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社会性の発達心理学 長谷川 真里(編集) - ナカニシヤ出版
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社会性の発達心理学 (シャカイセイノハッタツシンリガク)

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A5判
232ページ
定価 2,600円+税
ISBN
978-4-7795-1791-4   COPY
ISBN 13
9784779517914   COPY
ISBN 10h
4-7795-1791-5   COPY
ISBN 10
4779517915   COPY
出版者記号
7795   COPY
Cコード
C3011  
3:専門 0:単行本 11:心理(学)
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2024年3月20日
書店発売日
登録日
2024年2月11日
最終更新日
2024年2月11日
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紹介

社会性はヒトという生物種の最大の強みと言われる。

本書は,その社会性発達の重要テーマについて,第一線の研究者が,研究史,基本事項,最新の議論などを解説。基本を学びたい読者にも,深く知りたい読者にも有用なアドバンステキストである。学部・大学院での演習や,卒論・修論執筆にも使える。





●著者紹介

執筆者紹介(執筆順 *は編者)

久保 ゆかり(くぼ ゆかり)
東洋大学 名誉教授
序章

鹿子木 康弘(かなこぎ やすひろ)
大阪大学大学院人間科学研究科 教授
1 章

岸本 健(きしもと たけし)
聖心女子大学現代教養学部 教授
2 章

篠原 郁子(しのはら いくこ)
関西外国語大学外国語学部 教授
3 章

平林 秀美(ひらばやし ひでみ)
東京女子大学現代教養学部 教授
4 章

中道 圭人(なかみち けいと)
千葉大学教育学部 教授
5 章

髙橋 実里(たかはし みのり)
東京学芸大学大学院 博士課程
5 章研究紹介

佐久間 路子(さくま みちこ)*
白梅学園大学子ども学部 教授
6 章

郷式 徹(ごうしき とおる)
龍谷大学文学部 教授
7 章

林 創(はやし はじむ)*
神戸大学大学院人間発達環境学研究科 教授
8 章

長谷川 真里(はせがわ まり)*
東北大学大学院教育学研究科 教授
9 章

高岸 治人(たかぎし はると)
玉川大学脳科学研究所 教授
10 章

勝間 理沙(かつま りさ)
京都大学教育学研究科 研究員
11 章

清水 由紀(しみず ゆき)
早稲田大学文学学術院 教授
12 章

坂上 裕子(さかがみ ひろこ)
青山学院大学教育人間科学部 教授
13 章

目次

序章 社会性の発達とは (久保 ゆかり)
 1 生物種としてのヒトという視座から見た社会性
 2 個々人の社会適応という視座から見た社会性
 3 生涯発達の視座から見た社会性の発達
 4 社会性の発達心理学の射程――多様性の包摂・社会認識・モラル

第1章 乳児期の社会的認知 (鹿子木 康弘)
 1 「乳児期の社会的認知」研究の概要
 2 これまでの研究の流れ――顔,表情,視線,生物学的動き,行為の認知
 3 最新の動向――社会的学習と道徳性
 4 まとめと今後の展望――乳児研究がはらむ問題点
 研究紹介「前言語期乳児による第三者罰」

第2章 乳幼児期の社会的学習 (岸本 健)
 1 「乳幼児期における社会的学習」研究の概要
 2 これまでの研究の流れ――乳幼児による模倣と共同注意
 3 乳幼児の社会的学習に関する最新の動向――教育への応用
 4 まとめと今後の展望――これまでの「社会的学習」研究を越えて
 研究紹介「物を指し示す際の手の形が言語発達の遅れを予測する」

第3章 乳幼児期の親子関係と社会性の発達 (篠原 郁子)
 1 「乳幼児期の親子関係と社会性の発達」研究の概要
 2 これまでの研究の流れ――アタッチメントと乳幼児期の発達
 3 最新の動向――社会的発達を支えるさまざまな大人たちとその特徴
 4 まとめと今後の展望――子どもの社会的発達を支える豊かな社会作りに向けて
 研究紹介「父母それぞれへのアタッチメントと子どもの行動問題」

第4章 感情の発達 (平林 秀美)
 1 「感情の発達」研究の概要
 2 これまでの研究の流れ――乳幼児期・児童期の感情の発達
 3 最新の動向――感情制御の発達
 4 まとめと今後の展望――これからの感情制御の発達研究
 研究紹介「子どものネガティブな感情の制御――プレゼント課題と文化」
 
