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在庫あり
取引情報
取引取次:
ト・日 書店
直接取引:あり
暗闇の眼玉
鈴木六林男を巡る
四六判
258ページ
価格
2,800円+税
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2025年3月21日
- 書店発売日
- 2025年3月27日
- 登録日
- 2025年2月27日
- 最終更新日
- 2025年3月18日
紹介
◆六林男俳句の新しさ
鈴木六林男は戦場の砲弾の破片を体内に留めたまま「戦後」を生きた。その静謐な抒情、苛烈なリアリズムと社会批判、そして独自の「群作」と「季語情況論」―戦後俳句に鋭い異和として屹立しつづけた六林男俳句の可能性が、あらたな「戦前」かもしれぬ現在にあざやかに立ち上がる。
(井口時男)
◆
本書は、鈴木六林男について二十年余りにわたり書きつづけてきた文章をまとめたものである。そのサブタイトルに「六林男を巡る」と記したのは、論稿ばかりでなくエッセイのような文章も配しているため、鈴木六林男という表現者をめぐって、たとえば遊歩(ベンヤミン)するようにどこからでも読んでいただければとの想いから付けたものである。
(略)六林男を戦争俳句という範疇において、その評価を定説化しようとすると、はみ出してしまうものがある。あるいは、戦後の社会性俳句という状況において捉え返そうとすると、やはり違和感の方が優ってしまう。そんな六林男評価に付きまとう〈余剰〉や〈異和〉を、彼自身の句作行為の単独性として取り出してみること、そして〈戦後俳句〉と呼ばれるひとつの可能性の中心として考えてみることが、本書全体を通底するテーマであった。(著者)
上記内容は本書刊行時のものです。