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プラットフォームと国家 山本龍彦(編集) - 慶應義塾大学出版会
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プラットフォームと国家 (プラットフォームトコッカ) How to settle the battle of Monsters (ハウトゥーセトゥルザバトルオブモンスターズ)

社会科学
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四六判
縦194mm 横136mm 厚さ21mm
重さ 395g
288ページ
定価 2,700円+税
ISBN
978-4-7664-2978-7   COPY
ISBN 13
9784766429787   COPY
ISBN 10h
4-7664-2978-8   COPY
ISBN 10
4766429788   COPY
出版者記号
7664   COPY
Cコード
C0031  
0:一般 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2025年1月20日
書店発売日
登録日
2024年12月16日
最終更新日
2025年1月7日
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紹介

「怪獣化するプラットフォーム権力と法」と題する本講座は、グローバルなメガ・プラットフォームを、海獣リヴァイアサンと二頭一対の陸獣として旧約聖書に描かれる「ビヒモス」に喩えて、リヴァイアサンとビヒモスの力の対抗と、その制御のあり方を法学的に検討し、自由と民主主義の行く末を展望しようとするものである。

「最強」だったはずの主権国家リヴァイアサンは、デジタルプラットフォーム(DPF)という新たな怪獣の挑戦を受け、その絶対性を失いつつあるようにも思われる。仮にDPFを、旧約聖書に登場するもう一頭の怪獣――「神の最高傑作」と称され、「造り主をおいて剣をそれに突きつける者はない」と形容される陸の怪獣――「ビヒモス」に擬えるならば、現在は、あらゆる領域において、リヴァイアサンとビヒモスとが激しくせめぎ合っているとも言えるだろう。その衝突ないし対決は、当然、以下のような規範的な問いを提起する。
どちらの怪獣がデジタル空間を「統治」すべきか、また両者の関係はどうあるべきか。国家とDPFとの衝突ないし対立は、デジタル空間における秩序のあり方を根源的に捉えなおすよう考えるよう、我々に迫っているのである。

リヴァイアサンとビヒモスとのあるべき関係性が検討される第Ⅰ巻。

目次

本講座の刊行にあたって(山本龍彦)

提 言(山本龍彦、ポリーヌ・トュルク、河嶋春菜)

第1章 デジタル空間の統治をめぐる諸アクター
Ⅰ トマス・ホッブズとデジタル・ビヒモス―情報空間の混沌と「自然状態」(山本龍彦)
Ⅱ 国家とDPFの国際的対決と個人の保護―ビジネスと人権のアプローチから(ティティラット・ティップサムリットクン/河嶋春菜、荒川稜子 訳)
Ⅲ 抵抗するリヴァイアサンとデジタル主権(ポリーヌ・トュルク/河嶋春菜 訳)

第2章 デジタル空間の統治者をめぐる戦況
Ⅰ デジタル化と地政学化した世界におけるEUの主権(ポール・ティマース/荒川稜子 訳)
コラム イギリス―Brexit: 強いリヴァイアサンへ(荒川稜子)
Ⅱ 共生モデル―アメリカにおけるリヴァイアサンとビヒモス(ドンシェン・ザン/荒川稜子 訳)
Ⅲ 中国:主権の変容 ―デジタル魔獣世界と法秩序のイノベーション(季衛東)

第3章 デジタル空間の統治をめぐる攻防のフィールド
Ⅰ プラットフォームとの「パートナリング(Partnering)」―グーグル/メタとカナダとの戦いから学ぶ(イヴ・ゴモン、カトリーヌ・レジ/荒川稜子、河嶋春菜 監訳)
コラム ビヒモスを怪獣化させないために―デジタル課税の可能性(ローレンス・レッシグ/荒川稜子 訳)
Ⅱ 公衆衛生をめぐる国家とプラットフォームの攻防(河嶋春菜)
Ⅲ 「データの武器化」と安全保障におけるDPFの台頭(布施哲)

著者プロフィール

山本龍彦  (ヤマモトタツヒコ)  (編集

慶應義塾大学大学院法務研究科教授、同グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)副所長、同X Dignityセンター共同代表。専攻:憲法学。担当:本講座の刊行にあたって、提言、第1章Ⅰ。

ポリーヌ・トュルク  (ポリーヌトュルク)  (編集

フランス・コートダジュール大学法学部教授、同公法研究所(CERDACFF)所長。担当:提言、第1章Ⅲ。

河嶋春菜  (カワシマハルナ)  (編集

東北福祉大学総合福祉学部准教授、慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)客員所員。専攻:憲法学・医事法学。担当:提言、第3章Ⅱ、第1章Ⅱ・Ⅲ訳者、第3章Ⅰ監訳者。

上記内容は本書刊行時のものです。