書店員向け情報 HELP
出版者情報
在庫ステータス
取引情報
KinKi Kids おわりなき道
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年2月
- 書店発売日
- 2017年2月20日
- 登録日
- 2016年12月28日
- 最終更新日
- 2017年2月15日
紹介
2017年7月21日でCDデビュー20周年を迎えるKinKi Kids。
その周年記念第一弾として出された36thシングル『薔薇と太陽』は、1人がギターをかき鳴らしながら、もう1人が踊りながら歌う不思議なパフォーマンスだった。
かたや、座長として舞台『SHOCK』を引っ張る堂本光一。
かたや、ミュージシャンとして、ライブで活躍する堂本剛。
この2人がそれぞれの世界観をぶつけあうことで生まれたのが『薔薇と太陽』だった。
1997年のCDデビューから、「テレビで見ない日はない」と言われた時代、それぞれのソロ活動を経て、新しいKinKi Kidsを作り上げるまで--。
稀有な才能を持つ〝ふたり〟が、作り続ける世界を、ジャニーズ・ライターが追った。
目次
PART1 あやうい輝きを放つふたりの少年
「先生、どっち派?」/出てきたときから商品だった/ジャニーズドラマを超えたアイドルたち/「〝タマ〟が違う」/「剛君がうまかったですね」/PVに見る切なさ/〝ふたりぼっち感〟
PART2 曲を通して現れた、ふたりだけの世界
〝フォークの神様〟との出会い/「バカヤロー!! 俺を誰だと――」/「目線を合わせてくれて、否定せず、知らないうちに導いてくれた」/ふたりだけの暗号
PART3 それぞれの道① “音”のなかで、自由に跳ねまわる堂本剛
▼「ファンは要らない?」ソロツアー『[síː]』の衝撃
未知の領域へ /ジャニーズの異端児/相方愛、全開!/爆弾発言と心から楽しんだライブ/家族想いの男の子/「ほとんど記憶ないんです。しんどすぎて……」/「ごめんなさいでした」/『24時間テレビ』の手紙/時代から離れるKinKi
▼剛が見つけた居場所と不思議な音楽空間
鬱々とする『ソメイヨシノ』/「こんな剛は応援できない」/不仲説の真偽/見失いかけた自分を……/「変わらない自分がいとおしい」/戻ってきた!/FUNKがしたいんだ!/五感すべてが包み込まれる音楽空間
PART4 帝劇の宙に舞う堂本光一
▼舞台に生きる
ジャニーズのエリート/「黙らせられるものをやりつづけるしかない」/笑いを与えるという偉大さ/支え合うふたり/「光一は嘘つき」
▼“スタンダード”をつくりあげた光一
「カッコよさに魅せられて……」/すぐ辞めて帰宅部に/友達はハツカネズミ?/ジャニーズファンのためのショー/ジャニーズの舞台を超えた?/“リボン・フライング”に見る光一の凄み/菊田賞受賞/KinKiでの存在感
▼“仲良しこよし”が良いわけじゃない
「お前ら、何しに来たの?」/「光一くんに大丈夫って言われたい!」/「今、盗んでいるところ」/PLAYZONEの終焉と帝劇会見/ジャニー喜多川を受け継ぐもの
PART5 年に一度の祝祭の場--コンサートDVDより--
年に一度の――。/「お手てつないで、果てしない道を歩いて行きましょうよ」/「新しいキンキが見えた気がした」/「もうちょっとね、2人でいるところが見たいというのが、あったと思うんです……」/アイドル性×アーティスト性が頂点に達したふたり/ふたりの声の相性の良さ/MCが57分!30歳になった魅力/ふたりの手を離れた『FAMILY~ひとつになること』/なぜMCは果てしなく長くなるのか?/『薔薇と太陽』に引き継がれた『キラメキニシス』の方法論
PART6 「ふたり」を楽しむふたり
「解散も、考えた」/「音楽は、やらせてもらえるんですか?」/ゲストの〝おもてなし〟なんて、できるの?/Kinkiのふたりが街へ出た!/今年はどんなプレゼントかな?
PART7 KinKi Kidsの輝きの根っこにあるもの
「長いコントやっているような……」/苦肉の策/ふたつの奇跡/音楽を聴かせるデュオ/トシフミ出現/KinKiの表現の源泉
終章 ~エピローグ~
「KinKiが“紅白初出場”って、意外」
前書きなど
私がKinKi Kidsに惹かれたきっかけは、1994年に放映されたドラマ『人間・失格~たとえばぼくが死んだら』(TBS系)だった。
ある世代以上の方々のなかには、私と同じく、このドラマに出演した彼らに強烈に惹かれた方は多いと思う。
大場誠(堂本剛)の真っ直ぐすぎる性格ゆえの、危うさといたいけな雰囲気、そして影山留加(堂本光一)の中性的な妖しい美しさに、一瞬で心を摑まれてしまった。
このあまりに対照的なふたりがジャニーズであり、デュオ(2人組)として活動していると知ったときは、ひどく驚いたものだ。
同じ名字なのに親戚関係はまったくないことにも、どういう運命のイタズラだろうかと思った。
ひとたび役を離れてテレビ番組に出演すると、彼らは意外にも親しみやすい関西弁を使い、〝喋り〟でスタジオを湧かせた。
こんなアイドルは見たことがなかった。
------
本書は、彼らの20年を見直したいという思いから書き始めた。
不思議だったのは、DVDや音源、書籍、雑誌など様々な資料にあたってゆくなかで、〝相方〟により惹かれていったことだった。
『人間・失格』からのいわゆる“剛寄り“のKinKiファンだったはずが、光一のことを知るにつけ、その才知やブレない人間性にどんどん惹かれていった。
ただしそれは私だけに当てはまることではなかった。
ソロコンサートへ通うほどの“光一担”だった担当編集者は、逆に「ジャニーズに頼らないで自分を貫く、すごい人ですね」と、剛の魅力を発見したようだった。
KinKiはどちらか一方を知ろう、理解しようとするとき、必ずそこに〝相方〟の存在が浮かび上がってくる。
KinKi関連の本は、ふたりを完全に分けて描くことが多い。そんななか、敢えて“ふたりの世界”を描きたいと思ったのは、ふたりが並び立つその様が、最も美しいと感じられるからだ。
今のKinKiの成り立ちを考える上で、それぞれのソロ活動は外すことができない要素だ。構成上、ソロ活動にスポットをあてた章もある。しかしそこでも“相方”の影が感じられることに注意してもらえたらうれしい。
KinKi Kidsは“特別”なアイドルだ。そして、その鍵は“ふたりでいること”にあるのだ。
版元から一言
KinKi Kidsのライブで『道は手ずから夢の花』を聴いたときは衝撃的でした。
軽快なMCから2人が歌唱へと〝入る〟とき、会場の空気が一瞬止まります。
そして次の瞬間には、会場中が2人の歌の中に引き込まれているのです。
2つの歌声は、まるでKinKi Kidsという名の楽器の音色を聴いているような、美しいものでした。
『LOVE LOVE あいしてる』の頃の2人はまさにアイドルだったと思います。
そこから20年を経て、2人はどのように変化して、今にたどりついたのか、その答えを追ったのが本書です。
ジャニーズライターが追った、そのときどきの〝ふたりの世界〟をぜひ読んでただきたいと思います。
上記内容は本書刊行時のものです。