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天皇家の祖先 息長水依比売(おきながみずよりひめ)を追って 松本 昭(著) - アールズ出版
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天皇家の祖先 息長水依比売(おきながみずよりひめ)を追って (テンノウケノソセン オキナガミズヨリヒメヲオッテ) 古代天皇史探訪 (コダイテンノウシタンボウ)

歴史・地理
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四六判
864ページ
上製
価格 3,500円+税
ISBN
978-4-86204-293-4   COPY
ISBN 13
9784862042934   COPY
ISBN 10h
4-86204-293-7   COPY
ISBN 10
4862042937   COPY
出版者記号
86204   COPY
Cコード
C0023  
0:一般 0:単行本 23:伝記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2017年9月
書店発売日
登録日
2017年8月4日
最終更新日
2017年9月15日
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紹介

景行天皇から応神、継体、天智、天武、そして今上天皇へ。
大和民族の原型文化を始点に、天皇創始の道筋をたどる。

皇統の主役になった「息長氏」の謎の系譜から見える、天皇の天皇たる所以は?

【今、天皇の在り方を考える7つのポイント】
▼謎の氏族「息長氏」がなぜ正当な皇統となったのか
▼沖縄の島々に残る大和民族の原型
▼天智天皇が定めた「不改常典」とは何か
▼息長水依比売とは……
▼「浄めの神事」と「天皇制」をつなぐ一本の糸
▼天武帝が目指した万世一系と絶対権力者「明神(あきつかみ)天皇」
▼二人の異なるカリスマ天皇と天皇制のその後

目次

巻頭に寄せて─川平朝清(昭和女子大学名誉教授)
はじめに 即身仏(みいらぼとけ)からの使者が来た!
 
穢から浄の世界への開眼 -即身仏の魅力よ、サラバ!!
浄の世界をひらく「大祓」 -天皇制の根本という謎
息長氏族とは何か

[前編]天皇はいかに創始されたか

第一部 おもろ巡礼記 -大和民族の原型文化を訪ねて

第一章 ニライカナイからの愛の歌
第二章 大和の根幹につながる沖縄文化
第三章 アメリカの智性に訴える
第四章 沖縄地獄と天皇制の責任

第二部 高天の原の物語 -天地創造の神話

第一章 古事記と日本書紀の立場の違い (付「大祓」の全文)
第二章 アダムとイブの国生み
第三章 死穢と浄めと罪の呪的風土の出発点
第四章 大和の「をなり神」の誕生
第五章 天照大神とスサノオ命の呪術くらべ-ヒスイの出る場所で
第六章 天照大神の性格
第七章 スサノオ命の罪の性格と「大祓」との関係
第八章 疫病神の元祖にされたスサノオ命

第三部 出雲の国の建国物語

第一章 躍動する若きスサノオ命
第二章 出雲の建国と大国主命の苦労
第三章 古代出雲の風物詩について -『出雲風土記』、水野祐『古代の出雲』、門脇禎二『出雲の古代史』
第四章 大国主神の大和の国造り
第五章 出雲の国譲りの物語 -天皇統治の正当性という問題
第六章 高天の原のフィナーレ -天孫降臨は遙か日向の峯へ
第七章 高天の原を去るに当って -作為と不作為の問題

第四部 天孫降臨説話にみる建国の事情

第一章 日本民族はどこから来たか
第二章 日向神話が語るもの -天孫ニニギの命の出自と建国説話
第三章 天孫降臨と琉球王国の関係
第四章 ニニギの命の恋愛始末記
第五章 海幸彦と山幸彦の物語
第六章 西都原古墳群について

第五部 神武天皇の大和の国造りの物語

第一章 半神半人の神武天皇 -日向よりもっとよい地を求めて
第二章 饒速日命一派を謀略征服
第三章 大国主神の婿となった神倭イワレビコ命(神武天皇)
第四章 姫蹈鞴五十鈴姫尊の意味するもの
第五章 錦の御旗は事代主神-天孫族の無事平穏な日々
第六章 帝紀がないという史実性
第七章 大和王朝の守護霊となった事代主神
第八章 神武天皇という漢風諡号について

第六部 独立国家・崇神王朝の誕生

第一章 色褪せた丹塗の矢
第二章 淡路島の垣内遺跡は大製鉄所
第三章 『魏志東夷伝』の砂鉄の記事
第四章 祟った大国主神-ふるえ上がった大和王朝
第五章 浄めの神事の創始「竜田風神祭」
第六章 崇神王朝は出雲コンプレックスの塊り
第七章 大神神社の地図を眺めて
第八章 鎮花祭の誕生

