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藩札型地域通貨で地方復活
江戸の知恵で設計する新しい経済
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2026年6月16日
- 書店発売日
- 2026年6月16日
- 登録日
- 2026年3月27日
- 最終更新日
- 2026年6月16日
書評掲載情報
| 2026-06-30 | 中日新聞 |
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紹介
人口減少に、打つ手はあるのか。
日本はすでに人口減少社会に突入し、地域では雇用の縮小、コミュニティ機能の低下、財源不足が同時に進行しています。このままでは、多くの地域で社会基盤そのものが維持できなくなる可能性があります。
では、この流れを食い止めることはできるのでしょうか。
本書は、この問いに対し、「金融」という視点から明確な答えを提示します。
これまでの地域政策は、個別の施策や補助金に依存する傾向がありました。しかし本書では、より根本的なアプローチとして「お金の仕組み」そのものに着目します。
その具体的な提案が、「藩札型地域通貨制度」です。
江戸時代に各藩で運用されていた地域限定通貨「藩札」の仕組みを再評価し、現代の経済理論(MMT)も踏まえながら、地域経済を内側から活性化させる新しい金融モデルとして再設計します。
本書では、
・地域通貨の現状と課題
・藩札制度の歴史的分析と成功要因
・金融機能を強化した新しい制度設計
・雇用保障、ベーシックインカム、関係人口、GXへの応用
・電子地域通貨プラットフォームの可能性
などを通じて、地域社会を再生するための具体的な道筋を示します。
著者は、証券業界で長年にわたり実務に携わり、上場証券会社の経営にも関わってきた金融の専門家。さらに大学院での研究と地域活動を通じて、理論と現場の両面から本テーマを掘り下げてきました。
机上の空論ではなく、実務と研究に裏打ちされた提言です。
人口減少という不可避の現実の中で、地域の未来をどう描くのか。
その選択肢を、本書は提示します。
目次
はじめに
目次
第1章 なぜ地域社会には新しい経済政策が必要なのか
第2章 日本における地域通貨制度の現状と課題
第3章 藩札制度についての研究と制度の特徴
第4章 成功した藩札制度を MMT理論で評価する
第5章 藩札型地域通貨制度の仕組み
第6章 地域通貨による財政支出
第7章 電子地域通貨プラットフォームの発展可能性
第8章 複数自治体が連携して発行する共同地域通貨についての課題
第9章 最後に
前書きなど
本書を手に取ってくださった方が、この本を面白いと感じ、購入するとしたら、どのような方法で支払われるでしょうか。
現金でしょうか。クレジットカードでしょうか。QR決済やポイント払いでしょうか。
現代では、支払い方法には多くの選択肢があります。その選択は、単なる利便性の問題にとどまらず、もしその決済手段を使うことで、地域のお店が元気になり、人と人とのつながりが強まり、新しい商いが生まれるとしたら――その支払いは、単なる消費行為を超え、「地域の一員としての参加」になるのではないでしょうか。
そのような可能性を持つ金融の仕組みが「地域通貨」です。
地域通貨は、地域コミュニティと地域経済の活性化を促す手段として、これまで各地で取り組まれてきました。成功事例もある一方で、十分な効果を発揮できなかったケースも少なくありません。
いま多くの地域社会が直面している最大の課題は、人口減少です。人口減少に伴い、雇用、教育、産業、財政など、あらゆる分野で課題が深刻化しています。国や地方公共団体、大学、住民などが様々な取り組みを行い、新しいアイデアも生まれています。
しかし、人口減少のスピードと、それらの取り組みのスピードは、本当に釣り合っているでしょうか。
私は、人口減少のスピードのほうが上回っているのではないかと感じています。その場合、どれほど優れた取り組みであっても、十分な成果を生み出す前に状況が悪化してしまう恐れがあります。
必要なのは、「取り組みの加速」です。
その加速を実現する有力な手段の一つが、「金融」です。十分な資金を供給し、挑戦や改革を支えることができれば、地域の取り組みは大きく前進します。つまり、金融面からの積極的な支援こそが、地域再生のスピードを高める鍵となり得るのです。
本書は、この「加速のための金融」をテーマとしています。
具体的には、地域通貨の可能性を再評価しつつ、江戸時代に存在した地域限定通貨制度である藩札制度に着目しました。藩札制度の歴史的事例を分析し、とりわけ成功事例についてはMMT理論の視点から評価を行っています。その検討を踏まえ、金融機能を強化した新しい経済政策として「藩札型地域通貨制度」を設計・提言します。
上記内容は本書刊行時のものです。
