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菓の辞典 長井史枝(著) - 雷鳥社
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菓の辞典 (カノジテン)

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発行:雷鳥社
A6変形判
価格 1,500円+税
ISBN
978-4-8441-3790-0   COPY
ISBN 13
9784844137900   COPY
ISBN 10h
4-8441-3790-5   COPY
ISBN 10
4844137905   COPY
出版者記号
8441   COPY
Cコード
C0077  
0:一般 0:単行本 77:家事
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2022年11月28日
最終更新日
2023年2月21日
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重版情報

4刷 出来予定日: 2023-10-16
3刷 出来予定日: 2023-05-25
2刷 出来予定日: 2023-03-07
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今年、3度目の重版です。

紹介

ラムセス3世が親しんだであろうBC時代のものから、近現代のティラミスやパフェまで。
約130種類の西洋菓子の起源と痕跡を探り、描きおろしイラスト約100点とともに紹介。

お菓子一つひとつが持つストーリーを古代から現代へと並べて掲載。
ぺージをめくるたびに現代へと近づき、まるで「お菓子」で時代を旅する気分に。

▶十字軍が遠征したり、王族の子女が他国に嫁いだりすると、もれなくお菓子文化が発展していた。
▶人から人へ、国から国へ。「人が動けばお菓子も動く」だったのです。

「お菓子MAP」やお菓子にまつわる「人物index」、レシピやペアリングのページも。

目次

はじめに
目次

古代のお菓子たち

中世(5~14C)
001 古代の香りただよう濃厚な味わい ..........チーズケーキ P20
002 マフィアも虜にしたリコッタクリーム ..........カンノーリ P22
003 禁じられるほど美しい 復活祭のお菓子 ..........カッサータ P24
004 チンギス・ハンも認めた滋養ケーキ ..........パン・デピス P26
005 凸凹の格子模様がトレードマーク ..........ワッフル(ゴーフル) P28
006 お菓子作りの発展に大貢献したパン? ..........エショデ P32
007 タータンチェックは英国菓子のほこり ..........ショートブレッド P34
008 世界最古の”生命の“ クッキー ..........レープクーヘン P36
009 塩味から始まったフランス家庭菓子 ..........フラン P38
010 ひと切れずつ食べながらクリスマスを待つ ..........シュトレン P40
011 ローマ皇帝も魅せられたエレガントなケーキ ..........ガトー・ド・サヴォワ P42
012 サヴォイア家のフィンガービスケット .......サヴォイアルディ&ザバイオーネ P44
013 甘酸っぱい禁断の実のお菓子 ..........アップルパイ P46
014 アーモンドが主役の白いゼリー ..........ブランマンジェ P48

近世(15~17C)
015 セザンヌの故郷に生まれた小さな銘菓 ..........カリソン P52
016 ドーム型の大きなパン菓子 ..........パネットーネ P54
017 古代から珍重された薬効ケーキ ..........ジンジャーブレッド P56
018 じっくりゆっくり焼いた年輪模様 ..........バウムクーヘン P57
019 決め手は修道士の真っ赤なリキュール ..........ズッパ・イングレーゼ P58
020 建築家が作った初のセミフレッド ..........ズッコット P60
021 船上料理人が考案した蒸し料理 ..........プリン P62
022 不名誉な名前の大人気デザート ..........トライフル P64
023 優雅な香りのヴィエノワズリー ..........ブリオッシュ P66
024 フランスで花開いたイタリアみやげ ..........マカロン P68
025 ワインの産地に生まれた逸品 ..........カヌレ P72
026 悪酔いしないカーニバル菓子 ..........クラプフェン&ボンボローニ P74
027 宗教心の詰まった小さな丸いパイ ..........ミンス・パイ P76
028 エピファニーを祝う王様のお菓子 ..........ガレット・デ・ロワ P78
029 世界デビューしたアーモンドタルト ..........アマンディーヌ P82
030 スプーンで割って食べれば幸せになる ..........クレーム・ブリュレ P84
031 薄い生地で巻いたオーストリア銘菓 ..........アプフェルシュトゥルーデル P86
032 主人の名をあげたアーモンド菓子 ..........プラリーヌ P88
033 修道女がつくった偶然の産物 ..........スフォリア・テッラ P90
034 はじまりはクルミつきの丸い揚げ菓子 ..........ドーナツ P92
035 粥から生まれた王妃お気に入りのスイーツ ..........クレープ P94
036 伝統のダークチェリージャムをはさんで ..........ガトー・バスク P96
037 その名は「クリーム入りキャベツ」 ..........シュークリーム P98
038 歯がたたない固焼きビスケット ..........カントゥッチ(ビスコッティ・ディ・プラート) P99
039 マリー・アントワネットご所望の朝食 ..........クグロフ P100