第七部 天皇家の祖先・息長水依比売 -国家的浄化祭祀「大祓」の源泉

第一章 四道将軍の背負った任務
第二章 因果を背負った不幸な皇子
第三章 天之御影神とはどんな存在か
第四章 息長氏の出自は風神
第五章 禊ぎを助ける神女が皇后に
第六章 大国主神の大和を去った天照大神
第七章 二人の神女の縁の地を訪ねて
第八章 大和と出雲の妥協 -怨魂と出雲国造神賀詞
第九章 「真床覆衾」という神霊継承の神事

第八部 大和王朝勃興の時、来る

第一章 景行天皇の「丹塗の矢」の威力
第二章 日本武尊の悲劇の物語

第九部 神功皇后の物語

〈その一〉息長帯比売皇后と鬼道の物語
第一章 神功皇后は、はたして存在したか
第二章 息長帯比売の血脈について
第三章 いかに正当性を謳うか -応神天皇の誕生
第四章 大祓の祝詞の文言について
第五章 神功皇后の新羅征伐の背景

〈その二〉大陸文化伝来の口火を切った神功皇太后
第一章 日本書紀が描く百済との交渉
第二章 任那の日本府の問題
第三章 朝鮮の史料について
第四章 韓民族の敵・百済王の正体 -天才的サギ師・強盗・殺人鬼の子孫
第五章 飢えた山犬の群・高句麗
第六章 血飛沫を上げる広開土王の攻撃
第七章 神功皇太后とその頃の中国 -書聖・王羲之は同時代人

第十部 大和王朝の文明開化

〈その一〉応神天皇の巻
第一章 応神天皇時代とは、高句麗の広開土王の時代
第二章 百済からの避難民たち
第三章 応神天皇の皇后の重さ
第四章 老いらくの恋の儒教的跡始末

〈その二〉仁徳天皇の巻
第一章 理想的天皇とは何か -大逆人が讃える仁徳天皇
第二章 仁徳天皇の儒教政治
第三章 狗奴国と熊曽国は同じか
第四章 熟年夫妻の別居生活第一号

第十一部 河内王朝における二つの皇統 -葛城系の台頭と息長系の衰退

第一章 倭の五王のダメ王朝っぷりを描く日本書紀
第二章 仁徳天皇の四人の皇子たち
第三章 河内王朝で唯一の息長系皇后
第四章 邪恋の皇太子追放事件
第五章 天皇家の連続殺人事件
第六章 息長系にして最悪の雄略天皇
第七章 百済の危機と大和王朝
第八章 経済官僚・蘇我氏の誕生と豊饒な社会
第九章 河内王朝の斜陽と飯豊女王
第十章 河内王朝の最後の武烈天皇 -なぜ日本書紀は悪逆無道に描くのか

第十二部 皇統主流に復帰した息長氏族

第一章 天命による継体天皇の誕生
第二章 素性の分らぬ継体天皇
第三章 継体天皇の故里と家族
第四章 老いた安閑・宣化天皇兄弟
第五章 任那の四県割譲要求
第六章 崩壊が始まった任那日本府-磐井の乱おこる
第七章 悲願の任那復活へ向けて



[後編]天皇制律令国家の成立への歩み 

序 古代天皇制がたどる曲がりくねった道筋

第一部 時代の嵐と落葉の欽明天皇

第一章 任那復興と新羅征伐の志
第二章 仏教伝来と日本の神々の怒り
第三章 百済の聖明王、戦死す-かくて任那も滅亡す
第四章 任那滅亡のラスト・シーン
第五章 出雲国を支配す
第六章 欽明天皇の御性道と後嗣の行方 -蘇我雑草の芽生え

第二部 天の警告か、天然痘、大和に狂奔す -敏達天皇病没、北叟笑む馬子

第一章 ヒスイ天皇の船出
第二章 朝鮮半島から大和国を追い出した新羅の実力 -花郎の活躍
第三章 日羅の父の国-「大和」への愛と死
第四章 天然痘を運んだ護国経典
第五章 敏達帝の遺詔を逆用する馬子 -息長氏族、またもや沈没

第三部 神と仏の権力闘争

第一章 頼るは、薬師如来のみ
第二章 物部か、蘇我か、二大権力と保身に浮沈する人々
第三章 仏敵、物部氏を討伐せよ
第四章 大阪四天王寺は物部氏の怨恨の寺
第五章 殺され、墓陵もない崇峻天皇

第四部 仏教を支柱に据える聖徳太子の光と影

第一章 聖徳太子の皇統的立場と馬子の智略
第二章 太子の生い立ちと思想の原点
第三章 大和王朝の悲願「任那再興」の行方
第四章 冠位十二階制と人材登用策
第五章 憲法十七条は蘇我王朝の対息長への法的根拠
第六章 太子の仏教研究と日本文化
第七章 日没スル国ノ天子ニ書ヲ致ス
第八章 佩刀を帯びる太子と二振りの刀剣
第九章 蘇我王朝、万歳!!
第十章 母后を抱く太子
第十一章 太子病む、“姪男よ田村皇子よ” -田村皇子の人生航路
第十二章 太子の死と磯長の合葬墓
第十三章 推古女帝の見識と皇嗣の選定

