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出版者情報
凜として灯る
発行:現代書館
四六判
240ページ
定価
1,800円+税
- 書店発売日
- 2022年6月21日
- 登録日
- 2022年5月16日
- 最終更新日
- 2024年3月6日
書評掲載情報
2022-12-17 |
毎日新聞
朝刊 評者: 伊藤亜紗(東京工業大学教授・美学) |
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紹介
その人は『モナ・リザ』にスプレーを噴射した。
理由を知るには人生を語る覚悟がいる。
1974年4月20日、東京国立博物館で開催された「モナ・リザ展」一般公開初日。人類の至宝と称される絵画「モナ・リザ」(レオナルド・ダ・ヴィンチ作)に、一人の女性が赤いスプレー塗料を噴射した。女性の名前は米津知子。当時25歳。「女性解放」を掲げたウーマン・リブの運動家だった。取り調べのために連行される警察車両の中で、彼女はクスクス笑いが込み上げていた。極度の緊張と、やっと落とし前をつけられたうれしさの中で。女として、障害者として、差別の被害と加害の狭間を彷徨いながら、その苦しみを「わたしごと」として生きるひとりの、輝きの足跡。
「第15回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞」受賞後初の書き下ろし作品!
上記内容は本書刊行時のものです。