近代(18~19C)
040 抜群の汎用性はふたつの材料から ..........メレンゲ P108
041 世間をザワつかせた愛の名前 ..........ピュイ・ダムール P110
042 ポルトガルの国民的菓子 ..........パステル・デ・ナタ P112
043 貝殻の形がまとうバターの芳香 ..........マドレーヌ P113
044 華やかな帽子をケーキに仕立てて ..........シャルロット P114
045 パリ最古の菓子店の看板商品 ..........ババ P116
046 有名な型になった「できそこない」 ..........ガトー・マンケ P118
047 小さなシューで作るピエス・モンテ ..........クロカンブッシュ P120
048 ドイツ・バイエルン地方がルーツの冷菓 ..........ババロア P122
049 じっくり時間をかけた栗の砂糖漬け ..........マロン・グラッセ P123
050 誰もが認めるチョコレートケーキの王様 ザ..........ッハトルテ P124
051 命名はパン・菓子職人の__________守護聖人から ..........サントノレ P126
052 美食家の名を冠したババの兄弟 ..........サバラン P128
053 パイの名は、椰子の葉、ハート、豚の耳 .パルミエ(シュバインスオーレン) P130
054 パリジャン最愛のキュートなシュー菓子 ..........エクレア P132
055 ブルダルー通りの大人気タルト ..........タルト・ブルダルー P134
056 バターの香りに酔う小さな焼き菓子 ..........サブレ P136
057 シューを修道女の姿に模して ..........ルリジューズ P138
058 スコットランド生まれの愛され菓子 ..........スコーン P140
059 チョコレートをはさんだ”貴婦人のキス“ ..........バーチ・ディ・ダーマ P144
060 名前の由来はアラビアの港町 ..........モカ P146
061 ブルターニュ産の有塩バターをたっぷり ..........クイニー・アマン P148
062 シンプルが基本のバターケーキ ..........カトル・カール P149
063 創作は敬愛する英国女王のため ..........ヴィクトリアサンドイッチケーキ P150
064 ”千枚の葉“ という詩的な名前 ..........ミルフイユ P152
065 歌姫お気に入りの天国の味 ..........トルタ・パラディーゾ P154
066 ヴィクトリア時代の市松模様のお菓子 ..........バッテンバーグケーキ P156
067 映えるお菓子の考案は出張料理人 ..........ヴァシュラン P158
068 「金の延べ棒」の味を堪能して ........フィナンシェ&ヴィジタンディーヌ P160
069 車輪を模したリングシュー ..........パリ・ブレスト P162
070 再現困難なエスコフィエの逸品 ..........ピーチ・メルバ P164
071 英国皇太子が命名した炎のデザート ..........クレープ・シュゼット P166
072 コーヒーと好相性の濃厚ケーキ ..........ブラウニー P168
073 逆さまにして完成する飴色タルト ..........タルト・タタン P169
074 カスタードの海にメレンゲの島 イル・フロッタント(ウー・ア・ラ・ネージュ) P170
075 薪型のケーキを食べてミサを待つ ..........ビュッシュ・ド・ノエル P172
076 パンとスイーツ、ふたつの顔 ..........アメリカンマフィン P174
077 飲み物を奪われた人々の苦肉のアイデア ..........サンデー P176
078 フランス発祥の「最中」的な洋菓子 ..........ダッコワーズ P178
079 イギリスの伝統的なクリスマス菓子 ..........クリスマス・プディング P180
080 甘酸っぱいクリームにメレンゲをたっぷり ..........レモンメレンゲパイ P182
081 港町で生まれたマーマレードの副産物 ..........ダンディー・ケーキ P184
082 イギリス名門校の大らかなデザート ..........イートン・メス P186
083 イギリスの真っ赤な夏のごちそう ..........サマー・プディング P188
084 祖先は古代の咳止めキャンディー ..........マシュマロ P190__

