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「悪魔のささやき」で書く短編小説 わかつき ひかる(著/文) - 雷鳥社
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「悪魔のささやき」で書く短編小説 (アクマノササヤキデカクタンペンショウセツ)

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発行:雷鳥社
四六判
価格 1,400円+税
ISBN
978-4-8441-3792-4   COPY
ISBN 13
9784844137924   COPY
ISBN 10h
4-8441-3792-1   COPY
ISBN 10
4844137921   COPY
出版者記号
8441   COPY
Cコード
C0090  
0:一般 0:単行本 90:文学総記
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2022年12月23日
最終更新日
2023年2月24日
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紹介

エンタメ小説を初めて書く人のためのドリル形式の手引き。

受講生のデビュー多数!
キャリア26年の作家が、創作教室で教えているテクニック。

小説に必要な5つの文法、書き手のイメージを読者に届けるための描写、起承転結のあるストーリーを考えるコツ、ショートショートや短編を作る方法、そして、小説の書き方本ではあまり説明されることのない、文学賞の応募規約の守り方。

ライトノベルを書きたい中高生から、企業小説を書きたい定年退職したシニア世代まで、一度も小説を書いたことがない人でも、「悪魔のささやき」を使った短編を作ることができるようになります。

「悪魔のささやき」とは?
ショートショートの名手・星新一が題材にしていた物語のパターンのひとつ。悪魔の誘惑に乗った人が、結局はひどいめに遭うという、世界中で昔から愛されているお話です。

全五章。
第一章では、文章の基礎である「文法(小説に必要な5つのポイント)」を身につけます。
第二章では、国語の授業では学ばなかった小説の基礎で必須テクニックの「描写と人称と視点」を学びます。
第三章では、小説の筋トレをして基礎体力をつけ、しっかりした起承転結のある「ストーリー」を作ります。
第四章では、テクニックを使って実際に印象的なワンシーンやショートショートや短編を書きます。
第五章では、新人賞・文学賞の選考対象外にならないよう「投稿のルール」を確かめます。

目次

はじめに

第一章 文法と文章
  やらなくていい努力はしなくていい
  誤字だらけの本が発売された!
  審査員は誤字なんて気にしていない
  文法が正しければ、人間は誤字を読み飛ばす
  文法は崩れてしまうものなのです
  おもしろいを身につけるのは大変。でも、文法は少しの努力で身につけられる
  小説で必要な文法はこれだけ
  誤読させない文章を書くためには

第二章 描写と人称と視点
  読者は、小説中に書かれたことしかわからない
  キャラをのっぺらぼうにしないために
  描写
  人称
  視点

第三章 ストーリー
  すべてのお話は起承転結でできている
  ロマンス詐欺も起承転結でできている
  いろんなお話の起承転結
  五分でお話を作ろう
  三題噺を書いてみよう
  マインドマップを使ってみよう
  嘘の自己紹介と三題噺は、小説の筋トレです
  ウェブ小説を書く人は、オチをつける練習が必要です
  ログラインを意識しよう

第四章 執筆
  印象的なワンシーンを小説にしよう
  似ていることは気にしなくていい
  ログラインができたら、あらすじはほとんど完成しています
  執筆の練習は、まずはワンシーンから
  未来道具でショートショートを書いてみよう
  悪魔のささやきで小説を書こう

第五章 投稿
  投稿前のひと手間で大賞受賞
  400字詰め原稿用紙10枚は、4000文字ではありません
  略歴は病歴ではありません
  応募歴は落選歴ではありません
  年齢は正直に書きましょう
  ノンブルをつけてください
  あらすじはあおり文句ではありません
  タイトルを印象的に
  冒頭に死体を転がしていますか?
  ウェブから応募するときの注意点
  印刷して投稿するときの注意点

終わりに

前書きなど

はじめに

 私は作家として仕事をするかたわら、ゲーム専門学校と小説教室で、小説の書き方を教えています。
 生徒さんはみなさん熱心で、優秀な方ばかり。
 デビュー率も高いんですよ。受賞者も多いですし、予選通過や小さな賞に入った方は数知れないほどいらっしゃいます。
 私はデビュー26年目のベテラン作家です。作家としては二流ですが、小説の先生としては一流だと自負しています。
 私は教室で、特別なことはしていません。基本的な小説技法を教え、繰り返しトレーニングして頂いているだけです。
 書きたいものはみなさんの中にあり、私の役割はみなさんの執筆のお手伝いをすることだと考えているからです。
 私は生徒運がいいと思っていましたが、生徒さんに、「わかつき先生の授業って、他と違いますよね」と言われて気がつきました。私のような授業をしている教室は、他にないらしいのです。
 小説教室は、二通りに分かれます。先生の批評を頂くところと、合評会形式です。
 私がデビュー前に通っていた小説教室は、小説を書いて提出したら、先生が小説の批評をくださいました。私は先生の批評を書き取って、小説技法を覚えていきました。
 合評会は、みんなで小説を読んで、感想を言い合います。先生は出てくる意見の交通整理をするだけです。
 小説を書いて、批評を貰って、また書いて、批評を貰ってを繰り返すうちに、上達していきます。小説は書かないことには始まりませんから、まず書いて批評を頂き、アドバイスを生かして次の小説を書く、というやり方は正しいです。
 ですが、正しいやり方が、すぐデビューにつながるとは限りません。この方法は、時間がかかりすぎてしまいます。
 文章は誰でも書けますが、小説を書くにはテクニックがいるのです。
 私は私の教室で、批評でも合評会形式でもなく、テクニックをお伝えしているから、デビュー率が高いのではないかと思います。
 この本では、私が教室で教えている内容を、なるべく具体的にまとめました。
 なぜそのテクニックが必要なのかの説明→そのテクニックの解説→出題→解答例を繰り返します。
 解答例のほとんどは、私が教えているバンタンゲームアカデミー大阪校の生徒さんに書いて頂きました。作中のイラストも生徒さんの作品です。
 課題はいずれも数分~一時間程度で終わる簡単なものですが、全35問を解き終わったときには、短編小説が書けるようになっています。
 小説の書き方本は、たくさん出ています。ですが、文法から始めるドリル形式の小説の書き方本は、ほとんど存在していません。
 あなたの書きたいものは、あなたの中にあります。私はあなたの書きたいものを教えることはできません。ですが、小説を書くための小説技法は教えることができます。
 本気でプロ作家になりたい方も、楽しみのために小説を書きたい方も、この本で要領よくテクニックを身につけて、楽しく小説を書きましょう!

著者プロフィール

わかつき ひかる  (ワカツキ ヒカル)  (著/文

キャリア26年の小説家。ジュブナイルポルノ、ライトノベル、時代小説などを書くかたわら、専門学校で小説の書き方を教えたり、奈良で小説教室を開いたりしている。

上記内容は本書刊行時のものです。