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世界一子どもを育てやすい国にしよう
- 初版年月日
- 2016年7月
- 書店発売日
- 2016年8月4日
- 登録日
- 2016年9月25日
- 最終更新日
- 2016年9月25日
書評掲載情報
2016-09-25 | 東京新聞/中日新聞 朝刊 |
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紹介
「保険料を半分にして子育て世代を応援したい」と、出口さん。 「子育てと仕事の両立なんて当たり前の社会をつくりたい」と、駒崎さん。 年の差30歳のふたりが、子育て安心社会の実現に向けて、縦横無尽に語り合った1冊! 現在日本は、少子化や待機児童、産休、育休、復職など、子育てにまつわる様々な問題を抱えています。
解決が難しい問題が山積していますが、ほおっておけば国力低下につながるものばかりです。 そこで、ライフネット生命保険の会長である出口さんと、フローレンス代表理事の駒崎さんに「安心して子育てができる社会にするには何が必要か?」をテーマに、社会の仕組みや仕掛けをどう変えるか、働き方をどう変えるか、幼児教育の重要性、この国をどんな国にしていきたいか、などについて語っていただきました。
また「数字・ファクト・ロジック」を駆使して考えることが非常に重要になるため、図表も多数掲載。 ふたりに共通する思いは、「子育てする人も、そうでない人も、ひとりでも多くの人が幸せに暮らせる社会づくり」に尽きます。
今、自分にできることは何か、個人や社会が一歩前へ進むきっかけとなる1冊です。
――「はじめに」より
僕はもともと少子化問題に興味があり、これまでもさまざまな場面で発信をしてきました。なぜかと言えば、大学を卒業して以来、ずっと生命保険会社に勤めているからです。
生命保険会社は、人に保険を売るのが仕事です。人口が減少すれば、間違いなく生命保険業は衰退します。僕は92年にロンドンに赴任したとき、地元のメディアの取材で「日本の課題は何ですか」と問われて、「一にも二にも人口の減少問題です」と答えた記憶があります。
2006年にライフネット生命を創業したのも、若い世代の所得が低いというファクト(事実)を深刻に受け止め、「保険料を半分にして、安心して赤ちゃんを産み育てる社会をつくりたい」と思ったからでした。加えて歴史が好きなので、歴史的な観点から少子化問題について語ったり、少子化対策に成功したフランスの事例を見るなど、そういった総論をいくらかお話しすることには、やぶさかではありません。
(中 略)
少子化問題は、どんな人にとっても他人事ではありません。
現在、出産や子育てについて悩んでいる多くの人、子育ての終わった人、これから家族を持とうとする若い人や、子どもを持たない人。すべてのみなさんに本書を手に取っていただき、少子化問題のあり方をより具体的に知ることで、日本の将来を大きく左右するこの問題を、一緒に考えていただけたらと願っています。
目次
はじめに──社会が根底から変わらなければ少子化は止まらない:出口治明
第1章 人が生きてきた歴史に学ぼう 保険料を半分にした理由/国民国家が少子化を招く/根拠のない「3歳児神話」 など
第2章 社会の仕掛け、仕組みを変えよう フランスに学ぶ「シラク3原則」/本気で未来に投資できるか/フェアな社会をつくる など
第3章 働き方を変えていこう 残業好きおじさんは成長の敵/定年を廃止し同一労働同一賃金に/下流老人が量産されないために など
第4章 教育こそが人間形成につながる 保育園義務化を/就学前教育が子どもの人生を決める/社会で生きていく武器を与える など
第5章 年齢フリーのチャイルドファースト社会へ 子どもたちを貧困から救うために/子どもの声はうるさいのか?/子どもの問題が改善されない理由 など
おわりに──怒りの声を上げよう、叫びを届けよう:駒崎弘樹
上記内容は本書刊行時のものです。