006年)、『流布本 保元物語 平治物語』(共編、武蔵野書院、2019年)、『曽我物語 流布本』(編著、武蔵野書院、2022年)など。

浜畑 圭吾  (ハマハタ ケイゴ)  (執筆

佛教大学准教授
著書・論文:『平家物語生成考』(思文閣出版、2014年)、「長門本平家物語巻一の清盛関係記事についてー唐皮小烏由来譚と流泉啄木由来譚の位置ー」(関西軍記物語研究会編『軍記物語の窓』第六集、和泉書院、2022年)、「長門本平家物語の成立と伝来環境」(松尾葦江編 軍記物語講座第二巻『無常の鐘声ー平家物語』花鳥社、2020年)など。

平藤 幸  (ヒラフジ サチ)  (執筆

文部科学省教科書調査官
著書・論文:『平家物語 覚一本 全』(共著、武蔵野書院、2013年)、「『平家物語』長門切」(『書物学』25、2024年3月)、「『平家物語』伝貞敦親王筆切」(佐々木孝浩・佐藤道生・高田信敬・中川博夫編『古典文学研究の対象と方法』花鳥社、2024年)など。

大谷 貞徳  (オオヤ サダノリ)  (執筆

福井工業高等専門学校講師
著書・論文:「生徒の実態を踏まえた指導実践 : 『平家物語』「能登殿最期」を例に」(『軍記と語り物』58号、2022年3月)、「新出『平家物語』(長門本)の紹介」(『国語 教育と研究』58号、2019年)、「延慶本『平家物語』北国合戦記事の形成に関する一考察」(『國學院雑誌』117巻3号、2016年3月)など。

村上 光徳  (ムラカミ ミツノリ)  (執筆

駒澤大学名誉教授
著書・論文:『平家吟譜―宮﨑文庫記念館蔵 平家物語―』(共編、瑞木書房、2007年)、「国立国会図書館蔵『長門本平家物語』(貴重書)について―長州藩宝蔵本か―」(麻原美子・犬井善寿編『長門本平家物語の総合研究』第三巻、勉誠出版、2000年)、「赤間神宮蔵五十二号書簡をめぐって―長門本平家物語研究の問題点を探る―」(松尾葦江編『海王宮―壇之浦と平家物語―』三弥井書店、2005年)など。2011年没。享年80。

塩村 耕  (シオムラ コウ)  (執筆

名古屋大学名誉教授
著書・論文:『江戸人の教養』(水曜社、2020年)、『近世前期文学研究 伝記・書誌・出版』(若草書房、2004年)、『古版大阪案内記集成』(編著、和泉書院、1999年)など。

伊藤 悦子  (イトウ エツコ)  (執筆

著書・論文:『木曾義仲に出会う旅』(新典社、2012年)、「『湊川合戦図屏風』についてー粉本の視点から読み解くー」(『古典遺産』六十九号、2020年5月)、「『耳川合戦図屏風』と『平治物語絵巻』「六波羅合戦巻」ー粉本の視点からー」(『日本文學論究』第七十九冊、2020年3月)など。

上記内容は本書刊行時のものです。