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耳のために書く 野田研一(編集) - 水声社
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耳のために書く (ミミノタメニカク)

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発行:水声社
A5判
328ページ
定価 4,500円+税
ISBN
978-4-8010-0793-2   COPY
ISBN 13
9784801007932   COPY
ISBN 10h
4-8010-0793-7   COPY
ISBN 10
4801007937   COPY
出版者記号
8010   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2024年2月25日
書店発売日
登録日
2024年3月8日
最終更新日
2024年3月8日
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紹介

近代とは<散文の時代>。
近代とは〈散文の時代〉。グーテンベルクの印刷革命による〈文字/活字の文化〉の覇権は、言葉から〈声〉を奪い、それを〈目〉の言語へと変容させた。私たちは〈声〉なき〈散文の時代〉を生きて久しい。視覚化された言語が産み落とした〈散文〉とは何かを問い直し、記憶による思考から成る〈声の文化〉の行方を英米文学・日本古典文学・文化人類学・環境文学など多岐にわたる視座から探る試み。

目次

まえがき 野田研一

第Ⅰ部 テクストの〈声〉を聴く
視点なき思想―反散文論のほうへ―野田研一
声の残響―ハーマン・メルヴィル『白鯨』の口誦性―関根全宏
小説、舞台、教室―声が織りなす『フランケンシュタイン』―中川僚子
言葉の声―髙山花子

第Ⅱ部 聴覚空間の文化
説話の第三極論―声と文字の往還―小峯和明
文章の〈型〉の獲得―学校教育における美辞麗句集―湯本優希
声と音のペダゴジー―音響共同体としての大学―佐藤壮広
世界と「言葉」の正常な関係とは―インゴルドを手がかりとして―奥野克巳

第Ⅲ部 〈声〉から〈声〉へ
語りかける文学の予祝―島尾ミホと石牟礼道子を中心に―小谷一明
野生の中へ―石牟礼道子の口承的な文学世界を翻訳するということ―ブルース・アレン(相原優子訳)
石牟礼道子の「声音」の思想―山田悠介
石牟礼文学における音読表現について―『あやとりの記』を中心に―徐嘉熠
音読に抗して―吃音をめぐる私的エスキス―中村邦生

あとがき 野田研一

著者プロフィール

野田研一  (ノダケンイチ)  (編集

1950生まれ。立教大学名誉教授。主な著書に、『自然を感じるこころ――ネイチャーライティング入門』(筑摩書房、2007年)、『失われるのは、ぼくらのほうだ――自然・沈黙・他者』(水声社、2016年)、『〈風景〉のアメリカ文化学――アメリカ文化を読む 2』(編著、2011年)、『〈日本幻想〉表象と反表象の比較文化論』(編著、2015年)、『〈交感〉自然環境に呼応する心』(編著、2017、いずれもミネルヴァ書房)、『石牟礼道子と〈古典〉の水脈――他者の声が響く』(共編著、文学通信、2023年)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。