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Google SEOのメディア論 宇田川 敦史(著) - 青弓社
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Google SEOのメディア論 (グーグルエスイーオーノメディアロン) 検索エンジン・アルゴリズムの変容を追う (ケンサクエンジン アルゴリズムノヘンヨウヲオウ)

社会一般
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発行:青弓社
四六判
縦188mm 横128mm 厚さ25mm
重さ 368g
368ページ
並製
定価 3,000円+税
ISBN
978-4-7872-3554-1   COPY
ISBN 13
9784787235541   COPY
ISBN 10h
4-7872-3554-0   COPY
ISBN 10
4787235540   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2025年3月19日
書店発売日
登録日
2025年1月23日
最終更新日
2025年3月14日
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紹介

検索エンジン・グーグルというメディアはどのように日常化し、その介在が意識されないインフラへと変容したのか。現代のデジタル・プラットフォームの権力構造を再考する書。

検索結果のランキング、すなわちキーワードに対するウェブページの並び順は、「アルゴリズム」によって決められている。このアルゴリズムは「ブラックボックス」だと表象され批判の対象にされてきた。しかしこの「ブラックボックス」とは一体何を指し示しているのか、そしてその批判に通底する「プラットフォーム悪者説」ははたして妥当なのか。

本書では、グーグルのランキング・アルゴリズムがどのように変容してきたのか、ウェブの「送り手」の語りと、それに対するグーグルの反応に着目してその過程を明らかにする。具体的には、1990年代から2020年までのSEO(検索エンジン最適化)を中心とした送り手の活動における言説の歴史を分析することで、アルゴリズムを構築する様々なアクターとその権力構造を検証する。

デジタル・プラットフォームの設計・運営に実務家として携わった著者が、インフラ化した検索エンジンの歴史的・社会的な構築のプロセスを、メディア論の視座から学際的に捉えなおす刺激的な試み。

目次

はじめに

第1章 検索エンジンの日常化を問う
 1 なぜプラットフォーム研究か
 2 なぜ検索エンジン研究か
 3 なぜSEO研究か
 4 本書の問いと構成

第2章 プラットフォームとは何か
 1 メディアとしてのプラットフォーム
 2 プラットフォームは「フィルタリング」する
 3 プラットフォームは「コントロール」する
 4 プラットフォームは「分配」する
 5 概念整理――プラットフォーム、アーキテクチャ、インフラ

第3章 検索エンジン・アルゴリズムの確立――SEO前史(一九九三―二〇〇五年)
 1 ウェブ1.0時代とパソコン雑誌
 2 サーフィン=サーチの時代(一九九三―九五年ごろ)
 3 サーフィンからサーチへ(一九九六―九七年ごろ)
 4 ポータルの出現とWWWのマスメディア化(一九九八―九九年ごろ)
 5 ポータルからプラットフォームへ(一九九九―二〇〇一年ごろ)
 6 ランキングのブラックボックス化(二〇〇二―〇五年ごろ)

第4章 SEOによるアルゴリズム変容の全体像――二〇〇六年から二〇年までの通時的分析
 1 ウェブマスターのパースペクティブ
 2 「Web担当者Forum」というメディアの成り立ち
 3 SEO記事の頻出語と特徴語
 4 年代によるトピックの変化
 5 時代区分とその特徴

第5章 並列するSEO――複数検索エンジンへの対応(二〇〇六―一〇年)
 1 第一期(二〇〇六―一〇年)の特徴コード
 2 一般名詞としての「検索エンジン最適化」
 3 計算論的な「選び手」への最適化
 4 ブラックハットとホワイトハット
 5 アメリカから始まった検索エンジンの再編
 6 グーグル「ガイドライン」の出現
 7 Yahoo! Japanのグーグル化

第6章 中心化するSEO――グーグルによる秩序化(二〇一一―一四年)
 1 第二期(二〇一一―一四年)の特徴コード
 2 「裁き手」としての検索エンジン
 3 「パンダ」の出現と「排除」の論理
 4 「ペンギン」の出現と「ガイドライン支配」の確立
 5 「ガイドライン」を徹底させるメディア

第7章 脱中心化するSEO――モバイルによる秩序の揺らぎ(二〇一五―二〇年)
 1 第三期(二〇一五―二〇年)の特徴コード
 2 多重化する最適化
 3 ペナルティのほころび
 4 「標準化」の推進と限界
 5 「モバイルファースト」の困難
 6 「ガイドライン」とアルゴリズムの深い溝

第8章 検索エンジン・アルゴリズムの「権力」を問い直す
 1 アルゴリズムはどのようにブラックボックス化したのか
 2 プラットフォームへの「メディア論的想像力」
 3 プラットフォームのメディア・リテラシーとは
 4 「メディア・インフラ・リテラシー」の可能性と展望

あとがき

著者プロフィール

宇田川 敦史  (ウダガワ アツシ)  (

1977年、東京都生まれ。武蔵大学社会学部メディア社会学科准教授。東京大学大学院学際情報学府博士後期課程修了。博士(学際情報学)。京都大学総合人間学部卒。複数のIT企業でウェブ開発、デジタル・マーケティング、SEO、UXデザインなどに従事したのち現職。専攻はメディア論、メディア・リテラシー。著書に『AI時代を生き抜くデジタル・メディア論』(北樹出版)、分担執筆に『世界は切り取られてできている――メディア・リテラシーを身につける本』(NHK出版)、『プラットフォーム資本主義を解読する――スマートフォンからみえてくる現代社会』(ナカニシヤ出版)など。

上記内容は本書刊行時のものです。