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ボルヘス『伝奇集』 今福 龍太(著) - 慶應義塾大学出版会
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【利用不可】

ボルヘス『伝奇集』 (ボルヘスデンキシュウ) 迷宮の夢見る虎 (メイキュウノユメミルトラ)

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四六判
224ページ
上製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-7664-2562-8   COPY
ISBN 13
9784766425628   COPY
ISBN 10h
4-7664-2562-6   COPY
ISBN 10
4766425626   COPY
出版者記号
7664   COPY
Cコード
C0300  
0:一般 3:全集・双書 00:総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年12月20日
書店発売日
登録日
2019年11月13日
最終更新日
2019年12月13日
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紹介

▼シリーズ「世界を読み解く一冊の本」(全10巻)、第六弾。
▼ボルヘスのアルター・エゴである「虎」を追い、その謎に迫る。
▼「バベルの図書館」にまつわる絵画やボルヘスの生きた町、数々の原書や翻訳書の版(エディション)などを豊富な図版で紹介。

幻想小説の巨匠ボルヘス(1899-1986)による20世紀文学の傑作中の傑作『伝奇集』。この巧智あふれる短編集に向き合い、多彩な謎を鮮やかに取り出して再-物語化しながら、虎、無限、円環、迷宮、永遠、夢といったテーマをめぐる探究を読者に誘いかける。ボルヘスのパーソナルヒストリーや『伝奇集』の翻訳史とも照らし合わせつつ、ボルヘス流の仮構やたくらみを創造的に模倣しながら読み解く、画期的なボルヘス論!

目次

プロローグ

Ⅰ 〈ボルヘス〉という秘め事
 アルター・エゴとしての虎
 虚構(フィクシオン)と『伝奇集(フィクシオネス)』
 忘れられた語り手
 「ボルヘス」とは誰か?
 混淆の出自と言語の脱領域性(エクストラテリトリアリティ)
 〈秘め事〉としての「読むこと」と「書くこと」
 ボルヘスとともに迷宮の虎を追う

Ⅱ 『伝奇集』の来歴
 「アル・ムターシムを求めて」
 ボルヘス、ウルフ、カフカ、ミショー
 『伝奇集』の成立史
 「書物」という対話の場

Ⅲ 〈完全なる図書館〉の戦(おのの)き
 バベルの図書館の無限性
 もう一つの「図書館」
 すべての書物、すべてのアイディア

Ⅳ バベルの塔を再建すること
 「バベルの塔」の歴史
 「バベルの図書館」の図像

Ⅴ 夢見られた私
 ボルヘスの円環と迷宮
 「円環の廃墟」の夢
 夢見る「作家」
 「全員一致」 unánime

Ⅵ 震える磁石(コンパス)の針の先に
 探偵小説「死とコンパス」
 「コンパス」 brújula
 殺人事件の舞台
 迷宮の都市ブエノスアイレス

Ⅶ 永遠に分岐しつづける小径
 「八岐の庭」を彷徨(さまよ)う
 「南部」の迷宮都市ブエノスアイレス
 「新時間賛否論」という哲学的闘争

参考文献
エピローグ

著者プロフィール

今福 龍太  (イマフク リュウタ)  (

文化人類学者・批評家。奄美自由大学主宰。Bで始まる作家(ボルヘス、ブラッドベリ、バルト、ベンヤミン…)を偏愛。こだわりの場所にメキシコ、ブラジル、キューバ、台湾、琉球弧、カボ・ヴェルジ、アイルランド、世界中の汀。食べ物はフェイジョン、パモーニャ、チポトレ、パクチー。夕暮れになればキルケニー、カシャーサ、シュタベントゥン、天草、レツィーナ。著書に『クレオール主義』『群島-世界論』『書物変身譚』『レヴィ=ストロース 夜と音楽』『ハーフ・ブリード』『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(讀売文学賞)『小さな夜をこえて』『宮沢賢治 デクノボーの叡知』など多数。

上記内容は本書刊行時のものです。