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〈京大発〉専門分野の越え方 萩原 広道(編集) - ナカニシヤ出版
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〈京大発〉専門分野の越え方 (キョウダイハツセンモンブンヤノコエカタ) 対話から生まれる学際の探求 (タイワカラウマレルガクサイノタンキュウ)

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A5判
290ページ
定価 2,700円+税
ISBN
978-4-7795-1697-9   COPY
ISBN 13
9784779516979   COPY
ISBN 10h
4-7795-1697-8   COPY
ISBN 10
4779516978   COPY
出版者記号
7795   COPY
Cコード
C1037  
1:教養 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2023年3月31日
書店発売日
登録日
2023年3月8日
最終更新日
2023年3月14日
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紹介

異分野の人と話すだけで、学際的といえるのか。大学院生が教育活動に取り組む意義とは。「院生が学部生に模擬講義を行う」という活動を通して若手研究者たちが直面した問いに、議論を重ねながら迫る!


専門分野も違う,興味関心もてんでばらばら。そんなメンバーが集い,「大学院生が学部生に模擬講義を行う」という活動をやり始めた。こうした特殊な事情のために,私たちは常に「異質な他者と共に何かに取り組むとはどういうことか」という問いにさらされることになった。
本書では,この問いに対して,「学際性」と「共同性」という二つの視点から考察を加えていく。ミカタに中心的に関わってきたメンバーの論考に加えて,第一線で活躍する外部研究者を含めたさまざまな「他者」を巻き込みながら議論が展開される。(「序章」より)

目次

はじめに

序章 学際性と共同性について考える(萩原広道)

1 「総人のミカタ」というちょっと変わった活動
2 「ミカタの実践を他大学でも」とは考えていません
3 多様な「他者」を巻き込みながら問いを深める
4 本書の構成
5 「つながり」に支えられて

第1章 「総人のミカタ」とは(須田智晴)

1 イントロダクション
2 「総人のミカタ」の理念・目的
3 模擬講義から検討会までの流れ
4 異分野ディスカッション
5 「総人のミカタ」の運営体制と派生企画
6 今後の課題

第2章 「研究を語る」と総人のミカタ(高橋由典)

1 はじめに
2 「研究を語る」とは何か
3 「研究を語る」から総人のミカタをみる
4 おわりに

第1部 「学際性」を育て合う

第3章 専門分野の底流にあるものとしての〈学際〉(萩原広道)

1 専門と学際
2 学際の理想と現実:言うは易く行うは難し
3 学際の重心をずらす
4 総人のミカタにおける〈学際〉の実践
5 おわりに

Commentary01(近藤 望)
Response01
Commentary02(ロレダナ・スコルシ)
Response02
Commentary03:「学際」を制度化することは可能だろうか?(寺山 慧)
Response03

第4章 総人のミカタは専門性の深化に寄与するか(村上絢一)

1 はじめに
2 「総人のミカタ」における「専門性」の追求とは
3 講義における初学者との対話
4 ミカタに集う大学院生との対話
5 むすびに

Commentary01(三宅香帆)
Response01
Commentary02(三升寛人)
Response02
Commentary03(山守瑠奈)
Response03

第5章 シンポジウム1:「学際性」を育て合う
(磯部洋明・高梨克也・佐野泰之+萩原広道・真鍋公希)

1 テーマと人選の意図
2 登壇者・発表要旨
3 ディスカッション
4 シンポジウムのまとめ・その後の展開

第6章 自然科学者が見た学際的な研究と教育(磯部洋明)

1 はじめに
2 余はいかにして学際研究を始めしか
3 宇宙の学際研究の例
4 学際研究と大学院教育
5 自然科学者にとっての異分野交流の意味

第7章 「他者の関心に関心を持つ」ということ(高梨克也)

1 はじめに:「総人のミカタ」と学際性
2 現代における教養
3 認識と行動をつなぐもの
4 媒介項としての関心
5 相手の気になることが気になる
6 「複数の立場」から「自己の二重性」へ
7 おわりに:二重生活と遊び

第8章 学際性とは何か?
「学際諸島」から抜け出すために(佐野泰之)

1 はじめに:学際諸島にて
2 学際性への統合主義的アプローチ
3 統合とは何の謂か
4 認知的学際性
5 専門分野と学際性
6 単独専門性の克服
7 おわりに:学際諸島から

「総人のミカタ」へのコメント(渡邉浩一)