第5章 幼児期における自己制御の発達 (中道 圭人)
 1 「幼児期における自己制御の発達」研究の概要
 2 これまでの研究の流れ――自己制御の認知的側面と情動的側面
 3 最新の動向――自己制御の発達の重要性とそれを育む要因
 4 まとめと今後の展望――日本国内での研究の必要性
 研究紹介「「バットマン効果」――幼児の粘り強さを向上するもの」

第6章 自 己 (佐久間 路子)
 1 「自己」研究の概要
 2 これまでの研究の流れ――自己とは何か
 3 最新の動向――鏡と時間から自己を探る
 4 まとめと今後の展望――これからの時代の自己と社会性
 研究紹介「マークテストでシールを剥がさないのはなぜか」

第7章 他者理解の発達 (郷式 徹)
 1 「他者理解の発達」研究の概要――他者理解と心の理論研究
 2 これまでの研究の流れ――「心の理論」研究の発展
 3 まとめと今後の展望――とけていく心の理論研究
 研究紹介「15ヵ月の乳児は誤信念を理解するのか?」

第8章 道徳性 (林 創)
 1 「道徳性の発達」研究の概要
 2 これまでの研究の流れ――理性と直観
 3 最新の動向――心の理論および実行機能の発達に焦点を当てて
 4 まとめと今後の展望――研究が生きた知見になるために
 研究紹介「道徳に関連する誤信念の理解は難しい?」

第9章 社会認識 (長谷川 真里)
 1 「社会認識」研究の概要
 2 これまでの研究の流れ――定義と 2つの研究史
 3 最新の動向――寛容性の理解と発達
 4 まとめと今後の展望――社会認識研究の発展に必要なこと
 研究紹介「スイスにおける排除に関する社会的判断と感情帰属」

第10章 共感と向社会的行動 (高岸 治人)
 1 「共感と向社会的行動」研究の概要
 2 これまでの研究の流れ――共感と向社会的行動の定義
 3 最新の動向――学際的な発達科学研究
 4 まとめと今後の展望――心と社会の相互作用
 研究紹介「最後通牒ゲーム実験による不公平回避の文化比較」

第11章 攻撃性――他者を傷つけようとする心 (勝間 理沙)
 1 「攻撃性」研究の概要
 2 これまでの研究の流れ――攻撃性はどのように捉えられてきたか
 3 最新の動向――攻撃性の新たな理解へ
 4 まとめと今後の展望――傷つけ合わない社会を目指して
 研究紹介「対面およびサイバー文脈における攻撃行動の機能差を検討するためのツール開発」

第12章 社会性の発達と文化 (清水 由紀)
 1  「社会性の発達と文化」研究の概要
 2 これまでの研究の流れ――文化と相互作用しながら育つ子ども
 3 最新の動向――道徳性の発達と文化
 4 まとめと今後の展望――文化研究の発展に向けて
 研究紹介「友達のためにつく嘘と集団のためにつく嘘――カナダと中国の児童の違い」

第13章 発達と社会的文脈 (坂上 裕子)
 1 「発達と社会的文脈」研究の概要
 2 これまでの研究の流れ――社会的文脈に着目する意義
 3 生物・生態学的/社会文化的アプローチによる研究の紹介
 4 まとめと今後の展望――発達の統合的な理解を目指して
 研究紹介「貧困家庭の人種的マイノリティの子どもにおける満足の遅延と適応との関連」

著者プロフィール

長谷川 真里  (ハセガワ マリ)  (編集

東北大学大学院教育学研究科 教授 博士(人文科学)
専門は,発達心理学
主著に,『教師と学生が知っておくべき教育心理学』(共著, 北樹出版),『責任と法意識の人間科学』(共著, 勁草書房),『子どもは善悪をどのように理解するのか?―道徳性発達の探究』(単著, ちとせプレス)など。

佐久間 路子  (サクマ ミチコ)  (編集

白梅学園大学子ども学部 教授 博士(人文科学)
専門は,発達心理学
主著に,『生活のなかの発達―現場主義の発達心理学』(共著, 新曜社),『公認心理師カリキュラム準拠 発達心理学』(共著, 医歯薬出版),『イラストBOOK たのしい保育 子どもの「こころ」をのぞいてみる』(編著, ぎょうせい)など。

林 創  (ハヤシ ハジム)  (編集

神戸大学大学院人間発達環境学研究科 教授 博士(教育学)
専門は,発達心理学,教育心理学
主著に,『子どもの社会的な心の発達―コミュニケーションのめばえと深まり』(単著,金子書房),『他者とかかわる心の発達心理学―子どもの社会性はどのように育つか』(編著,金子書房),『大学生のためのリサーチリテラシー入門─研究のための8つの力』(共著,ミネルヴァ書房)など。

上記内容は本書刊行時のものです。