第五部 氏族連合のフィナーレ -天皇制誕生の前夜

第一章 舒明帝、耐えて忍んで、わが世の春
第二章 宝皇女皇后の出自について -頼りない者同志の結婚
第三章 女帝誕生の背景
第四章 歴史が動く! 孝極女帝の在位四年間
第五章 皇極女帝の心境と生前退位について

第六部 日本建国の礎となった思想的背景 -国粋の「大祓」と外来の「周孔の教え」

第一章 仏法研究を目指した学問僧が隋・煬帝の治政に見たもの
第二章 なぜ「周孔の教え」が南淵請安の心を捉えたのか -唐王朝と人民の問題
第三章 『論語』の結論は「天命を知ること」
第四章 理想国家を築いた周公旦の行実
第五章 中国に於ける天譴と天子の徳と仏教の関係
第六章 日本への仏教伝来
第七章 儒教に於けるカリスマ性と「天と徳」の問題

第七部 律令制国家の建設始まる

第一章 孝徳天皇の心意気-われは明神なり
第二章 意気軒昂な孝徳天皇と大化改新 -錦の御旗は「人民の声」
第三章 中大兄皇太子という孤独者 -侫臣の讒言と右大臣の冤罪死事件
第四章 瑞祥に浮かれる孝徳天皇と「息長」の意地
第五章 孝徳天皇、一人ぼっちの昇天
第六章 徳の斉明女帝と実務の中大兄皇太子
第七章 出雲の熊野神社の汚穢は天皇崩御の前兆
第八章 唐の制服を着た新羅の使者が語る激動の半島
第九章 金春秋が武烈王となる -百済の義慈王が降伏す
第十章 斉明女帝の死出の旅路 -母の目が恋しいヨ!
第十一章 白村江の惨敗 -神功皇后以来の悲願が消滅す
第十二章 敗戦、今は昔-大中国からの黄塵に怯えて
第十三章 新羅の使者がもたらした天来の福音
第十四章 不改常典「大祓の神事」を制定 -天皇制と国民生活の根本憲法
第十五章 人間・天智天皇が崩御す -凡愚の父親として

第八部 神となった天武天皇?革命の起こらぬ天皇制の創設

第一章 壬申の乱と「神憑り」
第二章 戦後処理と大友皇子(弘文天皇)の扱い
第三章 天武天皇の行実の特色
第四章 天武帝の行実の思想的背景
第五章 天の譴告に耐えぬき大徳の王者誕生
第六章 十市皇女の死顔
第七章 最大の杞憂は息子らの皇位継承争い
第八章 倭の明神にして儒教の有徳大王 -全国民に祝賀させる
第九章 絶対権力を握った天皇制の誕生 -天皇を頂点とするタテ社会を建設
第十章 天武天皇が崩御、その直後に謀反発覚 -絶対権力とは悲しきものぞ

第九部 天皇の使命とは何か

第一章 二つの天皇制と息長水依比売の歎き
第二章 明神天皇の性格は半神半人か-浄の世界と不浄の政治
第三章 律令制下の百姓の負担
第四章 持統女帝の怨霊人事
第五章 文武天皇の歎き-母よ、わが児よ
第六章 元明女帝の治政について
第七章 元正女帝の奮闘-養老律令を新編した御心
第八章 聖武天皇の深層心理を追って-怨霊人事に泣き、災異に苦しんだ人生の不思議な輝き

第十部 明神天皇制の復活

第一章 徳川家康が幕府教学に据えた朱子学とは
第二章 徳川光圀の思想から生まれた勤王の志士吉田松陰
第三章 天皇制「撲滅論」が飛びかうなかで -日本の支配体制と価値観を明らかにした丸山眞男
第四章 フニャフニャになった明神天皇
第五章 「愛すべき、われらが天皇」という津田左右吉博士の心情は?
第六章 津田博士の温顔を拝して
第七章 現代日本の浄の道とは

あとがき

著者プロフィール

松本 昭  (マツモト アキラ)  (

一九二五年、神奈川県生まれ。早稲田大学文学部卒。同大学院特別研究生を経て毎日新聞社入社。サンデー毎日、学芸部、政治部を経て事業部長。昭和女子大学副学長、現名誉教授。文学博士。主著に『弘法大師入定説話の研究』『日本のミイラ仏』『人間吉川英治』『人間復活』『教師よ、最高の芸術家よ』

上記内容は本書刊行時のものです。