版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
イスラームの論理と倫理 中田考(著) - 晶文社
.
【利用可】 (連絡不要)

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

取引取次:
ト・日     書店
直接取引:なし

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

イスラームの論理と倫理 (イスラームノロンリトリンリ)

哲学・宗教
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:晶文社
四六判
360ページ
定価 1,900 円+税   2,090 円(税込)
ISBN
978-4-7949-7195-1   COPY
ISBN 13
9784794971951   COPY
ISBN 10h
4-7949-7195-8   COPY
ISBN 10
4794971958   COPY
出版者記号
7949   COPY
Cコード
C0014  
0:一般 0:単行本 14:宗教
出版社在庫情報
在庫あり
書店発売日
登録日
2020年9月9日
最終更新日
2024年1月26日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

イスラームは、穏健で寛容で民主的な、平和の宗教か?

かたや男性・イスラーム法学者にしてイスラム教徒=中田考。かたや女性・イスラム思想研究者にして非イスラム教徒=飯山陽。ともにイスラームを専門としつつも、立場を異にする二者が交わす、妥協を排した書簡による対話。

IS、トルコ・クルド問題、アフガニスタン中村哲氏殺害、ハラール認証、イラン情勢、コロナ禍の影響……。同じトピックを論じても、これだけ世界の見方が違う。はたして日本人は、イスラームをどれだけ理解しているか? 
神の前の自由・平等?
人が獲得した自由・平等?
誰も教えてくれなかった、イスラーム世界の真実をめぐる、火花を散らす対話の記録。

「20年以上前に初めて出会った時から今に至るまで、中田先生は私にとって、全く分かり合うことのできない異質な他者です。中田先生だけでなく、私は日本の中東イスラム研究業界に属する多くの研究者と、ほとんど全く分かり合うことができません。(…)私はこの往復書簡を通して、中田先生と分かり合おうとも、中田先生を説得しようとも全く思いませんでした。私の目的は、ひとつにはもちろん、それぞれのテーマについての分析を提示することですが、もうひとつは中田先生と私の議論が徹頭徹尾嚙み合わないことを読者の方々によくよくご覧いただき、その上で、なぜこうも嚙み合わないのかについての理由を明らかにすることです。」(飯山陽 まえがきより)

「人文社会科学の他の分野と比べても職業的専門家の絶対数が圧倒的に少なくマーケットも小さいイスラーム研究が学問の名に値するものに成長するためには、どんなにレベルが低く誤解と偏見に満ちていようとも、イスラームを理解できない人、理解しようとも思わない人にさえも広く読まれる作品ができるだけ多く生み出され、流通することが不可欠だと私は信じています。(…)本書ができるだけ多くの読者の目に留まり、読者の中からたとえ一握りほどの数であったとしても、本書に書かれたことの背後にある「誰の目も見たことがなく耳が聞いたともなく心に浮かんだこともない」(預言者ムハンマドの言葉)広大で深淵な世界を垣間見、彼らに続こうと志す者たちが現れることを願ってやみません。」(中田考 あとがきより)

【目次】
第一書簡 あるべきイスラーム理解のために
第二書簡 イスラム国をめぐって
第三書簡 トルコ、クルド問題について
第四書簡 タイのイスラーム事情
第五書簡 中村哲氏殺害事件をめぐって
第六書簡 ハラール認証の問題
第七書簡 イラン/アメリカ関係の深層
第八書簡 コロナウイルス禍がもたらしたもの
第九書簡 トルコのコロナ対応をめぐる考察
最終書簡 インシャーアッラー それぞれの結語として

目次

■第一書簡 あるべきイスラーム理解のために
書簡A イスラーム理解はなぜ困難であるか 中田考
書簡B 「あるべきイスラーム」から離れて 飯山陽
■第二書簡 イスラム国をめぐって
書簡A 「ひとごと」ではないイスラム国 飯山陽
書簡B イスラーム国について語ることの不可能性 中田考
■第三書簡 トルコ、クルド問題について
書簡A トルコの「平和の泉」作戦の背景を読む 中田考
書簡B 偏向するメディアのもとで 飯山陽
■第四書簡 タイのイスラーム事情
書簡A 知られざるタイのテロリスク 飯山陽
書簡B タイ深南部のムスリム独立運動 中田考
■第五書簡 中村哲氏殺害事件をめぐって
書簡A 破綻国家アフガニスタンと中村医師の殺害 中田考
書簡B 中村哲氏銃撃事件とイスラモフォビア 飯山陽
■第六書簡 ハラール認証の問題
書簡A 「ハラール認証制度」などない 飯山陽
書簡B ハラール認証は瀆神の所業 中田考
■第七書簡 イラン/アメリカ関係の深層
書簡A イランとアメリカの対立とソレイマーニー暗殺 中田考
書簡B イランとアメリカの「不都合な現実」 飯山陽
■第八書簡 コロナウイルス禍がもたらしたもの
書簡A コロナウイルスとイスラム世界 飯山陽
書簡B 中東と東アジア、あるいは差別の概念 中田考
■第九書簡 トルコのコロナ対応をめぐる考察
書簡A トルコの対応から見るCOVID-19問題 中田考
書簡B 権威主義国家トルコとコロナ 飯山陽
■最終書簡 インシャーアッラー それぞれの結語として
書簡A 戦わなければ現状は打開できない 飯山陽
書簡B 「人々は眠っている。死んではじめて気づく」 中田考

著者プロフィール

中田考  (ナカタコウ)  (

中田考(なかた・こう)
1960年生まれ。イスラーム法学者。灘中学校、灘高等学校卒業。早稲田大学政治経済学部中退。東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。カイロ大学大学院文学部哲学科博士課程修了(Ph.D)。山口大学助教授、同志社大学教授を経てイブン・ハルドゥーン(在トルコ)大学客員教授。1983年にイスラーム入信、ムスリム名ハサン。著書に『イスラーム法とは何か?』(作品社)、『カリフ制再興』(書肆心水)、『イスラーム 生と死と聖戦』(集英社新書)、『みんなちがって、みんなダメ』(KKベストセラーズ)、『イスラーム国訪問記』(現代政治経済研究社)、『13歳からの世界征服』『70歳からの世界征服』(百万年書房)、『俺の妹がカリフなわけがない!』(晶文社)、『ハサン中田考のマンガでわかるイスラーム入門』(サイゾー)などがある。

飯山陽  (イイヤマアカリ)  (

飯山陽(いいやま・あかり)
1976年生まれ。東京都出身。イスラム思想研究者。東京大学大学院人文社会系研究科アジア文化研究専攻イスラム学専門分野単位取得退学。博士(東京大学)。著書に『イスラム教の論理』(新潮新書)、『イスラム2.0──SNSが変えた1400年の宗教観』( 河出新書)がある。Twitterとnoteで、イスラム世界の最新情報と情勢分析を随時更新中。

上記内容は本書刊行時のものです。