第2部 「共同性」を育て合う

第9章 学際教育のなかの「地図作成」と,その制度化をめぐって(谷川嘉浩)

1 「内なる場所」の育ち
2 学部生に対する学際教育
3 大学院生に対する学際教育
4 大学教育におけるミカタ:北米や国内の院生能力開発と比較して

Commentary01(金澤木綿)
Response01
Commentary02(伊縫寛治)
Response02
Commentary03(北川裕貴)
Response03

第10章 学際的コミュニティの実践と課題
学際による凝集性と制度との関係(杉谷和哉)

1 「総人のミカタ」と制度の関係
2 「総人のミカタ」における「凝集性」
3 限界と課題
4 終わりに:「学際的コミュニティ」のこれからを考える

Commentary01(杉山賢子)
Response01
Commentary02(近藤真帆)
Response02
Commentary03(橋本 悠)
Response03

第11章 シンポジウム2:共同性を育て合う
(大山牧子・成瀬尚志・朱喜哲+谷川嘉浩・杉谷和哉)

1 テーマと人選の意図
2 登壇者・発表要旨
3 ディスカッション
4 シンポジウムのまとめ・その後の展開

第12章 学者養成機能としての「総人のミカタ」(大山牧子)

1 はじめに
2 学者養成機能としての「総人のミカタ」:SoTL(Scholarship of teaching and learning)の考え方を通して
3 プレFDとしての「総人のミカタ」の活動に期待したいこと

第13章 ソーシャルアクションとしての総人のミカタ(成瀬尚志)

1 ソーシャルアクションとしての「総人のミカタ」
2 「何か面白そう」がなぜ本質的であるのか:ワクワク感とリスクの縮減
3 「総人のミカタ」の魅力
4 火種はどのようにして生まれるのか
5 「人間の条件」としてのソーシャルアクション

第14章 「探求の共同体」を現出させるために:
リチャード・ローティのアカデミア論における「関心」概念を検討する(朱喜哲)
1 「探求の共同体」と「関心」
2 リサーチ・プログラム化するアカデミア
3 「何らかの全体論的な見方」から「総人のミカタ」を見る

総人のミカタと私1)(金澤木綿)
総人のミカタと私2)(浪花晋平)
総人のミカタと私3)(萩生翔大)

終章 「総人のミカタ」とは何だったのか(真鍋公希)

1 はじめに
2 「公式の動機」とそれぞれの動機
3 個別の知識を超えること
4 「ものの見方」は細部に宿る
5 「総人のミカタ」は「味方」になれたのか

事項索引
人名索引

著者プロフィール

萩原 広道  (ハギハラ ヒロミチ)  (編集

京都大学大学院人間・環境学研究科 相関環境学専攻博士後期課程/日本学術振興会 特別研究員を経て、現在、東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構 特別研究員/日本学術振興会 特別研究員PD

専門分野:発達科学,作業療法学

佐野 泰之  (サノ ヤスユキ)  (編集

1987年、静岡県に生まれる。2017 年、京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(人間・環境学)。
現在、京都大学大学院人間・環境学研究科特定助教。専門は現象学、実存哲学、言語哲学。
共著に『メルロ=ポンティ読本』(法政大学出版局、2018 年)、『今からはじめる哲学入門』(京都大学学術出版会、2019 年)。リベラルアーツの理念と実践に関する研究にも取り組んでいる。

杉谷 和哉  (スギタニ カズヤ)  (編集

京都大学大学院人間・環境学研究科 相関環境学専攻博士後期課程を経て、岩手県立大学総合政策学部 講師

専門分野:公共政策学

須田 智晴  (スダ トモハル)  (編集

京都大学大学院人間・環境学研究科 共生人間学専攻博士後期課程/日本学術振興会 特別研究員を経て、慶應義塾大学理工学部 訪問研究員/日本学術振興会特別研究員PD

専門分野:応用数学・力学系

谷川 嘉浩  (タニガワ ヨシヒロ)  (編集

京都大学大学院人間・環境学研究科 共生人間学専攻博士後期課程を経て、京都市立芸術大学美術学部・大学院美術研究科デザイン科 プロダクト・デザイン専攻 特任講師

専門分野:哲学・観光学

真鍋 公希  (マナベ コウキ)  (編集

1993年香川県生まれ。関西国際大学講師。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。社会学(文化社会学)。

三升 寛人  (ミマス ヒロト)  (編集

京都大学大学院人間・環境学研究科 共生人間学専攻修士課程を経て、会社員

上記内容は本書刊行時のものです。