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〈病と戦後〉の歴史社会学 土屋 敦(編著) - 青弓社
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〈病と戦後〉の歴史社会学 (ヤマイトセンゴノレキシシャカイガク) 疾病と公害をめぐる神話を解体する (シッペイトコウガイヲメグルシンワヲカイタイスル)

社会科学
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発行:青弓社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ19mm
重さ 299g
196ページ
上製
定価 3,600 円+税   3,960 円(税込)
ISBN
978-4-7872-3559-6   COPY
ISBN 13
9784787235596   COPY
ISBN 10h
4-7872-3559-1   COPY
ISBN 10
4787235591   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2025年6月13日
書店発売日
登録日
2025年4月17日
最終更新日
2025年6月11日
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紹介

私たちは、多くの疾病が医学の発展によって撲滅された「歴史」、あるいは高度経済成長期の公害が多くの人々を苦しめ、それを是正するために様々なアクターが力を尽くした「歴史」を知っている。だが、紋切り型の歴史理解によって、それぞれの疾病や公害が固有に抱える問題を見逃してきてしまったのではないか。

本書では、ハンセン病、結核、精神疾患、健康被害、公害を主題として取り上げる。そして、患者や医師、医療機関、企業、行政、そして家族、支援者など、病をめぐる問題に関わった人々が実際に何を考え、どのように行動し、いかなる役割を果たしたのかを、コアな一次資料を徹底的に調査することで明らかにする。

「戦後社会と病」をめぐる紋切り型の歴史認識=「神話」を解体し、経験的・実証的分析を通じて病と社会のありようを問い直して、忘却に向き合い、社会認識をアップデートする社会学の成果。

目次

序 章 戦後社会と病を歴史社会学の視座から問い直す 土屋 敦
 1 「戦後」とはどのような時代だったのか
 2 本書の四つの視角

第1章 結核とともに療養生活を生きる――人とモノの連関からみる病 西川純司
 1 人とモノの連関を記述する――アクターネットワーク理論
 2 国立療養所の治療法
 3 療養生活を生きる

第2章 病をめぐってせめぎ合う論理――一九五〇/六〇年代の全患協運動とハンセン病問題 坂田勝彦
 1 ハンセン病療養所入所者による運動とその軌跡
 2 その運動はまず何を目指して闘ったのか
 3 らい予防法闘争後のハンセン病療養所と全患協
 4 生きていく場所を守るための闘いへ

第3章 国立肥前療養所の開放医療――医療アーカイブズに基づく分析とその課題 後藤基行
 1 精神病院の大規模開放化と国立肥前療養所
 2 伊藤正雄と肥前療養所の開放管理の概況
 3 開放管理下での患者動態の分析
 4 肥前療養所の開放管理と医療アーカイブズ

第4章 「私憤」と「公憤」の一九七〇年代――種痘と森永ヒ素ミルク中毒事件の「後遺症」をめぐって 香西豊子
 1 事例を理解するための三つのキーワード――後遺症/私憤/公憤
 2 「後遺症」・「私憤」・「公憤」の要点
 3 種痘の事例にみる後遺症
 4 森永ヒ素ミルク中毒事件の事例にみる後遺症

第5章 スペクトラムとしての公害――安中公害と論争が消えた病 宇田和子
 1 公害病の定義とその含意
 2 複数の原資料が照らす安中公害
 3 一九五〇―七〇年代の病をめぐる論争――飯島文庫の資料から
 4 二〇一〇―二〇年代における病の経験の後景化――筆者らの調査から
 5 論争が消えた病

終 章 「戦後社会と病」のドミナント・ストーリーの異化と再構築 土屋 敦
 1 ドミナント・ストーリーの異化と再構築
 2 四つの視座から得られたこと
 3 「戦後社会と病」の歴史を描くこと

あとがき 坂田勝彦

著者プロフィール

土屋 敦  (ツチヤ アツシ)  (編著

1977年、神奈川県生まれ。関西大学社会学部教授。専攻は医療社会学、子ども社会学、家族社会学。著書に『「戦争孤児」を生きる』(青弓社)、『はじき出された子どもたち』(勁草書房)、共編著に『社会的養護の社会学』(青弓社)など。

坂田 勝彦  (サカタ カツヒコ)  (編著

1978年、千葉県生まれ。群馬大学情報学部教授。専攻は地域社会学、医療社会学、生活史。著書に『ハンセン病者の生活史』(青弓社)、論文に「炭鉱の遺構と記憶は開発主義以降のまちづくりでいかに見出されたか」(「社会学評論」第75巻第1号)など。

上記内容は本書刊行時のものです。