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無数を振り切っていけ
発行:短歌研究社
四六判
160ページ
定価
2,200 円+税
2,420 円(税込)
- 初版年月日
- 2025年6月26日
- 書店発売日
- 2025年6月21日
- 登録日
- 2025年5月21日
- 最終更新日
- 2025年5月21日
紹介
身を投げる無数の窓を振り切って生き延びて今晴れた公園
短歌研究新人賞受賞から13年を経て、待望の第一歌集。321首を収録。
窓によぎるいくつもの憧れを振り切って、ここまで来たんだな、あなたは。
お互いそうやって生き延びてきた。
──山中千瀬
剝き出しの迫力に惹かれ、魂の熱量に感嘆した。
「生き延びて今」は晴天に掲げられたトロフィーだ。
──栗木京子
無力さの中の凄まじい輝き。
〈私〉の前に広がる膨大な未来からの圧が、今ここを永遠に接続しているようだ。
──穂村 弘
【収録歌より】
歯ブラシで排水口をひたすらにこする時の目でなにもかもを見る
浴槽は海に繋がっていません だけどいちばん夜明けに近い
あなただけ方舟に乗せられたなら何度も何度も手を振るからね
二十二で死なずに今日も金星はおもちゃのごとく可愛いひかり
思春期に正しい終わらせ方はないけれどもう壊れたくならないな
装幀=花山周子
目次
Ⅰ
見つけだしたい
手のなかの色彩
過ぎていくもの
うまれるように
かん じゅ せい
生きるさかな
撃ちころして
ブランコの終わり
夜に挨拶をする
春の死
ぼくらのはなし
雪、美しさ
if
Ⅱ
負け戦
書けなくなるよ
宝石
千年のこと
暁を恐れている
移り変われば
ライラック
BUMP OF CHICKEN
Ⅲ
夏に向かって
初夏の果実
受賞から十年
混沌にて
膜に覆われた日々のなかで
晴れた公園
明るい寝息
あとがき前章 外側からの危機とすれ違う/見えないフリをしていた傷を
あとがき
上記内容は本書刊行時のものです。