現代(20C~)
085 ヨーロッパの最高峰に思いを馳せて ..........モンブラン P198
086 ルーツは酪農家のごちそう ..........クレメ・ダンジュー P200
087 バレリーナのプリンは恋人のため ..........パンナ・コッタ P202
088 アル・カポネ一味が賞賛したお菓子 ..........トルタ・カプレーゼ P204
089 ケーキの王様は日本オリジナル ..........ショートケーキ P206
090 モチーフは世界的バレリーナのチュチュ ..........パヴロヴァ P208
091 ドイツの黒い森のケーキ ...シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ(フォレ・ノワール) P210
092 20年間ベールに包まれていたレシピ ..........シフォンケーキ P212
093 アメリカ生まれの人気ナンバーワンクッキー ...チョコレートチップクッキー P213
094 老舗ホテルから生まれた名作デザート ..........プリン・ア・ラ・モード P214
095 イギリス政府が推した野菜ケーキ ..........キャロットケーキ P216
096 大女優が命名した南仏のタルト ..........トロペジェンヌ P218
097 優雅さはモナ・リザの微笑みのごとく ..........オペラ P220
098 元気になれるイタリアンスイーツ ..........ティラミス P222
099 赤いいちごをパリのバラに見立てて ..........フレジエ P224
100 完全完璧なコールドデザート ..........パフェ P226

はじめに P2
いろいろなワッフル 作り方、食べ方、形の違い P30
フランス各地のマカロン 由来と特徴 P70
ガレット・デ・ロワの模様(レイエ) 自然のモチーフに願いを込めて P80
アフタヌーン・ティーの楽しみ方 由来と知っておきたいマナー P142

Column
1
 人物index P102
2
 氷菓 P192
3
 チョコレート P194 
発酵菓子とワイン アレンジレシピとペアリング P229
お菓子MAP P236
おわりに P244
INDEX P247
BIBLIOGRAPHY P252

前書きなど

はじめに

アマンドのリングシュークリームは、いつも忘れた頃にわが
家にやってきた。夜半前の父のみやげに困惑しつつ、家族でたっ
ぷりのダブルクリームを頬張る至福。「生菓子は食べてしまわ
ないと」と、誰かが粉糖まみれの口で言い訳したが、お菓子に
は少しの罪悪感など瞬時に払拭する力があった。嗜好はさて
おき、お菓子ほど然もない記憶を朗らかに残す食べ物はないと
思う。ネガティブな感情も、それなりに和らげてくれるからあ
りがたい。私たちが生まれて初めて惹かれる味は「母乳」に感
じる「甘味」だというが、それも納得する。甘味は人生の折節
や喜怒哀楽にふさわしい特別な味なのだ。
仕事で食べ物に関わるようになった頃は、何よりも新しい味
や情報を見つけることにワクワクしていた。しかし、興味の方
向は歳なりに軌道修正されてきた。今は、既存のものを探って
魅力をひとつふたつと発見し、それを肴に味わい直すのが心地
いい。最新のスイーツ情報や革新的なレシピを発見するわけで
もない、このスローな愉しみを共有していただけるなら嬉しい。
本書では、130あまりのお菓子の起源と形跡を探って『菓
の辞典』なりの順番で紹介している。できれば誕生順にと考え
たが、残念ながらお菓子に出生届はない。それでもいくつかに
は誕生の記述があり、他に口伝により認知されてきたもの、何
かのきっかけで突如脚光を浴び、あるいは改名や改良されて出
現したものなど、お菓子がたどってきた道は千差万別だ。その
一つ一つの運命に思いを寄せながら、数多ある逸話の一端と、
関わる話題を「世界の菓史」として紹介しようと思う。
本書を手にとって下さったみなさんのおやつの時間、幸せな
味覚の一片のスパイスになることを願って。

著者プロフィール

長井史枝  (ナガイフミエ)  (

ライター。2007年、リトルプレス『Bon Anppétit』
を立ち上げ取材・執筆活動を始める。スイーツ・
料理のレシピ本制作に多く関わるほか、人物イ
ンタビューや店舗取材も手がける。野菜ソムリエ。
著書に『田舎・郊外でお店、はじめました。』、
『菜の辞典』(雷鳥社)、関連書籍に『オープンサ
ンドレシピブック』、『スイーツ便利百科』(誠文
堂新光社)、『Café Lisetteのお菓子』(エンターブ
レイン)など。

いのうえ彩  (イノウエアヤ)  (

京都府出身。美術工芸高校で日本画を3年間学
び、渡米。カリフォルニア州立大学の芸術学部
を卒業。帰国後はフリーランスとしてイラストと
デザイン制作を行う。長年の憧れであった「ガ
リ版(謄写版)」を入手して以来、その特徴的な
線に魅了される日々を送る。主にガリ版で原画を
描き、それを元に、自らデザイン制作なども行う。
www.ayaipaper.jp

上記内容は本書刊行時のものです。