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企業博物館とは何か 古田 ゆかり(著) - 青弓社
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企業博物館とは何か (キギョウハクブツカントハナニカ) 歴史・役割・可能性 (レキシ ヤクワリ カノウセイ)

社会一般
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発行:青弓社
A5判
縦210mm 横148mm 厚さ17mm
重さ 324g
196ページ
並製
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-7872-0082-2   COPY
ISBN 13
9784787200822   COPY
ISBN 10h
4-7872-0082-8   COPY
ISBN 10
4787200828   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0000  
0:一般 0:単行本 00:総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年5月11日
書店発売日
登録日
2023年3月1日
最終更新日
2023年5月10日
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紹介

民間企業が自社の歴史や製品を展示・紹介する企業博物館は、どのような歩みをたどり、社会的な意義を担っているのか。取材とアンケートから実態を描き出し、技術継承や資料のアーカイブなどの役割と公立博物館との差異を明らかにし、その可能性を提言する。

目次

はじめに

第1章 企業博物館はどのような存在と考えられてきたか
 1-1 なぜ企業博物館について考えるのか
 1-2 企業博物館はどのように定義されてきたのか
 1-3 企業博物館への疑問
 1-4 企業博物館はいつごろ登場したのか

第2章 企業博物館の研究者たちの視線
 2-1 「博物館」であることが期待された1980年代
 2-2 CSR活動としての企業博物館
 2-3 企業博物館で「宣伝」はしないのか
 2-4 BtoB企業にとっては一般社会との接点
 2-5 企業のアーカイブズとしての機能
 2-6 自社の社員と事業に貢献する存在
 2-7 企業博物館は新たな商品やサービスを生み出せるのか
 2-8 企業博物館は「神殿」なのか

第3章 企業はなぜ企業博物館を作るのか
 3-1 取材で見えてきた企業博物館の姿
 3-2 一般向けの商品も扱う有名企業は何を見せてくれるのか
  3-2-1 東芝未来科学館
  3-2-2 ニコンミュージアム
  3-2-3 シチズンミュージアム
  3-2-4 ヤンマーミュージアム
 3-3 重工業の企業博物館に特徴はあるのか
  3-3-1 三菱みなとみらい技術館
  3-3-2 三菱重工業長崎造船所史料館
  3-3-3 カワサキワールド
  3-3-4 i-muse(IHI History Museum)
 3-4 一般消費者との関わりが少ない、機械部品や測定機器メーカーの企業博物館
  3-4-1 長岡歯車資料館
  3-4-2 ミツトヨ測定博物館
  3-4-3 アルプスアルパイン未来工房
  3-4-4 TDK歴史みらい館
 3-5 消費者が直接買うことはないが、日常的に製品に接することがある企業
  3-5-1 容器文化ミュージアム
  3-5-2 印刷博物館

第4章 企業博物館とは何をするところなのか
 4-1 企業博物館の詳細な機能がみえてきた
 4-2 企業博物館は文化施設を目指しているのか
 4-3 企業博物館は社会貢献活動なのだろうか?
 4-4 企業博物館におけるPRとは何か
 4-5 アーカイブズとしての企業博物館
 4-6 社員の知識・スキル・意欲向上への活用
 4-7 アイデア創出や技術開発のシーズになりうるか
 4-8 企業博物館を使って社員が交流する意味
 4-9 役割は変化する――企業博物館の汎用性
 4-10 「未来」を扱う企業博物館
 4-11 博物館であることの否定

第5章 企業博物館の全体像をつかむことはできるのか
 5-1 企業博物館の悉皆調査は可能か
 5-2 博物館として調査研究をおこなっているか
 5-3 展示内容は「自社の歴史」がトップ
 5-4 企業博物館は誰を対象としているのか――「顧客」がトップ
 5-5 企業博物館にはどんな機能が期待されているのか
 5-6 展示内容と期待される機能に有意な関係はあるのか

第6章 非公開の施設は企業博物館と呼べるのか
 6-1 非公開施設の目的は何か
 6-2 アンケートからみえた非公開施設

第7章 博覧会・見本市・展示会と企業博物館
 7-1 見本市・PR施設・企業博物館
 7-2 ディスプレイ業からみる博覧会と企業博物館
 7-3 万博から企業博物館へという道筋はあったのか
 7-4 1980年代の時代背景と企業博物館
 7-5 企業博物館への視線を変えるとみえてくるもの

第8章 企業博物館とは何か
 8-1 複数の機能と「博物館」との関係
 8-2 アンビバレントな要素は共存する
 8-3 企業博物館が博物館のモデルになる
 8-4 企業博物館のこれからを考える

あとがき

版元から一言

現代の暮らしはあらゆる産業技術に支えられている。子どもの「理科離れ」が進み、大人も日常生活で使うモノの背景に目を向けることが少ないなか、暮らしを支える技術や産業を身近に感じる機会を提供しているのが企業博物館である。
なぜ私企業が博物館を作るのか。企業は博物館で何を後世につないでいきたいのか。国公立博物館との違いとは――。

民間企業が自社の歴史や製品を展示・紹介する企業博物館は、実は公立博物館では収集するのが難しい貴重な産業遺産の宝庫だ。船舶や橋梁を造る重工業企業の製品や印刷機、機械の内部に使用されている歯車など、一般ユーザーが目にする機会は少ないものの日本の産業の発展を担ってきた技術資料に直にふれることができる場であり、技術を継承するためのアーカイブにもなっている。
子どもや学生向けの「社会と科学について考えるワークショップ」開発に携わる著者が、そうした企業博物館の社会的な機能や意義に注目して、運営企業83社を対象にしたアンケートと、企業博物館14館を実際に訪れて実施したインタビューを通じて、企業博物館の実態と可能性を提言する。

[取り上げるおもな企業博物館] *( )内は運営企業
東芝未来科学館(東芝)、ニコンミュージアム(ニコン)、シチズンミュージアム(シチズン時計)、ヤンマーミュージアム(ヤンマーホールディングス)、三菱みなとみらい技術館(三菱重工業)、三菱重工業長崎造船所史料館(三菱重工業)、カワサキワールド(川崎重工業)、i-muse(IHI)、長岡歯車資料館(長岡歯車製作所)、ミツトヨ測定博物館(ミツトヨ)、アルプスアルパイン未来工房(アルプスアルパイン)、TDK歴史みらい館(TDK)、容器文化ミュージアム(東洋製罐グループホールディングス)、印刷博物館(凸版印刷)

著者プロフィール

古田 ゆかり  (フルタ ユカリ)  (

1962年、神奈川県生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。科学技術コミュニケーター、科学技術コミュニケーション・プロデューサー、サイエンスライター、元北海道大学科学技術コミュニケーション教育研究部門特任准教授。専攻は博物館学、科学技術コミュニケーション。学部で化学を専攻し、科学、環境に関する執筆活動をおこなう。科学技術コミュニケーション活動グループ・サイエンスカクテル主宰。科学と社会に関わるイベントや学習プログラムを実践。科学館での社会的な活動や提案をおこなう。技術の活用や理解促進をテーマに企業博物館を多数取材。著書に『環境スペシャリストになるには』(ぺりかん社)、共著に『おはようからおやすみまでの科学』(筑摩書房)、『日本FOOD紀』(ダイヤモンド社)など。

上記内容は本書刊行時のものです。