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アイヌ研究の現在と未来
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2010年3月1日
- 書店発売日
- 2010年4月30日
- 登録日
- 2010年4月17日
- 最終更新日
- 2010年6月23日
紹介
2007年に「先住民族の権利に関する国連宣言」が採択されるなど、アイヌを始めとする先住民族をめぐる状況は、著しく変化している。本書は、アイヌ研究者と、当事者であるアイヌ民族によるシンポジウムの記録である。対象は歴史学、考古学、形質人類学、法律学・政治学、文化人類学、言語学の6つの分野にまたがっている。
目次
刊行の辞 北海道大学アイヌ・先住民研究センター長 常本照樹
序 桑山敬己
1章 歴史学
報 告 これからのアイヌ史研究にむけて 榎森 進
コメント 自己を省察するための当事者性 新井かおり
コメント 「アイヌ史」の構築をめぐって──榎森氏の講演に接しての雑感 谷本晃久
第2章 考古学
報 告 アイヌ考古学の歩みとこれから 佐藤孝雄
コメント 岩屋(シラッチセ)の保護と伝承 谷上 嶐
解 説 アイヌ研究において考古学の果たすべき役割とは何か 加藤博文
第3章 形質人類学
報 告 アイヌと縄文人──日本列島の基層集団 百々幸雄
コメント アイヌ研究者との対話と協力 貝澤和明
コメント アイヌ人骨研究の過去と未来 マーク・ハドソン
第4章 法律学・政治学
報 告 先住民族の権利に対するアプローチの仕方──カナダ憲法を参考にして 佐々木雅寿
コメント 「先住民族の権利に関する国連宣言」を受けて 阿部ユポ
コメント 先住民をめぐる政治の重層性について 辻 康夫
解 説 「先住民族の権利に関する国際連合宣言」の採択とその意義 常本照樹
論 文 アイヌ文化振興法の意義とアイヌ民族政策の課題 常本照樹
第5章 文化人類学
報 告 文化人類学はなぜアイヌを忌避したか──学問もまたアイヌを差別するか 佐々木利和
コメント アイヌにとっての先住民研究 野本正博
コメント 「アイヌ研究」について 本田優子
論 文 研究する側と研究される側──先住民族調査における課題 岩崎まさみ
第6章 言語学
報 告 アイヌ語の復興とアイヌ語研究 佐藤知己
コメント アイヌ語研究に想う事 太田カムシオッカイ満
コメント 少数民族言語の研究と復興 津曲敏郎
資 料
アイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する知識の普及及び啓発に関する法律(アイヌ文化振興法、アイヌ新法)
United Nations Declaration on the Rights of Indigenous Peoples 先住民族の権利に関する国際連合宣言
上記内容は本書刊行時のものです。