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新社会学研究 2017年 第2号 三浦 耕吉郎(編集) - 新曜社
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新社会学研究 2017年 第2号 (シンシャカイガクケンキュウ ニセンジュウナナネン ダイニゴウ)

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発行:新曜社
A5判
228ページ
並製
価格 1,900円+税
ISBN
978-4-7885-1550-5   COPY
ISBN 13
9784788515505   COPY
ISBN 10h
4-7885-1550-4   COPY
ISBN 10
4788515504   COPY
出版者記号
7885   COPY
Cコード
C3036  
3:専門 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2017年11月
書店発売日
登録日
2017年11月6日
最終更新日
2017年12月6日
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紹介

◆映画と生活者を社会学する
 「市民社会における不幸に係わる自己認識の科学」たる社会学本来の姿に立ち戻り批判と提言を目指す学術誌が第2号を迎えました。特集「映画を読み解く社会学」では、ポストヒューマン時代の恋愛、女同士の親密性の可能性、70年代と現代の核のリアリティ、ポスト震災20年の想像力、別離物語における愛の提示、原爆映画の社会学が論じられ、公募特集「生活者の社会学」では、サバイバルゲーマー、台湾人日本文化愛好家、戦災復興時の市民、市場原理主義を負わされる女性といった多様な生活者に迫ります。看取り・映画・音楽・ファッション・ビデオ調査・社会学者・査読などを論じる連載9篇も所収し、ますます広がりを示す本誌にご注目ください。

目次

新社会学研究 2017年 2号 目次
巻頭エッセイ 太鼓師のソシオグラフィ    三浦耕吉郎

特集
映画を読み解く社会学
特集 映画を読み解く社会学によせて  好井裕明
ポストヒューマン時代の恋愛のゆくえ
  ─スパイク・ジョーンズ監督『her』が問いかけるもの  阿部潔
映画『下妻物語』に描かれる女同士の友情
  ─親密性をめぐる誤読の快楽と政治  杉浦郁子
核の「重さ」と「軽さ」
  ─一九七〇年代論の手がかりとして『太陽を盗んだ男』を読み解く  山本昭宏
被災地はどこへ消えたのか?
  ─「ポスト震災二〇年」における震災映画の想像力  稲津秀樹
別離にもかかわらず生きる力を与えてくれた愛について
  ─映画『冬の小鳥』を読み解く  松井理恵
『ひろしま』から溢れだす力を見直す
  ─原爆映画の社会学に向けて  好井裕明

連載
くまじろーのシネマ社会学②
太平洋の鷲・嵐・翼、そしてキスカ  好井裕明
音楽する映画②
ピアノ・レッスン─音楽とは何かを考えるレッスン  小川博司
極私的社会学①
グループホームで父を看取る(1)
  ─〈医療行為をしない人の死〉はどのように訪れるのか?  三浦耕吉郎
論文投稿と査読のホントのところ②
「海図なき海での航海」としての査読誌への投稿  査読ア太郎
ネコタロウに聞け!─社会学者スーパースター列伝②
マルクーゼ  栗田宣義

公募特集
生活者の社会学
公募特集によせて  樫田美雄
偶有性をはらむコミュニケーション
  ─サバイバルゲーム実践にあらわれる「生きがい」の析出  関根里奈子
台湾人「哈日族」の生活構築にみる〈日本〉をめぐるファンタジー
  ─哈日族のグッズコレクションに着目して  張瑋容
廃墟と描線
  ─区画整理陳情書にみる、一九四〇~五〇年代広島の戦災復興と「生活者」の語り  西井麻里奈
フェミニズムを生活者の手に取り戻すために
  ─「性の商品化」に対する現代女性の「気分」の分析を通して  中村香住

連載
ネコタロウに聞け! 社会学者スーパースター列伝③  ライト・ミルズ  栗田宣義
ビデオで調査をする方法②
ビデオの説明力過剰性を克服する仕組みとしての「異物化」  樫田美雄
ファッション&パッション②
ファッション誌の乗換とファッション系統の醸成時期  栗田宣義
同人書評
ネコタロウに聞け 異書・外伝篇②  社会学者  栗田宣義
編集後記

装幀=新曜社デザイン室

前書きなど

新社会学研究 2017年 2号 編集後記
 本誌は大きく分けて三つの部分から成っています。すなわち、特集部分(A部)、公募特集部分(B部)、連載等部分(C部)の三つです。本誌は、巻頭の「創刊の言葉」にあるように、社会学一般を対象とした学術誌たらんことを欲していますが、編集形態としては同人編集誌なので、その特徴を活かした形で魅力的な雑誌になるように努力しています。今回の「編集後記」では我々の編集プロセスと各部分に関する方針の概略をお示しし、読者諸賢のご意見を賜りたく思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、特集部分(A部)に関してですが、担当同人制で編集しています。主として、対面会議でテーマを相談して、担当者を決めます。そのあと執筆予定者リストを担当同人が考えて、それを会議にはかって、合意がとれると執筆者への依頼に移ります。執筆依頼は、発行予定のほぼ一年半前ですが、それほど余裕があるわけではありません。締め切り後、執筆の先生に同人からの意見を戻すこともあります。この「A部」については、特集全体としては、時代のスタンダードな議論群としての地位を得ることを目指していますが、その一方で、個別の論文については、いわゆる論文形式の原稿にこだわらない、という同人の希望をもお伝えして、執筆者の個性の発揮を促しています。したがって、多種多様な形式の作品が並ぶことになります。第1号の「〈いのち〉の社会学」は、スタンダードでかつ、多様だったと自負しています。第2号(本号)の「映画を読み解く社会学」も、面白く読んでもらえるものに仕上がったと思っていますが、いかがでしょうか。

 公募特集部分(B部)についても、編集の流れはほぼ同様です。一年半前までに担当同人とテーマを決めて、公募をして、査読をします。公募は二段階で、まず、A4で一枚の企画書でエントリーをしてもらい、そこで半分程度に応募者を絞ってから、実際の原稿を書いて貰います。エントリーの締切から、原稿の確定までは、六~八ヵ月です。この後半に、2度~4度の査読プロセスが挟まります。この査読部分は、複数同人が分担しながら行っています。と同時に、採否に関しては、メーリングリスト上で協議して、合意した結果をお返しするようにしています。査読コメントについては、せっかくの同人編集誌ですので、思い切った助言(提案的介入的助言)を許容するようにしています。これまでのところ、この助言方式がうまく機能しているようです(助言に負けずに、オリジナリティを発揮した原稿が戻ってきて驚くことが多々あります)。

 連載等部分(C部)は、同人が分担して担当しています。読み物として面白く読めて、かつ、学術的にも高度であること。この両にらみで仕事をするように心がけていますが、さて、うまくいっているでしょうか。ご批判等をお寄せ頂ければ嬉しく思います。次号の特集と公募特集については、最終頁に掲載の通りです。3号雑誌にならないようさらに精進して参ります。続けて、ご愛読賜りますようお願い申し上げます。

三浦耕吉郎 小川博司 樫田美雄 栗田宣義 好井裕明

上記内容は本書刊行時のものです。