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「完熟」の老い探究 瀬口昌久(著) - さくら舎
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「完熟」の老い探究 (カンジュクノオイタンキュウ) プラトン・アリストテレス・キケロも悶悶 (プラトンアリストテレスキケロモモンモン)

哲学・宗教
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発行:さくら舎
四六判
240ページ
定価 1,600円+税
ISBN
978-4-86581-313-5   COPY
ISBN 13
9784865813135   COPY
ISBN 10h
4-86581-313-6   COPY
ISBN 10
4865813136   COPY
出版者記号
86581   COPY
Cコード
C0010  
0:一般 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年10月
書店発売日
登録日
2021年8月26日
最終更新日
2021年8月27日
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紹介

人生、いかに老い、いかに死ぬか。

2500年前の古代ギリシアでは森羅万象が哲学の対象となったが、「老い」もまたその一つ。人はいかに老い、いかに死ぬか。古代ギリシア・ローマの哲学者や文学作品などから、「老い」をめぐる百花繚乱の考え方や味わい深いエピソードを集めた。

古代ギリシアにも認知症があり、老いを免れたいと願う人々がいて、神々は性的快楽の男女差を論争した。プラトンはポジティブ老年観、アリストテレスはネガティブ老年観と師弟で正反対の考え方なのが面白い。死んだらどうなるかという問いに、プラトンは魂は不死で輪廻転生する、原子論は魂も肉体もバラバラの原子になると語った。プラトンいわく「哲学とは死の練習」なのだ。ちなみにプラトンは80歳で書きながら死に、ソクラテスは70歳で刑死、アリストテレスは62歳で病死、キケロは63歳で暗殺、セネカは皇帝ネロの命で69歳で自害した。哲学者の死にざまも興味深い。

理想の死生観として、ローマの哲学者キケロの言葉に耳を傾けたい。「果物でも、よく熟れていれば、みずから落ちるように、命もまた、老人からは成熟の結果として取り去られるのだ」――。完熟の老いをいかに迎えるか。人生と向き合い、黄落期を豊かにする一冊!

目次

第1章 古代から人は「老い」に悩んでいた
第2章 老年期はプラスかマイナスか──プラトン対アリストテレスの老年観
第3章 老化、病気、性、死を考える
第4章 よく生き、よく考え、よく行動する
第5章 哲学で手に入れる完熟の老い

著者プロフィール

瀬口昌久  (セグチマサヒサ)  (

1959年、兵庫県に生まれる。1983年、京都大学文学部西洋哲学史卒業。1991年、京都大学大学院文学研究科博士課程修了。名古屋工業大学教授。博士(文学)。
著書には『魂と世界――プラトンの反二元論的世界像』(京都大学学術出版会)、『老年と正義――西洋古代思想にみる老年の哲学』(名古屋大学出版会)、共著に『ルクレティウス「事物の本性について」――愉しや、嵐の海に』、訳書に『古代哲学』(以上、岩波書店)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。